bestmorning 先週より、「今週の1枚」は8月の計5回分を「ベストアルバム特集」と題してお送りしております。通算32回目、そしてスペシャル第2回目となる今回ご紹介するのは、モーニング娘。のベストアルバム、その名も「ベスト!モーニング娘。 廖2001年1月31日発売。

 今まで紹介していた作品のアーティストとは、またひとつ趣きの違う感のある彼女達ですが、筆者は何気にドキュメントバラエティ番組「ASAYAN」(懐かしい・・・)を娘。目当てに見ていたクチです(笑)。まあコ○ロギャルソンからの流れだったんですけど。市井沙耶香がかわいくて。って、そんな事はどうでもいいか(苦笑)。このアルバムはそんな彼女達のデビューから2000年まで約3年間を総括した、初めてのベストアルバム。当時は人気絶頂ということもあって、セールスはダブルミリオン達成と、予想を超える大ヒット作品となりました。内容はインディーズシングル「愛の種」から、当時最新シングル「恋愛レボリューション21」までの全シングルタイトル曲に、カップリング曲、アルバム曲、未発表曲を収録した全15曲。トータルの演奏収録時間も70分と、なかなかのボリューム。なお、本作の続編にあたる「◆廚2004年に、そして2007年にはデビュー10周年を記念して、その時点までの全シングルを収録したコンプリートシングルベストも発売されています。

 さて、このアルバムを聴いてみると・・・この3年間の活動のうちの前半、ぶっちゃけて言うならば「LOVEマシーン(以下「ラブマ」と表記)以前の作風の変遷には目を見張るものがあります。女声コーラスグループという強みを生かした後追い歌唱やコーラスワークが「モーニングコーヒー」「Memory 青春の光」などで味わえたり、「サマーナイトタウン」「抱いてHOLD ON ME!」ではクールなバックトラックにセクシー路線(?)で迫ったり、かと思えば「真夏の光線」は爽やかなポップス、安倍なつみのソロ(実質上)「ふるさと」ではオリエンタルな望郷バラードと、各曲コンセプトは様々。歌詞もパーソナルな部分での少女の恋愛観を歌に込めているように思えます(まあ作っているのはつんく(=男)なんですが)。
 一方、翳りが出てきた人気を回復するどころか、後藤真希が加入し、一気に大ブレイクするきっかけとなった「ラブマ」以降は、万人に向けられた超ポジティブな歌詞や、皆で盛り上がろう的なアッパーなサウンド(これはダンス☆マンの功績が大かと)に移行し、これから数年続く「国民的なアイドル」としての地盤を固めた「恋のダンスサイト」「ハッピーサマーウェディング」や人生賛歌的な「I WISH」といった楽曲群が中心。未発表曲の「Say Yeah! -もっとミラクルナイト-」もこちらの流れでしょう。これらの曲からは、「ラブマ」以前のどこか幸薄そうなイメージ(これは「ASAYAN」観てたせいか?)から180度回転、当時の勢いや前向きなエネルギーを感じることができます。
 オリジナルメンバーの福田明日香、石黒彩の予期せぬ脱退や、それに伴う新メンバー加入によるグループ内での声質の変化、その他色々あったとはいえ、「これって本当に同じグループの曲なんだろうか?」と思えてしまうこともないのですが、今回のベストでは「ラブマ」を1曲目に据え、「以前」「以後」の楽曲達を時系列順に並べるのではなく、適度にシャッフルして並べたということで、「色んなジャンルでアプローチしているんだけど、どれもモーニング娘。なんだな」と納得して聴くことができる効果が出ている・・・と思うのは筆者だけでしょうか。

 このアルバムのリリース後に初代リーダーの中澤裕子がグループを卒業したこともあり、結果として本作はデビューから紆余曲折を経てスターダムにのし上がった、当時の彼女達の区切り・総括的な作品になったと思います。現在もメンバーチェンジを繰り返しつつ存続しているモーニング娘。ですが、デビューから10年経った今も続いているとは、本作品が発売された当時は思いもしなかったし、ましてやオリジナルメンバーどころか、このベストに参加しているメンバーが一人もいなくなった娘。というのも想像し難かったです^^;。
 現在のモーニング娘。はこの頃のモーニング娘。とは完全に別物なんだろうなぁ・・・と思うわけですが、このアルバムは、彼女達の10年間の活動のうちの単なる「最初の3年間のまとめ」の作品集ではなく、「グループ草創期の輝ける歴史」を凝縮したアルバムではないか、と思っています。とにかく当時の彼女達はブレイク期ということもあり、飛ぶ鳥を落とす的なパワーがありましたからね。前述の通り、後に全シングル収録のベストも出たわけですが、当時の娘。の空気を知りたい方は、このアルバムを手に取ってみるのが最適ではないかと思います。