wandstimestew 2025年3月26日発売、WANDS通算8枚目、第5期としては通算3作目となるオリジナル(ミニ)アルバム。全6曲収録。CDのみの通常盤、2024年に出演したイベントライブ映像を収録したBlu-ray同梱の初回限定盤A、2023年末のファンクラブ限定イベントでのライブ音源を収録したCD同梱の初回限定盤Bの三種形態での販売。本レビューは初回限定盤Aとなります。

 ミニアルバムとしてはデビュー作の「WANDS」、第2期中盤にリリースした「Little Bit...」に次ぐ3作目。アルバムの構成としてはセルフカバーはボーナストラック的に最終盤に集中配置していた前作とは対照的に、既発シングルである「大胆」「Shooting Star」、新曲2曲、そして過去楽曲のセルフカバー2曲を混ぜ合わせて配置。これについては発売当時のインタビューで語られているように、第5期ならではの音楽性を提示することに力を注いだ前作の制作を経て、新旧を溶け合わせた現在の自分たちが良いと思うものを揃えた(大意)、という制作姿勢の顕れのひとつかも。
 オリジナルの新曲は発売日直前にMVが公開されていたピースフルな「WE ALL NEED LOVE」、第5期としては初?の王道ロッカバラード「リフレイン」と、前作で見せてくれたのと同様に歴代のWANDSのイメージにとらわれない新境地のナンバー。第2期のセルフカバーである「天使になんてなれなかった」「FLOWER」では歌い方も含めて独自の色を若干取り入れながら、打ち込みロックを根底に敷いているWANDS第5期Ver.として成立させていると思います。各曲画一的ではないサウンド面、歌詞はそもそも曲によって書き手が違うので必然的に違う作風が並ぶ、という意味では曲順も含めて良くも悪くもごった煮状態(STEWってそういう意味もあり?)でノーコンセプトゆえのバラバラ感があるのは否めないのですが、前述のインタビュー通り、それを受け入れての制作だったということならば納得。まあ個人的には前作のような、第5期オリジナルに拘ったアルバムも(木村真也の復帰願望込みで)また作って欲しいとは思いますが、過去と現在を折衷した本作のような作品もその合間にアクセント的に出してくれればこういうのも良いかな、と思いました。

 初回限定盤A付属の特典Blu-rayは堂島リバーフォーラムにて2024年4月6、7日に開催された「Japan Anison & Rock Festival 2024」から、6日に出演したWANDSのライブステージを完全収録。複数の出演者が参加する対バン形式の初日のトリを務めた全11曲で、アニソンフェスということでアニメタイアップのついた持ち歌はほとんど披露し、加えて「時の扉」「愛を語るより口づけをかわそう」といった歴代代表曲、さらに第5期のオリジナルからは「We Will Never Give Up」「愛を叫びたい」を披露するなど、自分達のファン以外にも門戸を広く開けたタイプのセットリストで構成。約1時間という適度な演奏時間で、ライト層にも訴求できるステージになっていると思います。メンバー二人+サポートリズム隊二人という、引き続きの木村不参加の四人バンド体制ではありますが、打ち込み主体のスタジオ音源とは異なる生演奏ならではの躍動感のあるバンドスタイルはステージ映えも込みで申し分なし。90年代のアニメタイアップの「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」「明日もし君が壊れても」「世界が終るまでは…」の3曲が揃い踏みしたライブ映像作品は初…ということも含め、筆者としても満足なセットリストでした。