2025年8月15日発売、The LOVE通算9枚目となるオリジナルアルバム。全7曲収録。博多出身のスリーピースバンドであるThe LOVEは1997年にメジャーデビュー。2001年以降はインディーズでの活動に移行し、ライブと作品リリースを重ねながら2008年末に活動休止宣言。2011年には正式に活動再開を表明しアルバムをリリースするも、以降は各自ソロとしての制作の合間での散発的な活動が続いていましたが、2025年に入って公式サイトがリニューアルするなどここに来て活動が活発になり、6月に実に約14年振りとなる全曲初音源化のオリジナルアルバムリリースが告知。8月のリリースに先駆けて先行で「クズ」が6月下旬に、「同窓会の夜」が8月上旬にそれぞれショートMVで公開されています。なお購入は公式サイトからの販売のみで、CDのみの通常盤の他、卓上カレンダーや特典CD、キーホルダー等を同梱した限定セットの販売も行っているようです。
バンド名の如く、恋愛、友愛、家族愛等、様々な形の「愛」を歌ってきた彼ら。フロントマンである平義隆が手掛ける作風を一言で表現するならば、基本軸からあまり逸脱しない範囲で良くも悪くも真面目な曲が多く、それがThe LOVEとしてのセールス戦略的に苦戦した遠因ではないか…という印象だったのですが、本作では先行配信にしてアルバム1曲目の「クズ」がいきなり現代のネガティブな世相に斬り込むという彼らにしては思い切ったナンバーで、えっ今のモードはこんな感じ?と戸惑ってしまったのですが、他の曲に関してはいつも通りのThe LOVE節(?)でちょっと安心したりも。とはいえ、メンバーも50代に突入したこともあってか、「同窓会の夜」「セツなハイボール」等、妙に若ぶることもなくその年代になって感じる思いや願いなどが描かれており、そういった意味では凄くリアリティのある歌詞が来たな、と。特に彼らより少し下の筆者ぐらいの世代(=昔から聴いてきたファン層はこの辺りでは)には現在進行形の生き方を描いた「もっと遠くへ」のような歌詞は結構響くと思います。サウンド的には従来通りのバンドスタイルで安定感を感じる中、インストの「反則の法則 〜interlude〜」とそれに続く「店長!時給上げて下さい!」は例外的にラップ有りの四つ打ちEDMダンスナンバーで歌詞もネタ曲か?と思えるほど異色。まあライブでの飛び道具的な役割の曲だと思われますが、こういったお遊び曲でも聴いていてなんか生真面目さが滲み出てくるのは彼ららしいと言うか…(笑)。
…というわけで待望の新作オリジナルアルバムだったわけですが、販売ルートが公式通販オンリーということで、ECサイト等で無意識に目に触れる機会もなく、ファンのはずの筆者も知り合いに教えられてアルバムを出していたことを知った次第。
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