DVD/Blu-ray Review

2018年01月27日 22:06

deen47parade 2017年12月27日発売、同年5月末から9月末にかけて行われた、DEEN通算3度目の47都道府県ツアー「Triangle 絆 Lap3」の公演模様、ドキュメント、アフタートーク他を収めた映像作品。DVDとBlu-rayで同日発売され、DVDは本編映像として2時間半収録。Blu-rayは特典映像として50分を追加+今回の映像で披露された全15曲を収録したライブCDが付属の2枚組の「Premium Edition」。本レビューはBlu-ray盤となります。

 全50公演の中から「オデオン座」(徳島県)での公演をメインに、一部は「松山市民会館 小ホール」(愛媛県)からも収録。こちらは山根・田川の両ソロを含む日替わり楽曲のフォローのようです。本編の流れは前回の47ツアーの映像作品同様、ライブ映像の合間にツアー終了後にメンバーを揃えて撮影したアフタートークや、池森が録画した各会場の公演前後の自撮り集「Ikesta動画 47tour篇」などを挟んだ、CSで制作されている音楽番組的なフォーマット。
 トークに関しては前作は写真を見ながらのコメンタリーが最終的に食レポになってしまったのを省みてか、テーマを決めての「47 Tour Episode Talk」、各都道府県で発売した漢字一文字を誂えた缶バッヂに関する「47 Can-badge Episode Talk」など、今回は工夫の跡が見受けられます。ただ、池森の自撮り録画は長尺な上にカメラアングルが毎回同じ(まあ自撮りなので…)、言ってることも毎回だいたい同じ…ということで、さすがに全会場それをやられると観ていて飽きがきてしまったのが正直なところ。

 ライブ曲目は最新アルバム「PARADE」からの披露は半分以下で、DEENの歴代ヒットソングをこれでもかの固め打ち。アフタートークでのメンバーの発言で「今回のツアーは定番曲をより多めに」ということだったそうで、なかなか映像化機会に恵まれない「君がいない夏」、最新リメイクバージョンでの初披露となった「少年」、アコースティックセットでは久々の「未来のために」「Memories」などの収録は嬉しい一方、「このまま君だけを奪い去りたい」「瞳そらさないで」「ひとりじゃない」などのライブ超鉄板ソングが新曲を差し置いてここでも…というのは辟易気味。ただ、今回のツアーではかなり初DEENの観客が多かった(池森談)そうなので、そういった層にはヒット曲のオンパレードは需要があったのかもな…と思ったり。

 演奏スタイルはここ数年のアコースティックコーナー同様のメンバー三人+同期。今回はリズム周り以外のキーボード類、コーラスに至るまで同期に頼った仕様になっており、例えば山根がステージ上に一人でキーボード弾き語りで歌う曲にも普通にオケが鳴りまくる…という、何とも見栄えのしない構図になる場面も散見。全都道府県を回る過密日程にサポートメンバーを呼べない苦肉の策なのかもしれませんが、最初の47ツアーの時は三人+リズムボックス程度でも何とかなったし、LIVE-JOYでのアコースティックコーナーは元は完全生演奏だったし…ということを踏まえると、この形態で「アコースティック」を掲げていいのか、という疑問点も沸いてきてしまいました。

 Blu-ray盤の特典映像は山根・田川の日替わりソロ曲の映像と、各メンバーが一人ずつ違った視点でツアーを振り返るVTRが収録。ツアー中に廻った蕎麦屋について熱く語る池森、音響的・歴史的背景からの思い出会場を語る田川、実父経営の居酒屋で昼間から呑みながら(笑)ツアーに関する質問に答えていく山根と、三者三様の個性が色濃く出たコアファン向けの映像集。この特典映像も含め、本作に関してはライブ以外のドキュメント部分のほうが面白かったなぁ…と思ってしまいました(苦笑)。前作から約2倍に増えた総映像時間201分、観終わった今はお腹いっぱいです(笑)。

2017年08月27日 12:16

DEENPARADE 2017年8月9日発売、「25周年イヤー メモリアル・オリジナルアルバム」と銘打たれたDEENの通算17作目のオリジナルアルバム。シングル「君へのパレード♪」「ずっと伝えたかったI love you」のアルバムバージョンを含む全11曲。本編CDのみの通常盤、昨年末のカウントダウンライブを全曲収録したBlu-ray付きの初回生産限定盤A、収録シングル曲のMV他を収録したDVD付きの初回生産限定盤Bの三種で発売。今回ご紹介するのは初回生産限定盤Aとなります。

 現在、メンバー三人で来年のデビュー25周年に先駆けて47都道府県を回る全国ツアーの真っ最中。そのタイミングで発売されたアルバムと言えば、完全にメンバーのみで作り上げた5年前の「マリアージュ」と同様。本作もそれに倣ってか基本的にはメンバー三人のみの演奏(例外としてストリングス隊が4曲参加)。先行シングル「君へのパレード♪」は冒頭にストリングスが追加され、EDMに挑んだ二年前のシングル「ずっと伝えたかったI love you」は新録のアナザーバージョンに。そして95年発表のシングル両A面曲「少年」が二回目のリメイクで収録。他、田川伸治、山根公路のソロナンバーも並べて収められています。

 制作体制は「マリアージュ」と類似するわけですが、アコギを中心にアコースティックコーナーが延々と続くイメージのあった「マリアージュ」と異なり、今回はリズム隊などの非生音部分をパーカッション的な要素よりも、ドラムとベースをバンドスタイル前提で打ち込んだかのような楽曲が多いです。なので全編通じて生のリズム隊は不在ながらも「疑似バンド演奏」的な聴き心地。いっそ生バンドでやっても良かったのではないかと思ってしまうぐらい(笑)。

 楽曲としては前作前々作のような明確なコンセプトは持たせず自由な印象。曲調もバラエティ豊か…というより各曲とっ散らかってるような気もしますが、近年のDEENとしてはアダルトに攻めた「ミステリーなガール」、ボサノバ調の「Te Amo」、DEENの歴代の夏歌タイトルを歌詞に散りばめたその名も「サマーソング」などの遊び心、ド直球のメンバー全員歌唱ソングの「キズナ」など、ノンコンセプトならではの詰め込み放題感は「DEEN NEXT STAGE」以来かも。楽曲のコンパクト化が進んでいる近年のアルバムの中でもライト層が入りやすく、各ソロでのコアなファンへのサービスも意識した好盤に仕上がっていました。

 Blu-rayにはZepp Tokyoにて開催された「DEEN LIVE JOY-COUNTDOWN SPECIAL〜マニアックナイト W(`0`)W Vol.3〜」の全編を完全収録。筆者も足を運んだこの日のライブレポートはこちら。三年連続のマニアックナイト、今回は直前に発売のカップリングベストを引っ提げてと公言されていたのでそれと連動したようなセットリストになっていました。タイトル通りマニアックな曲が満載なのですが、マニアックライブ用定番曲のようなものもチラホラ出てきはじめたような気も…(苦笑)。演奏や映像部分には特に文句はないですが、中盤のMCコーナー、本編最後の曲の前の挨拶、アンコール後の締めコメントなどがことごとくカット、特にカウントダウン直後のニセ・リクエストコーナーのやり取りも完全に無し。LIVE-JOYはMCも含めてのエンターテイメントとして構成されているステージ、と思っているので、近年のMC部分切り過ぎの編集には少し不満を覚えました。

2017年07月17日 12:12

clipsmapcomp 2016年12月28日発売、同年末に解散したSMAPがデビュー以来25年間にリリースしてきた全シングルタイトル曲の映像作品を収録したMV集。全63曲をDVDは3枚組、Blu-rayは2枚組で収録(収録内容は同一)。

 タイトルからも分かる通り、1997〜2001年の作品のMVを10曲収録した「Clip! Smap」(2002年発売)の超拡大完全版。デビュー曲「Can't Stop!! -LOVING-」から、結果的に最後のリリースとなった両A面シングル「Otherside」「愛が止まるまでは」までのシングル全53作品を時系列順に収録。全曲フルサイズというわけではなく、またMVが制作されなかった楽曲に関してはライブ映像や秘蔵映像を用いて補完、という形でのコンプリート映像盤となっています。

 コンプリートシングルスということで、本作の前週に発売されたベストアルバムでは抜け落ちてしまった六人時代のヒット曲なども勿論収録されているわけですが、「映像作品」という意味では初期のMVは今観ると結構キツい…(苦笑)。雨の中のデビューイベントをハンディカメラで延々と映した「Can't Stop!!〜」のようなまさかの蔵出し映像から始まり、如何にもアイドルを演じている「正義の味方はあてにならない」、ファンクラブイベントのダイジェストに音を流しただけの「ずっと忘れない」辺りは当時の雰囲気をうかがえる貴重な映像かも。新曲が出ればMステなどには毎回出ていたし、特に力を入れて映像作品を作る必要がなかった時代だったということでしょう。特に「KANSHAして」はサビだけ…というのは本作中最も不憫な扱い(笑)。そんな中「がんばりましょう」「しようよ」はワンフロア映像なのですが良い見栄え。この二作の出典はジャニーズの販売ビデオだったようで納得。

 森且行が脱退した辺りからCSなどでクリップ番組が増えてきた需要に応えて「青いイナズマ」「ダイナマイト」など、ショートバージョンでも「ちゃんとしたMV」をぼちぼち作り始めるようになり、1997年の「セロリ」を皮切りに基本フルサイズ、撮影用のセットや屋外でのロケ、「Fly」は演技するシーンもあるショートムービー風、ストーリー仕立ての「Triangle」など、ぐっとクオリティの上がった映像を見せ始め、DVDではDisc-3にあたる2007年以降になると曲によっては俳優・芸能人・一般人・CGなども駆使して時に楽しくカッコ良く、という円熟した完成度の高いMVが満載で見応えがありました。「この瞬間、きっと夢じゃない」「Joy!!」「シャレオツ」「ユーモアしちゃうよ」辺りがインパクトという意味で好映像。そんな中、最大ヒットの「世界に一つだけの花」はライブ映像での収録。この曲にMVが存在しないのが残念といえば残念ですかね。

 「Smap Vest」以降のシングル曲も完全に網羅されているということもあり、SMAPのシングル史を映像込みで一気に辿れる、という有難い作品。映像集ということでCDよりも敷居は高いですが、お薦めの「ベストMVアルバム」でした。

2017年03月26日 21:48

deen2016 2017年3月22日発売、昨年11月23日に開催されたDEEN通算9度目の武道館公演の全曲を収録した完全生産限定盤のDVD2枚組。同内容をディスク1枚に収録し、ライブから抜粋した2枚のCD、更にフォトブックを付属したBlu-ray盤との同時発売。

 DEENの23年の歴史の中で初の「バラードライブ」として、ダブルのストリングスカルテットや大勢のコーラス隊を従えた本公演。DISC 1は本編、DISC 2はアンコール+特典映像という普段通りのフォーマットながら、今回は演奏各ブロックの合間に当日のメンバーの会場入りやリハのシーン、ライブ後に撮影されたメンバー一人一人のインタビューを挿入した、かつてのビーイング時代末期にリリースされた「on&off」を彷彿とさせる構成。筆者はこの公演は不参加だったので、当日の会場の熱気みたいなものはまったく分からないのですが、自宅で2時間バラードライブをぶっ続けで鑑賞…というのは正直キツイとも思っていましたので、武道館でバラードライブを敢行する意気込みや、ソロ曲を演奏するにあたっての解説がインターバル的に差し込まれるこれらの映像は良い案配でした。

 本編で披露された曲は普段から演奏されている鉄板バラードに加え、直前に発売された最新シングル「記憶の影」、フルバンド演奏では初の映像化となる「愛の鐘が世界に響きますように…」「さよなら」、超レア曲「Long Distance」「君去りしクリスマス」、また生ストリングス有りのキセキバージョンでの「夢であるように」、バラードベストバージョンに近いアレンジの「瞳そらさないで」など、変化をつけつつの全20曲。転じてDISC 2のアンコール以降はキャイ〜ンとの新ユニット・KYADEENの「遊びに行こう!」「ひとりじゃない」「君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている」といったアップテンポナンバーを固めてガラリと雰囲気をチェンジ。最近池森もMCが面白くなってはきましたが、キャイ〜ンの二人はさすがプロの話術で武道館を一気に暖めてくれた感じ。構成的に二部にしたり、ラストの定番挨拶もWアンコールが終わってからなど、通常ライブとは異なる「スペシャル感」は例年の武道館公演よりも感じることができました。せっかくストリングスの大所帯がいるのにあの曲を何故やらない!という不満も少しはありましたが…(苦笑)。

 特典映像は「上海ロックスター スペシャル独占インタビュー」。…とは言っても、上海ロックスターがどこかの中華屋で料理を目の前に今回の武道館に呼ばれなかった経緯を説明する、というホントにオマケ的な4分弱の内容。今回はドキュメンタリー部分が本編と一体化しているのでせめてものサービス、といったところでしょうか。まあこれはあってもなくても、ということで(笑)。

2017年02月11日 17:47

zardcollection 2017年2月8日発売、アシェット・コレクション・ジャパンより全52号の予定で隔週にて刊行される、ZARDのパートワークコレクションの創刊号。公式サイトはこちら。創刊号は特別価格990円(税込)でCDとDVDが付属。次号以降はCD付属で1,590円(税込)、39号以降はDVD付属で1,990円(税込)という価格設定で販売されるようです。

 昨年秋に一部地域の書店などで試験的に第4号まで刊行され、今回全国発売に至ったという経緯を持つ本書籍。創刊号は価格も安いし試しにチェックしてみるか…ということで購入。少し厚めのダンボール紙に包まれた中身は、全26頁のオールカラーの冊子、CD「永遠のスタンダードナンバー」(8曲入り)、DVD「ZARD Biography Movie」の3点。冊子の半分は本パートワークのシリーズガイドや定期購読の案内と綴じ込みの申込用紙で占められていて、さすが創刊号という感じ。残り半分はCDに収録された「負けないで」「あの微笑みを忘れないで」「I'm in Love」「Stray Love」の歌詞と楽曲紹介、ファンクラブ会報からの抜粋インタビュー、そしてプロデューサー長戸大幸のコメントによる「My Memory -私とZARD-」などで構成。まあページ数もページ数だし、ちょっと時間があれば読めてしまうような分量の小冊子(サイズは大きいですが)といった趣。こんな話知らなかった!という情報も特に無かったような…。

 付属のCDは最新リマスタリングだそうですが、初CD化となったのは「あの微笑みを忘れないで」カラオケのみで目新しさは無し。一方のDVDは、約30分でZARDの25年間の活動を振り返るヒストリームービー。全シングル曲、一部アルバム曲のサビの半分ぐらいがMVやライブ映像と共に時系列順に流れ、各年ごとのリリースやライブ活動などが簡易的にスクロールで紹介される映像となっており、昨年の25周年ベストの特典映像辺りに使っても良かったのではないか、と思うぐらいの結構充実した内容。これで990円の元は取れたかな、と思いました(笑)。

 次号以降はあくまでライト層向けの内容になりそうで、高額BOX限定の曲でもCDに収録されれば買ってしまうかもしれませんが、今のところは引き続きの購入予定はなし。全部集めると総額9万近く、隔週刊で全52号なので最終巻は再来年の今頃…ということで、なかなかハードルの高いパートワークではありますが、無事に完走を果たしてもらえるように祈りたいと思います。

2016年11月19日 16:09

tutu 2016年9月21日発売、TM NETWORKのボーカリスト・宇都宮隆がTMN活動休止期(1992〜1994年)に活動していたソロプロジェクト「T.UTU with The BAND」形態でリリースされた楽曲+αの全29曲を網羅したCD2枚組に加え、当時のライブ映像を収録したDVDをワンパッケージにした、全曲最新リマスター、Blu-spec CD2仕様による3枚組アルバム。

 T.UTU with The BANDはその名の通り、宇都宮隆が率いるロックバンド。メンバーは完全固定ではないものの、葛城哲哉&是永巧一のツインギター、FENCE OF DEFENCEの山田亘のドラム、そして元REBECCA(当時)の土橋安騎夫のキーボードを核に据え、TMN活動休止から「TMN終了」直前までの約2年間、宇都宮のソロワークを担っていました。その後はこの名義での活動はありませんでしたが、今年の秋に22年ぶりの全国ツアーを展開。本作はそれを記念したプロダクトであり、収録内容は活動2年間にリリースされた3枚のシングル、2枚のアルバム、更にビデオに付属していたCDに収録されていた楽曲を一部バージョン違いを除いてすべて収録、その上に当時の未発表カバー曲、2016年に制作された新曲を1曲ずつ収めた全曲集となっています。

 Disc 1は1993年2月発売の1stアルバム「BUTTERFLY」の全10曲、シングルカップリングの「Midnight Calling You」、ビデオ付属CDの中から1曲、ラストに未発表の「シーサイド・バウンド」(ザ・タイガースのカバー曲)を収録の全13曲。ソロデビューシングル「Trouble In Heaven」(のアルバムバージョン)で始まる本作は、宇都宮のルーツであるという正統派ロックサウンドを標榜したような雰囲気の作風。キーボードの音色は90年代初頭…という印象は否めないものの、野性的なボーカルで熱く歌う宇都宮はTMではあまり見せない路線で生音のバンドサウンドと相俟って比較的新鮮。なお、「シーサイド・バウンド」はクレジットによれば1992〜1993年にレコーディングされたそうですが、バンドメンバーは全く異なり、どういった経緯で録音されたのかが不明ですが、ラフなデモ音源的なものではなくしっかりとしたテイクで収められており、これはこれでアリかな、といった感じ。

 Disc 2は1994年1月発売の2ndアルバム「Water Dance」の全13曲、ビデオ付属CDから2曲、さらに新曲の「flow」で構成された全16曲。特筆すべきはバンドのメンバーである石井恭史(コーラス→ベース担当)と宇都宮が共同で作曲を手掛けた「BOYO-BOZO」名義の楽曲が7曲収録されている点なのですが、本作のクレジットではなぜかユニット名ではなく「宇都宮・石井」の連名名義に。そんな話はさておき(?)Disc 1の前作よりも当時の音楽シーンの主流(まあ言ってみればビーイング的な)に接近したポップロックな内容で、打ち込みナンバーや穏やかなバラードもあり、TMフォロワーにはこちらのほうが取っつきやすい楽曲群だと思います。唯一の新曲「flow」は作曲・編曲が初のバンド名義で勢いのある生音サウンドを聴かせてくれています。

 Disc 3はDVD。1994年リリースの日本武道館ライブビデオの完成前映像を初商品化した「THE VIDEO “Live Water Dance” prototype」として全8曲収録。「Hothouse Fruit」以外は既発映像(の編集前映像?)のようですが、当該のビデオは筆者は未見。本作においては純粋にライブパフォーマンス映像をそのまま収録しているようで、音はライン録りがメインなのかあまり会場の臨場感は拾えていないのですが、カット割りもきちっとされており、「普通のライブビデオ」として十分楽しめる内容だと思います。しかしウツを始めとしてメンバーの皆さん、さすがに若いなぁ(笑)。

 「T.UTU with The BAND」で駆け抜けた2年間を総括、ライブ映像も付いて4,000円+税という、ベテランによくありがちな高額ボックス商法が当たり前の時代に良心的な定価も嬉しい本作。願わくば今後のTM関連のリリースがもしあれば、本作に倣った価格設定にしてもらえるとありがたいです、SONYさん(苦笑)。

2016年11月13日 16:23

perfumecosmic 2016年4月6日発売、Perfume通算6枚目となるオリジナルアルバム。シングル「Sweet Refrain」「Cling Cling」「Relax In The City」「Pick Me Up」「STAR TRAIN」を含む全14曲収録。本エントリーでは本編CD(通常盤と内容同一)+特典CD+特典Blu-ray(初回限定盤Bでは内容同一のDVD)が厚紙ボックスに収められた初回限定盤Aをご紹介。

 ポップス寄りの楽曲が多かった前々作「JPN」、転じて従来の攻撃的テクノサウンドに重きを置いていた前作「LEVEL3」。本作はこの二作の折衷とでも呼ぶべきでしょうか、アルバム全体で良い意味での「これまでのPerfumeの美味しいところどり」な雰囲気。実質1トラック目のタイトル曲「COSMIC EXPLORER」のドラマチックなイントロのリフにまず耳を惹かれ、軽快かつキャッチーな「Next Stage with YOU」、バキバキのEDMサウンドで歌詞がほとんど無いに等しい実験的な「STORY」、後半に進むとちょっと可愛らしい「Baby Face」「TOKIMEKI LIGHTS」を経て、アッパーな「Pick Me Up」、ラストは「Hold Your Hand」で大団円という流れ。

 新曲が前半に集中、後半はアルバムミックスが複数あるとはいえ既発シングル曲が多いこともあって、ややハーフベスト的な雰囲気も感じられますが、オリジナルアルバムとしては多めの曲数・総演奏収録時間(約1時間)の割りにスムーズに聴ける構成になっています。前々作は好きだったけど前作は攻めすぎてちょっと…という感想だったリスナーにはバランス的にちょうど良い塩梅(?)の作品と呼べるのではないでしょうか。

 初回特典のCDには配信シングルとしてリリースされ、本編にもリミックスで収められた「FLASH」のシングルバージョンと同曲のインスト、そしてメンバーによる1時間弱のラジオ番組を模した「Perfumeのただただラジオが好きだからレイディオ!2」が収録。アルバム収録曲のタイトルを捩った質問コーナーやカルタ大会(笑)、本作を引っ提げたライブツアーへの意気込みなどが聴ける緩く楽しい内容。Blu-rayは「FLASH」「Hold Your Hand」のMVに、2014年発売当時の「Cling Cling」のライブシューティング、更に、昨年末のNHK紅白歌合戦での最新映像技術を大胆に使用して披露された「Pick Me Up」の舞台裏や前日までのリハ、本番でのパフォーマンスを収録したドキュメンタリーが収録。アーティストの出演映像作品をなかなか商品化しないNHKにしては大盤振る舞いな内容で、楽しませてもらいました。

2016年07月10日 22:04

deenbutterfly 2016年6月1日発売、「Summer Special Album」と銘打たれたDEENの企画アルバム。全11曲収録。CDに加えて初回生産限定盤Aには昨年夏のライブツアー公演を収録のBlu-ray、初回生産限定盤Bには今年春のビルボード公演を収録のライブCDがそれぞれ付属。今回ご紹介するのは初回生産限定盤Aとなります。

 夏をテーマにしたコンセプトアルバムは2010年の「クロール」以来。それ以前にも四季をテーマに展開したマキシシングル「classics」シリーズもありましたが、本作はこれまでの「夏=アコギで爽やかリゾート気分」的な路線から外れ、スカバンドSKAFF-LINKSのメンバーをレコーディングに招いての「DEEN de SKA!」とのことで、DEENにとって初めての取り組みとなるスカサウンドに挑戦。普段はライブメンバーと共にレコーディングを行う彼らですが、今回はSKAFF-LINKSがアレンジも含めて全面的にフィーチャリングされ、トランペットやトロンボーン、各種サックスがほとんどの曲で大活躍するという、通常のアルバムとは完全に雰囲気が異なるサウンドが新鮮です。

 本作の目玉はDEENの代表曲3曲、著名カバー2曲のスカアレンジによる新録音。前者は「ひとりじゃない」「Smile Blue」がSKA Style名義で大胆にアレンジ変更、「coconuts」はfeat.butterflyとクレジットされ原曲の引用部分と一部歌詞が変更のマイナーチェンジ。後者は「真夏の夜の夢」(松任谷由実)は比較的原曲に沿ってスカ風味に、「風になりたい」(THE BOOM)はかなりテンポを落としたビートでリアレンジされるなど、様々なタイプでのアプローチが展開。これらと比較するとオリジナルの新曲6曲は小粒な点が否めませんが、久々のAOR風ミディアム「アマルフィ」や田川伸治、上海…ではなく(笑)山根公路の各ソロ、近年のアルバムの締めでは定番の王道バラード「ひまわり」などを取り揃えた盤石の内容でファンも納得の構成ではないでしょうか。「クロール」は避暑地でまったり聴きたい雰囲気でしたが、本作は晴天の海岸沿いをドライブがてら聴いてみたい作品ですね。

 Blu-rayは昨年8〜9月にかけて開催されたライブツアー、DEEN LIVE JOY-Break 19 〜全開恋心!!〜の開幕公演となったZepp Tokyoでの2Daysの2日目、8月29日の模様を全曲ノーカットで収録。初日に観に行った筆者の感想はこちら(収録日とは日替わり楽曲に違いがあり)。当時の最新アルバム「全開恋心!! 〜Missing You〜」から全曲+シングルカップリング曲をフルコーラスで演奏することに重きを置き、定番曲やアコースティックコーナーでの楽曲が日替わり、あるいはメドレーなどで簡略化されるなど、レコ発ライブに相応しい内容で、MCはおろかエンディング部分もほぼカットされてしまったのが残念ではありますが、従来のマンネリを打破する意欲も感じられ、コアなファンほど嬉しい内容。記録映像を残す、という意味でも、これからも最低限、ニューアルバムを引っ提げたツアーではこれぐらい新作を全面に押し出して欲しいものです(苦笑)。

2016年06月12日 15:27

hataaof 2015年12月16日発売、秦基博の通算5枚目のオリジナルアルバム。シングル「ダイアローグ・モノローグ」「ひまわりの約束」「水彩の月」「Q&A」を含む全13曲収録。初回生産限定盤は特典DVDを同梱したデジパック+三方背BOX+歌詞カード兼用の32Pブックレット仕様。

 非シングル曲の自選ベスト企画アルバムを経て、オリジナルとしては前作「Signed POP」から約三年振りとなる作品。その間の2014年夏にシングル「ひまわりの約束」がヒットを記録し、彼の新たな代表曲としてすっかり根付いた感がありますが、アルバムレコーディング自体は2015年の年明けから開始されたということで、ヒットを受けての急ピッチの製作ではなくいつも通りの(?)マイペースなアルバム制作作業が進められたようで、リード曲的な「デイドリーマー」「ROUTES」を筆頭にアルバム用の新曲が9曲と、待たされただけのことはある(苦笑)佳曲が並ぶ構成となりました。

 本作の大きな売りは、ついに秦自身が全曲サウンドプロデュースまでを担当した、という点。これまでは日本のポップス界を牽引する大物プロデューサーやアレンジャーに楽曲の最終的な仕上がりを委ねていましたが、今回は完全にセルフプロデュース。ピアノバラードやロック色の強い曲は特にアルバムの新曲としては収録せず、浮遊感のある「嘘」「ディープブルー」、アダルトな「美しき穢れ」に対するような王道ポップスの「聖なる夜の贈り物」、さらには個人的お薦めなラテン風の「Fast Life」など、シングルA面では見せない秦基博の側面を纏めてみた、という感じ。アレンジ的にはどの曲も過剰には音を詰めず、サウンド面でのインパクトという意味では正直地味。ですが、派手さがない分耐久度が高いと言いますか、何回か聴くうちに楽曲の魅力に気がつく、という作風。カラフルさという意味では複数のアレンジャーが楽曲を彩った前作に分がありますが、アルバム1枚を通しての「芯」のようなものはこちらが一歩リードしているかな、という印象を受けました。本作も完成度の高いお薦めなアルバムですね。

 初回生産限定盤のDVDにはアルバムレコーディングと絡めてあらきゆうこ、皆川真人、鈴木正人との対談、2015年9月に青森で開催されたワンマンライブ「世界遺産劇場」のドキュメントやライブ映像で構成した「Behind of “青の光景”」、そして本作には収録を見送られたシングル「言ノ葉」のMVを収録。前者はアルバム制作の過程や演奏者から見た秦基博の人となりなどがインタビューから窺える興味深い内容。後者は完全なアニメーションで、映画「言の葉の庭」の内容を知らないと何これ?的な作品ダイジェストのようです。まあ、こちらはオマケということで。

2016年04月17日 17:03

kanaruimi 2016年3月23日発売、2012年1月〜2月にかけて全国主要都市にて開催されたKANの同タイトルのバンドライブツアーの中から、最終日の2月19日ZEPP TOKYOでの公演を収録した2枚組ライブDVD。

 4年前のライブを商品化した今回のDVD、元々は2012年10月3日に発売が決まっていましたが、終演後に流れる洋楽曲の使用許諾が下りずに一旦発売延期、その後行われた2014年のライブツアーのほうが先にDVD化されるなど、一時は幻のライブDVDになってしまうかと思われましたが、この度終演後の場面を再編集して無事発売の運びとなりました。なお結果的にはなりますが、長年常にギタリストとしてバンドツアーに帯同してきた中野豊が、現在のところ最後の参加となったツアーでもあります。

 本ツアーは過去に発売してきたオリジナルアルバム(この時点で全15枚)から1曲ずつ選曲というコンセプトだったらしく、「セルロイドシティも日が暮れて」「STYLISTIC」「NO-NO-YESMAN」などの初期の楽曲、「青春国道202」「甘海老」「紅のうた」など、ライブでは滅多に選曲されないレアな楽曲が選曲される中、「プロポーズ」「丸いお尻が許せない」といった有名曲に加え、当時の最新シングル「Listen to the Music」も面白い演出(笑)と共に披露されるなど、KANの20年以上のキャリアを代表曲・レア曲のバランス良く楽しめるセットリストに。個人的にはライブ映像では初の商品化となる「小羊」の収録が嬉しいところ。妙にロックな衣装を身に着けてロックっぽい(?)アプローチを狙ってするKANと一部バンドメンバーのオフザケぶりも相変わらずの安定感です(笑)。

 気になった点としましては、ライブの前半部分が終わったところで長大な楽曲解説MCがあったらしいのですが、これが完全にカット。他にもMCがあったであろう箇所はことごとく削られ、最後の挨拶ぐらいしか喋りのシーンがない構成になっていたこと。副音声のオーディオコメンタリーでも触れられていましたが、「後で見返してあまり面白くなかったんでバッサリとカットした」そうなのですが、あのダラダラしたMCもエンタメ性を志向するKANのライブでは重要な要素だと思っているのでこれはちょっと残念。またその影響で収録時間も前後のDVD作品と比較するとだいぶ短く、片面1層の2枚組で120分程度。これならディスク1枚にまとめてもう少し安く…と思わずにはいられませんでした(苦笑)。

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