glissando 今週紹介する1枚は、アズこと東野純直の7枚目のオリジナルアルバム「Glissando」。1999年2月24日、東芝EMIより発売。

 デビュー当時は、例えるならKANや槇原敬之に代表されるような、ジャパニーズボーイポップ風(?)の楽曲で爽やかなイメージをお茶の間に伝えていたアズ。アルバムを発売する毎にだんだんとポップ色を落として行き、このアルバムの前作「FENCE OF LIFE」から、ギターレスのピアノロックサウンドに挑戦。
 「FENCE〜」はバンドメンバーも曲によって違ったり、リズム隊が打ち込みだったりと試行錯誤の跡が見られるのですが、今作ではベース、ドラムス共にミュージシャンが固定され、完全に「ピアノ+ベース+ドラムス」のスリーピース形態が固まった記念すべき作品です。
 楽曲のほうも、親しみやすいメロディーと説得力のある歌詞が痛快。これ以前は結構実験的なシングルを意図的に切っていた印象があったのですが(「CASTAWAY」とかね)、このアルバムに収録されているシングル「Long Days」「NO NAME」ともに間口が広く、一般的にも受け入れやすい作品ではないでしょうか。アルバムの曲も個性的ながらもマニアックになりすぎないナンバーが揃っています。個人的には「二時間遅れのイブ」「男と女」がイチオシ。

 このアルバムで今のアズのサウンドの基礎は出来上がったと言えるんではないでしょうか。この後も現在まで4枚のアルバムを出していますが、今作を下地にして(時にはギターも入れつつ)進化・発展させている気がします。筆者としましてはこのアルバムが歴代のアズのアルバムの中で一番好きなのですが、それを超えるアルバムは今後果たして出てくるのか?というのがちょっと楽しみでもあり不安でもあり(?)。だから早く次作出してください東野さん(けっこう切実)。

 ・・・もし、誰かに「今のアズってどんな曲作ってるの?」という質問をされた時はこの「Glissando」をオススメして下さい(笑)。ただ、CDは残念ながら廃盤になっているので、ituneで購入してくださいね〜(←何の宣伝だよ)。

 (2008/9/23 一部改稿)