himitsu 2008年4月2日発売。aikoの1年半ぶり通算8枚目のオリジナルアルバム。

 今作も恋愛をテーマにした曲がずらり並んでいます。アルバムを8枚作っても尽きることのない多様なモチーフのラブソングを産み出し続けるaikoの恋愛職人っぷりは圧倒的。曲調は、「シアワセ」「二人」といったアッパーなシングル曲をアクセントにして、ミディアム〜スローテンポの曲が多く、パッと聴きは「地味だなぁ・・・」という感じだったのですが、何回か聴いていくうちに、じわじわと楽曲の良さがしみてくる、いわゆる「スルメ型」のアルバムではないでしょうか。

 といったわけで、相変わらずの安定感を持つaikoですが、前述の「スルメ型」のアルバムゆえに、シングル曲でのアッパーなノリを魅力に感じてアルバムを手にした方にとっては少々肩透かしだったかも?また、アレンジが全13曲ほぼストレートなバンドサウンドであり、アルバム1枚を通してのメリハリとしてはやや弱いかな、と思いました。ピアノオンリーの曲が1曲ぐらいあったらまた印象は違ったかもしれません。アルバム曲のレベルは今作も高いし、いちファンとしては満足なのですが、いずれは王道路線とはまた違ったaikoの一面も見てみたいかな・・・。