kokorowohiraite 2008年3月26日発売。ピアニスト羽田裕美による、ZARDナンバー11曲をピアノ・インストゥルメンタルで収録した作品集。ちなみにアレンジとディレクションを行ったのは池田大介とのこと。

 タイトル通りのピアノソロ作品。他の楽器は一切登場しないし、オーバーダビングもされていないようです。選曲された楽曲はほとんどがシングル曲で、知名度のある曲が選ばれた感がありますが、中でもメロディラインが流麗な曲を選んだかな、という気もします。「もっと近くで君の横顔見ていたい」のように結構マイナーな(?)曲も取り上げられていてちょっと嬉しい(この曲個人的に好きなので)。
 アレンジは、どの曲も比較的原曲に忠実で、一音一音丁寧に弾いている印象。例外として「君がいない」の跳ねるようなアレンジが少し斬新ではありました。ピアノの音は曲調に合わせてか、やや軽快。全体的にコンサートホールの演奏というよりも、小さな部屋で奏でられているような感じです。
 仰々しいアピールがない分、インパクトという点ではやや欠ける気はしますが、耳あたりがよく、静かな夜にまったりと聴いていたいアルバムですね。

 ちなみに、このアルバムは全編インストですが、ブックレットには今回の収録曲の全曲分の歌詞が綴られているので、インスト楽曲を聴きながら坂井泉水さんの遺した歌詞を一行一行噛みしめてみるのもいいかも・・・。