来る年明け2026年1月6日より、「鎧伝サムライトルーパー」シリーズの35年ぶりの正統続編として、スタッフ、キャストを一新してスタートするTVアニメ「鎧真伝サムライトルーパー」。放送開始に先駆けて旧シリーズのメモリアル上映会を物語舞台となる新宿で行うなどの展開を横目で眺めつつ、リアルタイム世代の一人としては果たしてどんな作品になるのか楽しみでも不安でもあり…といった心境ではありますが、とりあえず第1話を座して待ちたいと思います。というわけで(?)、「CD Review Extra」で過去2回、トルーパー関連のCDをレビューしてきましたが、今回は「鎧真伝」のオンエア開始に合わせて残るOVA「MESSAGE」の関連作品を1作ずつレビュー。真実(ほんとう)の俺たちを君に…(「MESSAGE」キャッチコピーより)
TVシリーズ関連の音楽関連レビューはこちら。
OVA「外伝」「輝煌帝伝説」+派生作品の音楽関連レビューはこちら。
鎧伝サムライトルーパー 関連CD作品レビュー(OVA「MESSAGE」期)
【鎧伝サムライトルーパー MESSAGEとは】
1991年3月から8月にかけて全5話でリリースされた通算3作目のOVA作品。TVシリーズ前期の監督を務めた池田成が脚本・ストーリーボード・監督を担当。前作「輝煌帝伝説」で白と黒の輝煌帝の鎧を打ち砕き、日常生活に戻ったサムライトルーパーの前に謎の女性・すずなぎが現れ、ある目的のために策を弄して自らが造り上げた新たな鎧の中にトルーパーを一人ずつ封じ込めていく。最終的に一人残った真田遼(烈火のリョウ)とすずなぎの対峙でクライマックスを迎え…という物語。
大まかなストーリーは上記の通りなのだが、実際は物語の約半分が過去のフィルムを用いた回想シーンを流しながらトルーパー一人ひとりが戦いへの迷い・悩み・憤りなどをモノローグで語るという異色の映像作品。またストーリー部分も難解な言い回しや説明描写の少なさなどが相俟って非常に理解し難く、派手な戦闘シーンもほぼ皆無で哲学的であり、当時の筆者(中学生になったばかり)にはサッパリ理解できず。数年後、街のビデオレンタル屋で全話を借りて見直したのだがそれでも理解できず、ラポートから刊行されていた解説本(本記事のトップの画像)を読んでようやく何となく理解ができた(笑)。
以上のように良く言えば実験的、悪く言えば不親切な作品であり、いまだに賛否両論が渦巻くシリーズだと思う。本作完結後はCDも含めて新作のリリースは「鎧真伝」まで一切制作されてこなかった、「鎧伝サムライトルーパー」シリーズ正真正銘最後の作品。
つかまえていて
1991年1月21日発売、本間かおり歌唱による「MESSAGE」主題歌シングル。カップリングの「星のララバイ」は本編挿入歌として使用された。
これまでの勇壮な主題歌とは一線を画すミディアムバラードで、物語の内容とは直接の関係はないとは思うが、儚げな雰囲気が「MESSAGE」とマッチしている名曲で、さしずめ完結を迎える「トルーパーシリーズ」への鎮魂歌のよう。なお、本作にはオープニングテーマはなく、各話のエンディングに主題歌として流れるようになっており、尺も2コーラス目+リフレインと結構長めに取られていた。
本間かおりは沖縄出身のシンガーで本作がデビューシングル。アニソンを数曲歌った後で、本名の普天間かおりに戻して現在も歌手活動を続けている模様。
花 -ORIGINAL SOUNDTRACK-
1991年3月15日発売、「花鳥風月」シリーズ第1弾。戸塚修による通算5作目のオリジナルサウンドトラック。「つかまえていて」「星のララバイ」も含めた全19曲収録。収録曲である「終章」は「つかまえていて」のインストアレンジバージョン。全シリーズ共通で紙製のボックスケースの中にCDプラケースを入れる装丁になっていた(初回盤限定かどうかは不明)。
第1話の発売一週間前の先行リリース。物語全体は重苦しい雰囲気で終始進行する「MESSAGE」だが、サントラとしては過去4作以上に音楽的なバリエーションが豊富。フュージョン的な「いつかの街」、和の雰囲気を醸し出す「祭壇」、静謐なオルガンサウンドの「無常の月」、熱い戦闘シーンで映えそうな(本編ではなかったけど)「消失点」等、非常に聴き応えがあって面白いが、劇中では過去のサントラからの引用もあり、完全に全曲使われたというわけではなさそうであった。
なお、本編は14曲までで終了、以降は前作「輝煌帝伝説」未収録のサントラと、ボーナストラックとしてボーカル曲「ミッドナイトパーティー」のインストバージョン(原曲アレンジのまま、メロディーを楽器がなぞったショートバージョン)が収録されているので、最後の辺りは妙に明るい(笑)。
鳥 <ピアノ組曲>
1991年4月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第2弾。ピアニスト・美野春樹によるピアノ組曲集。全11章での構成。
過去発売されてきたトルーパー関連のボーカル曲をメインに、ソロピアノアレンジで聴かせるという初の試み。収録トラックには原曲とは異なるタイトル(楽章)がつけられており、「夏の詩人」「冬の陽炎」「過ぎ去りし日々」等、詩的な言葉が並んでいる。内容は各章ごとに1〜2曲のメロディーを行ったり来たりするという編曲がなされていてなかなか凝っているのだが、約1時間ソロピアノを集中して延々と聴くのは正直つらく、BGM的に流しながら聴くのをお薦めする。
なお、歌詞ブックレットは楽譜集となっているのだが、CDブックレットサイズのページに縮小されて掲載されているので、演奏してみたい場合は拡大コピー必須。
風
1991年6月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第3弾。全14曲収録のボーカルアルバム。「花」「鳥」と違ってサブタイトルは特にない(次作の「月」も同様)。
ボーカル集としては歴代3作目にあたるが、今回は2作目の「BEST FRIENDS」以降にリリースされた「光輪伝サムライトルーパー」までの各CD収録の全ボーカル曲12曲を集め、秀麗黄(金剛のシュウ)役の西村智博の2曲の新曲(「迎えに行くまで」「青春だったね」)をトップとラストに配置した、実質ボーカルコンピレーションである。
内訳は毛利伸(水滸のシン)役の佐々木望がドラマCDで毎回歌っていたのでデュエットも含めて5曲担当するなど最多。逆に羽柴当麻(天空のトウマ)役の竹村拓は1曲も参加していないなど、担当配分がマチマチである。曲順はリリース時系列ではなく流れを練られていて聴きやすい。各ドラマCD収録の曲だけは持っていたい…というニーズにバッチリ答えた良コンピ。
月
1991年8月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第4弾。
シリーズ最終作は、TVシリーズ後半突入直後を舞台に秀麗黄(金剛のシュウ)を中心にした河原よしえの脚本によるドラマCD。ささやかな誤解から仲違いするものの新たに出現した妖邪との戦いを通して仲直り…という青春っぷりが今聴くと眩しい(?)。このドラマ+3曲(西村智博が2曲、本間かおりが1曲)という「天空伝」「水滸伝」「光輪伝」に連なるフォーマットであり、実質「金剛伝」といっても良い内容。一方で、ボックスケースのシールでは「秀」を「透」と誤植しているとんでもない間違いが…。
なお、本間のボーカル曲「あふれる想い」、西村のボーカル曲のうち「素足のままで」は一か月前に発売されたそれぞれのソロアルバムからの再録。新曲の「Someday」はトルーパーシリーズに関わってくれたファンへの感謝をステージ目線で紡ぐフォーキーな名曲。これがラストに配置されたことで、本当にトルーパーは完結したんだな…と思わせる構成になっている。
【鎧伝サムライトルーパー MESSAGEとは】
1991年3月から8月にかけて全5話でリリースされた通算3作目のOVA作品。TVシリーズ前期の監督を務めた池田成が脚本・ストーリーボード・監督を担当。前作「輝煌帝伝説」で白と黒の輝煌帝の鎧を打ち砕き、日常生活に戻ったサムライトルーパーの前に謎の女性・すずなぎが現れ、ある目的のために策を弄して自らが造り上げた新たな鎧の中にトルーパーを一人ずつ封じ込めていく。最終的に一人残った真田遼(烈火のリョウ)とすずなぎの対峙でクライマックスを迎え…という物語。
大まかなストーリーは上記の通りなのだが、実際は物語の約半分が過去のフィルムを用いた回想シーンを流しながらトルーパー一人ひとりが戦いへの迷い・悩み・憤りなどをモノローグで語るという異色の映像作品。またストーリー部分も難解な言い回しや説明描写の少なさなどが相俟って非常に理解し難く、派手な戦闘シーンもほぼ皆無で哲学的であり、当時の筆者(中学生になったばかり)にはサッパリ理解できず。数年後、街のビデオレンタル屋で全話を借りて見直したのだがそれでも理解できず、ラポートから刊行されていた解説本(本記事のトップの画像)を読んでようやく何となく理解ができた(笑)。
以上のように良く言えば実験的、悪く言えば不親切な作品であり、いまだに賛否両論が渦巻くシリーズだと思う。本作完結後はCDも含めて新作のリリースは「鎧真伝」まで一切制作されてこなかった、「鎧伝サムライトルーパー」シリーズ正真正銘最後の作品。
つかまえていて
1991年1月21日発売、本間かおり歌唱による「MESSAGE」主題歌シングル。カップリングの「星のララバイ」は本編挿入歌として使用された。これまでの勇壮な主題歌とは一線を画すミディアムバラードで、物語の内容とは直接の関係はないとは思うが、儚げな雰囲気が「MESSAGE」とマッチしている名曲で、さしずめ完結を迎える「トルーパーシリーズ」への鎮魂歌のよう。なお、本作にはオープニングテーマはなく、各話のエンディングに主題歌として流れるようになっており、尺も2コーラス目+リフレインと結構長めに取られていた。
本間かおりは沖縄出身のシンガーで本作がデビューシングル。アニソンを数曲歌った後で、本名の普天間かおりに戻して現在も歌手活動を続けている模様。
花 -ORIGINAL SOUNDTRACK-
1991年3月15日発売、「花鳥風月」シリーズ第1弾。戸塚修による通算5作目のオリジナルサウンドトラック。「つかまえていて」「星のララバイ」も含めた全19曲収録。収録曲である「終章」は「つかまえていて」のインストアレンジバージョン。全シリーズ共通で紙製のボックスケースの中にCDプラケースを入れる装丁になっていた(初回盤限定かどうかは不明)。第1話の発売一週間前の先行リリース。物語全体は重苦しい雰囲気で終始進行する「MESSAGE」だが、サントラとしては過去4作以上に音楽的なバリエーションが豊富。フュージョン的な「いつかの街」、和の雰囲気を醸し出す「祭壇」、静謐なオルガンサウンドの「無常の月」、熱い戦闘シーンで映えそうな
なお、本編は14曲までで終了、以降は前作「輝煌帝伝説」未収録のサントラと、ボーナストラックとしてボーカル曲「ミッドナイトパーティー」のインストバージョン(原曲アレンジのまま、メロディーを楽器がなぞったショートバージョン)が収録されているので、最後の辺りは妙に明るい(笑)。
鳥 <ピアノ組曲>
1991年4月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第2弾。ピアニスト・美野春樹によるピアノ組曲集。全11章での構成。過去発売されてきたトルーパー関連のボーカル曲をメインに、ソロピアノアレンジで聴かせるという初の試み。収録トラックには原曲とは異なるタイトル(楽章)がつけられており、「夏の詩人」「冬の陽炎」「過ぎ去りし日々」等、詩的な言葉が並んでいる。内容は各章ごとに1〜2曲のメロディーを行ったり来たりするという編曲がなされていてなかなか凝っているのだが、約1時間ソロピアノを集中して延々と聴くのは正直つらく、BGM的に流しながら聴くのをお薦めする。
なお、歌詞ブックレットは楽譜集となっているのだが、CDブックレットサイズのページに縮小されて掲載されているので、演奏してみたい場合は拡大コピー必須。
風
1991年6月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第3弾。全14曲収録のボーカルアルバム。「花」「鳥」と違ってサブタイトルは特にない(次作の「月」も同様)。ボーカル集としては歴代3作目にあたるが、今回は2作目の「BEST FRIENDS」以降にリリースされた「光輪伝サムライトルーパー」までの各CD収録の全ボーカル曲12曲を集め、秀麗黄(金剛のシュウ)役の西村智博の2曲の新曲(「迎えに行くまで」「青春だったね」)をトップとラストに配置した、実質ボーカルコンピレーションである。
内訳は毛利伸(水滸のシン)役の佐々木望がドラマCDで毎回歌っていたのでデュエットも含めて5曲担当するなど最多。逆に羽柴当麻(天空のトウマ)役の竹村拓は1曲も参加していないなど、担当配分がマチマチである。曲順はリリース時系列ではなく流れを練られていて聴きやすい。各ドラマCD収録の曲だけは持っていたい…というニーズにバッチリ答えた良コンピ。
月
1991年8月16日発売、「花鳥風月」シリーズ第4弾。シリーズ最終作は、TVシリーズ後半突入直後を舞台に秀麗黄(金剛のシュウ)を中心にした河原よしえの脚本によるドラマCD。ささやかな誤解から仲違いするものの新たに出現した妖邪との戦いを通して仲直り…という青春っぷりが今聴くと眩しい(?)。このドラマ+3曲(西村智博が2曲、本間かおりが1曲)という「天空伝」「水滸伝」「光輪伝」に連なるフォーマットであり、実質「金剛伝」といっても良い内容。一方で、ボックスケースのシールでは「秀」を「透」と誤植しているとんでもない間違いが…。
なお、本間のボーカル曲「あふれる想い」、西村のボーカル曲のうち「素足のままで」は一か月前に発売されたそれぞれのソロアルバムからの再録。新曲の「Someday」はトルーパーシリーズに関わってくれたファンへの感謝をステージ目線で紡ぐフォーキーな名曲。これがラストに配置されたことで、本当にトルーパーは完結したんだな…と思わせる構成になっている。
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