tubestwhite 2025年6月11日発売、デビュー40周年を記念して発売されたTUBEの2作同時発売ベストアルバムの1作。通常盤はプラケース仕様、初回生産限定盤はBEAMS DESIGN監修によるTシャツを同梱したスペシャルパッケージ仕様。どちらもCD3枚組で収録曲は同一。本レビューは通常盤となります。

 1985年のデビューから2024年に至るまでのオールタイム・コンプリートシングルコレクションとなる本ベスト、先日ご紹介した「-Blue-」は1999年発売まで、今回ご紹介の「-White-」は2000年以降2024年発売までの単独名義のシングルA面曲を時系列順にCD2枚にわたりそれぞれ網羅。加えて該当年代対象のDJ和によるMIX CDが付属という体裁は共通。「-Blue-」の収録範囲はナンバリングタイトルとしてリリースされていた「TUBEst」シリーズの「�掘廚泙任抜袷瓦飽戝廚靴討�り、新装版的な意図も見受けられたのですが、「-White-」では、配信限定シングルを含めたアルバム初収録のシングル曲がかなりある(特にDISC 2)こともあり、「TUBEst �掘廾聞潺淵鵐丱螢鵐阿任枠�売されることのなかった実質「TUBEst �検彭�な意図を感じます。幻(?)の「�検廚鯊圓阻召鵑任い織螢好福爾砲箸辰討惑梓蠅離螢蝓璽垢箸い辰燭箸海蹐任靴腓Δ�。

 DISC 1は2000年4月の「Truth of Time」から2006年6月の「みんなのうみ」までのシングル全17曲を収録。2000年初夏の「虹になりたい」がヒットを飛ばすものの、その後はセールス的に目立った結果が出せず、90年代の浮動層が離れて残ったコアなファンが完全に固まる…という時期の楽曲。とはいえ作品のバリエーションは90年代後半の流れを引き継いで相変わらず豊富。「月と太陽」「SKY HIGH」のようなTUBE王道的な楽曲もさることながら、打ち込みオケに乗せて静かな決意を歌う「風に揺れるTomorrow」や、アコギがメインの寂寥感漂うバラード「夏祭り」等、これまでシングルでは見せてなかった作風が顔を出すなど充実しています。作詞・作曲陣が固定なので以前どこかで聴いたこともある…というフレーズもたまに散見するものの、外部のアレンジャーを積極的に招くことでアレンジ面にも工夫が見られてマンネリ打破に一役買っている印象。それにしても「プロポーズ」も「Miracle Game」ももう20年以上前の曲なのか…と時の流れに遠い目をしてしまいそうです(苦笑)。
 DISC 2は2008年4月の「蛍」から、2024年9月の配信限定シングル「PERFECT SMILE」までの全18曲を収録。これまでのディスクと異なり16年分かけて1枚という分量でも分かる通り、リリースにも間隔が開くようになり、新作自体が発表されない年もあったり、前田亘輝のボーカルも落ち着いてきて絶叫するようなキーでは歌わなくなるなど、ベテラン〜大御所感漂うポジションになりつつある…というのを感じる時期(作風のせいかあまり大御所って感じはしませんが)。今回アルバム初収録の「Touch Happy!」「WeTube 〜夏やろうの夏〜」等のはっちゃけナンバーや、彼ららしさ全開の「RIDE ON SUMMER」などの王道ナンバーもありつつ、震災、コロナ禍、海外では戦争と、この時期の世相を反映させて、もう二度と会えない仲間を想った「A Day In The Summer 〜想い出は笑顔のまま〜」、日々に塞ぎこむ誰かの背中をそっと後押しする「BLUE WINGS」、そして「夏立ちぬ」など、シリアスなテーマをTUBEなりの筆致で描いていく作品が耳を惹きました。先ほど「大御所って感じはしない」と書きましたが、大上段で語りかけるのではなく、リスナーと同じ目線で分かりやすく寄り添ってくれる、という意味では、デビュー40年を迎えても「良い意味で大御所らしくない」、そんな彼らの作風を満喫できるディスクになっていると思いました。

 DISC 3は全38曲を収録のMIX CD「TUBE -White- [2000-2025] ノンストップMix by DJ和」。本編は2024年までが収録範囲でしたが、こちらは「2025」と記されているように、同年にリリースされた配信シングル「同じ空の下で」や、DVDシングルという変わり種により本編から収録漏れしてしまった「ジラされて熱帯」も1コーラスという形とはいえ組み込まれて収録。シングル曲を中心に据えながらアルバム曲も…という構成は「-Blue-」同様ですが、30周年ベストに収録されたアルバム曲多めの「-Blue-」と比べてそもそも選曲自体が少なかった「-White-」ではあまりポピュラーではないアルバム曲も特に後半になると一気に出てくるので聴いていてあまりベストっぽくなくなるという感覚も。感想としては「-Blue-」同様、フィジカル購入者への特典ディスクかなぁ、と。編集へのツッコミどころとしてはメンバー紹介ソングでもある「WeTube 〜夏やろうの夏〜」で角野秀行(カクノサンバ)だけカットしてしまったのはあんまりだと思いましたが…。

 「-Blue-」「White-」と分けずに本編4枚組のアルバムでも良かったんじゃないか、とも思いますが、この2作を揃えれば歴代のTUBEのシングル曲が2024年まで一気に聴ける、という点で存在意義はとても大きい、メモリアルにして待望のベストアルバムでした。