lindberg9 今週の1枚は解散から早くも6年が経過した、リンドバーグの通算9枚目(「EXTRA FLIGHT」等を除く)のオリジナルアルバム、その名も「LINDBERG宗廚鬚款匆陝ちなみに9枚目ということで発売日も1996年9月9日発売だったそうです。

 前作「LINDBERG次廚離螢蝓璽晃紂∈までのレコード会社(徳間ジャパン)からテイチクに移籍したリンドバーグ。徳間ジャパン時代末期に発表されていた彼らの作品は、詞も曲も良く言えば落ち着き、悪く言えば停滞感が漂っていて、初期の「今すぐKiss Me」や「BELIEVE IN LOVE」に代表されるような、「元気で前向きなロックバンド」路線をひた走っていた音楽性が好きだったリスナーの中には物足りなさを感じていた方々も多かった様子。ですが、今回の移籍で心機一転を図ったのか、いきなり移籍第1弾のシングル「もっと愛しあいましょ」でディスコサウンドにコスプレPV(笑)と、驚きの方向転換を行った彼らは、1996年に入って一気に再ブレイク。続く「君のいちばんに・・・」で王道のロックナンバー、そして「every little thing every precious thing」ではストリングス導入の力強いバラード(この曲は近年、阪神・藤川球児投手の登板テーマとして有名になりましたね)、「Green eyed Monster」ではアッパーでたたみかけるようなポップロックと、全盛期の勢いが戻ってきたようなクオリティの高いシングル曲を連発。そして、これら4作のヒットシングルをすべて収録し、満を持してリリースされたのが今作でした。発売当時、新宿駅の看板広告にバーンとこのアルバムの広告が掲載されていたのは圧巻だったなぁ・・・(遠い目)。

 本作は全部で12曲の楽曲を収録。このアルバムの新曲群のキーワードとしては、「野心的な曲調」であり、「ライブで盛り上がる曲」、といったところでしょうか。渡瀬マキと小柳昌法(ドラムス)のロカビリー風脱力デュエットソング(笑)「渚の新郎BAD」を筆頭に、こぶし突き上げ系のオープニング「ねむりたい」、彼らにしては斬新な3/4拍子の異色ヘビーチューンが展開される「Like a Rollin' Stone」、ラストの「Party Party」などは名前の通りのパーティーソング、などなど、お遊び的要素・ライブ的要素を多く含んだ曲が多くを占めていて、新曲では唯一といっていい正調のミディアムバラード「風ぐるま」(個人的イチオシ)がむしろ異彩を放っているぐらいです^^;。インタールード的なインストも隠しトラック的に仕込まれているし、全体的に「楽しく遊んでいる」といった印象
 他は「アジサイ」とか「かなしそうな顔」といった、聴き込むと染みてくる、失恋系歌詞の曲もあるんですが、これらの曲はそれぞれシングル曲のカップリングとして既発表なわけで、アルバム全体を総括すると「王道なナンバーはシングル曲で、インパクト重視な遊び心満載のナンバーはアルバム曲で」と、明確な線引きがされているような気がしてしまうのは筆者だけでしょうか。それだけに、このアルバムに収録されたシングル曲をきっかけにこの本作品を手に取った新規のリスナーにとっては、肩透かしの内容になってしまっているかもしれません(苦笑)。このアルバム自体はセールス的には成功といっていい数字を収めましたが、この後の作品が数字的に伸び悩んだのも、新規が固定にならなかったという意味で、ここでのアプローチが原因だったのかも・・・?

 正直な話、「リンドバーグのオリジナルアルバムの中での最高傑作は?」と尋ねられたら、多分筆者はこのアルバムではなく「検廚「后廚△燭蠅鮨笋垢隼廚い泙后ではなぜ、このアルバムをピックアップしたかというと・・・筆者にとって、この「宗廚初めて一枚ちゃんと聴いた彼らのアルバムだから、という単純な理由だったりするんですね(笑)。数ある彼らの作品の中で、初めてリアルタイムで触れたオリジナルアルバムということもあり、今作を聴くと当時の思い出が甦ってくるという意味で、今でも思い入れは結構ありまして、時々ラックの中から引っ張り出しては聴いています。
 今作に収められたシングル群は、後年のベスト乱発でほぼ毎回のように収録されているので、もはやシングル目当てに聴くならこのアルバムよりもベスト盤に手を出したほうが無難な聴き方ではありますが、ベストを聴いて「王道じゃないリンドバーグを聴いてみたい」という欲求が芽生えた方がもしいらっしゃれば、このアルバムを、そっと(笑)お薦めしたいと思います。