
今から遡ること10年前の春に通販予約限定商品としてリリースされ、今となってはレアグッズと化しつつあるTM NETWORKのボックスアイテム「TIMEMACHINE BOX 1984→1994」の内容を、Book+DVD Review Extraとして、ざっくりとご紹介いたします。
TM NETWORK「TIMEMACHINE BOX 1984→1994」ざっくりレビュー
【商品概要】
2014年からのTM NETWORKデビュー30周年の活動に合わせて企画されたM-ON! Entertainmentによる書籍+DVDを紙製のボックスの中に封入したセット商品。購入申込はSony Music Shopのみ。2015年2月16日までの完全通販予約限定商品であり、発売日は同年3月31日。現在に至るまで再販等も一切なし。価格は当時の税込・送料込みで12,000円というなかなかのお値段。
現在は中古市場にはチラホラ見かけるものの、定価以下で出回っていることはほぼ無く、法外なプレミア値で出品されていることもしばしば。なお筆者も当時は迷った挙句に購入をスルーし、数年前に外箱若干ダメージ有りの定価+αの中古商品(DVDは未開封)で入手。普段は大事に保管してあります(笑)。
画面奥がボックスの蓋、画面手前の左が書籍、右がDVDの封入されたボックス本体
【書籍】
A4サイズより数センチ横に長い変型判で600頁超のフルカラー書籍。
1984年のデビューから1994年の「終了」までに刊行された、ソニー系列の音楽雑誌「GB」「PATi PATi」に掲載された記事を抜粋し、オリジナルのレイアウトのままで復刻(元の記事をスキャンして版下にしたっぽく、画質は若干粗め)。
10年間の記事の分量はほぼ偏りがなく、時系列順に万遍なく抜粋。デビュー当時の初々しいインタビュー(書面でも「小室クン」とか「宇都宮クン」とか書かれている)からブレイクを経て90年代のTMNへのリニューアル、そして「終了」ライブの写真とセットリスト、各関係者からのコメントで締め。インタビュー、ライターによるライブレポートやエッセイ、珍しいところではメンバーを主人公にした小説(?)もあったりと多種多様で、読み応えはバッチリ。
巻頭には歴代の表紙登場号を順番に掲載。筆者のリアルタイムの記憶はこの号(「RHYTHM RED」の頃ですね)辺りから
掲載内容は基本的にはTMとしての活動のみ、ソロなどの課外活動の記事は稀(1989年の小室のソロ関連は扱っているが、1992年以降の各メンバーのソロ活動にはノータッチ)。傾向としては「GB」は正統派の読みやすいページデザイン、「PATi PATi」はレタリング等を駆使して写真も含めてインパクトのある紙面が特徴。ちなみに筆者はどちらかと言うと「GB」愛読者であり、TMやB'zの記事をコンパイルした「GB FILE」なんかも持っている(今でも実家にあります)ので、「この記事昔読んだな…」とデジャブを感じたりも。
それはさておき、記事を読み始めると止まらず確実に一日は時間を潰せる圧倒的ボリューム。欠点はあまりに厚すぎて製本の仕様上、見開きページを広げすぎると本が傷んで本体からページが抜けそうになるところ。読むときは慎重に扱うことを推奨(苦笑)。
個人的にはアルバムの一曲単位での楽曲解説が一番興味深いわけです
【DVD】
神奈川のローカルTV局・tvkの音楽番組「Live TOMATO」にてオンエアされた、1987年3月1日と1988年2月29日撮影の横浜・新都市ホールでのライブプログラムを約50分収録(一部カット曲ありの模様)。
1987年は「Maria Club」「Rainbow Rainbow」「Spanish Blue」「Self Control」の4曲を収録。4thアルバム「Self Control」発売直後、ライブツアー「FANKS! BANG THE GONG」開催直前という時期。1988年は「Kiss You」「Resistance」「Beyond The Time」「Come On Let's Dance」「Dragon The Festival」の5曲を収録。こちらは5thアルバム「humansystem」を引っ提げた「KISS JAPAN」ツアー直後、初のアリーナツアー「KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX」開催直前という時期。サポートメンバーはライブツアーと同一で、どちらの公演も日詰昭一郎(Ba)、松本孝弘(G)、山田亘(Dr)の三人。
1987年はブレイク直前のギラギラした勢いのある(あとなんかメイクが濃い)黒の衣装を基調にしたステージ、ブレイク真っ只中の1988年は衣装・メイクも含めてだいぶ洗練されたステージと、約一年で結構印象が異なる。この時期の公式のライブビデオはあるものの、手の込んだ編集がされていてあまり生のライブの勢いを伝える映像が商品化されていないのが不満だったが、本DVDではストレートにバンドの演奏を記録しておりその点は満足。ただ、画面に時々色のついた走査線みたいなものが入るし、あまり客席からの音を拾っていないようでボーカルと一部の楽器以外こもって聴こえる箇所があるなど、映像・音声共に状態はあまり良いとは言えないのが正直なところ。ただ、ロックバンドとしてのTM NETWORKを堪能できる(88年夏からはベースが打ち込みになり、同期を含めたシンセの存在感が増すので…)という点ではよく商品化してくれた!と感謝。
【全体の感想】
書籍の大ボリュームとDVDのレアレベルを考えると12,000円という価格はまぁ…妥当なところ…ではありますか。前述の「GB FILE」(1992年刊行)や、終了時に刊行された「TMN FINAL 4001」を持っていれば、ある程度の補完できるとは思うものの、やはりメモリアルアイテムということで。TMの歴史の中で「最初の10年」という発売当時は1/3(現在は1/4)の時代の切り取りながら、その内容の濃度は後年の活動とは比較にならないほど濃いということも再確認できた書籍と映像ということで、重度の消しゴムFANKSは所持していても良いのではないかと。ただ、プレ値で購入はさすがにキツいと思うので、定価並みの中古で出ていたら入手をお薦め。
【商品概要】
2014年からのTM NETWORKデビュー30周年の活動に合わせて企画されたM-ON! Entertainmentによる書籍+DVDを紙製のボックスの中に封入したセット商品。購入申込はSony Music Shopのみ。2015年2月16日までの完全通販予約限定商品であり、発売日は同年3月31日。現在に至るまで再販等も一切なし。価格は当時の税込・送料込みで12,000円というなかなかのお値段。
現在は中古市場にはチラホラ見かけるものの、定価以下で出回っていることはほぼ無く、法外なプレミア値で出品されていることもしばしば。なお筆者も当時は迷った挙句に購入をスルーし、数年前に外箱若干ダメージ有りの定価+αの中古商品(DVDは未開封)で入手。普段は大事に保管してあります(笑)。

【書籍】
A4サイズより数センチ横に長い変型判で600頁超のフルカラー書籍。
1984年のデビューから1994年の「終了」までに刊行された、ソニー系列の音楽雑誌「GB」「PATi PATi」に掲載された記事を抜粋し、オリジナルのレイアウトのままで復刻(元の記事をスキャンして版下にしたっぽく、画質は若干粗め)。
10年間の記事の分量はほぼ偏りがなく、時系列順に万遍なく抜粋。デビュー当時の初々しいインタビュー(書面でも「小室クン」とか「宇都宮クン」とか書かれている)からブレイクを経て90年代のTMNへのリニューアル、そして「終了」ライブの写真とセットリスト、各関係者からのコメントで締め。インタビュー、ライターによるライブレポートやエッセイ、珍しいところではメンバーを主人公にした小説(?)もあったりと多種多様で、読み応えはバッチリ。

掲載内容は基本的にはTMとしての活動のみ、ソロなどの課外活動の記事は稀(1989年の小室のソロ関連は扱っているが、1992年以降の各メンバーのソロ活動にはノータッチ)。傾向としては「GB」は正統派の読みやすいページデザイン、「PATi PATi」はレタリング等を駆使して写真も含めてインパクトのある紙面が特徴。ちなみに筆者はどちらかと言うと「GB」愛読者であり、TMやB'zの記事をコンパイルした「GB FILE」なんかも持っている(今でも実家にあります)ので、「この記事昔読んだな…」とデジャブを感じたりも。
それはさておき、記事を読み始めると止まらず確実に一日は時間を潰せる圧倒的ボリューム。欠点はあまりに厚すぎて製本の仕様上、見開きページを広げすぎると本が傷んで本体からページが抜けそうになるところ。読むときは慎重に扱うことを推奨(苦笑)。

【DVD】
神奈川のローカルTV局・tvkの音楽番組「Live TOMATO」にてオンエアされた、1987年3月1日と1988年2月29日撮影の横浜・新都市ホールでのライブプログラムを約50分収録(一部カット曲ありの模様)。
1987年は「Maria Club」「Rainbow Rainbow」「Spanish Blue」「Self Control」の4曲を収録。4thアルバム「Self Control」発売直後、ライブツアー「FANKS! BANG THE GONG」開催直前という時期。1988年は「Kiss You」「Resistance」「Beyond The Time」「Come On Let's Dance」「Dragon The Festival」の5曲を収録。こちらは5thアルバム「humansystem」を引っ提げた「KISS JAPAN」ツアー直後、初のアリーナツアー「KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX」開催直前という時期。サポートメンバーはライブツアーと同一で、どちらの公演も日詰昭一郎(Ba)、松本孝弘(G)、山田亘(Dr)の三人。
1987年はブレイク直前のギラギラした勢いのある(あとなんかメイクが濃い)黒の衣装を基調にしたステージ、ブレイク真っ只中の1988年は衣装・メイクも含めてだいぶ洗練されたステージと、約一年で結構印象が異なる。この時期の公式のライブビデオはあるものの、手の込んだ編集がされていてあまり生のライブの勢いを伝える映像が商品化されていないのが不満だったが、本DVDではストレートにバンドの演奏を記録しておりその点は満足。ただ、画面に時々色のついた走査線みたいなものが入るし、あまり客席からの音を拾っていないようでボーカルと一部の楽器以外こもって聴こえる箇所があるなど、映像・音声共に状態はあまり良いとは言えないのが正直なところ。ただ、ロックバンドとしてのTM NETWORKを堪能できる(88年夏からはベースが打ち込みになり、同期を含めたシンセの存在感が増すので…)という点ではよく商品化してくれた!と感謝。
【全体の感想】
書籍の大ボリュームとDVDのレアレベルを考えると12,000円という価格はまぁ…妥当なところ…ではありますか。前述の「GB FILE」(1992年刊行)や、終了時に刊行された「TMN FINAL 4001」を持っていれば、ある程度の補完できるとは思うものの、やはりメモリアルアイテムということで。TMの歴史の中で「最初の10年」という発売当時は1/3(現在は1/4)の時代の切り取りながら、その内容の濃度は後年の活動とは比較にならないほど濃いということも再確認できた書籍と映像ということで、重度の
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