2024年5月29日発売、スキマスイッチの歴代楽曲を各アーティストがカバーしたトリビュートアルバム。全11曲収録。
2003年にデビューしたスキマスイッチがデビュー20周年を迎えるにあたり、特設サイトが2022年の夏に前倒しで開設。ベストアルバムやアニバーサリーライブなどの情報が告知される中、「スキマスイッチとゆかりあるアーティスト・リスペクトするアーティストが、豪華11組参加し、それぞれの思い入れのあるスキマスイッチの楽曲をカバー。」という謳い文句と共に自身初となるトリビュートアルバムのリリースを発表。彼らが所属する音楽事務所オーガスタでは、過去に同所属の山崎まさよしやCOILのトリビュートを福耳名義で行うなど、事務所内部でのトリビュート作はいくつかありましたが、今回は全て外部からのアーティスト達が一堂に集う形になりました。なお、ジャケットデザインは2004〜2006年リリースのフルアルバム三作(「夏雲ノイズ」「空創クリップ」「夕風ブレンド」)を手掛けた塩田雅紀が久々に登板し、初期作を彷彿とさせる懐かしい雰囲気のイラストが再現されています。
参加アーティストはメンバー(大橋・常田共に1978年生まれ)よりも少し下の80年代以降が大半。公式発表で年齢が分かる範囲では彼らよりも年上は徳永英明とJUJUぐらいで、90年代中盤生まれのSHISHAMOが最年少といったところでしょうか。年齢未公表のYouTube出身系アーティスト、tonunが手掛けた「デザイナーズマンション」にしても「学生の頃から好きな曲」とのコメントを残しており、スキマスイッチの音楽を日常的に聴いてきた後輩世代中心によるカバー作品といったところ。大きく分けると女性ソロシンガー組(Uru、Aimer、JUJU)はスキマスイッチ必殺の泣きのバラード(「奏(かなで)」「雨待ち風」「藍」)を正攻法で熱唱、バンドとして参加しているアーティスト達は自分達の持ち味であるバンドサウンドで独自の解釈に当てはめてスキマスイッチの代表曲を演奏、といった二極のバランスで構成。正直前者は予想通りのモノが上がってきたな…というのが感想なのですが、後者に関しては三線やウクレレを絡めたHYの「ふれて未来を」や、アッパーな原曲から思い切ったダウナーなアレンジに変更したSUPER BEAVERの「キレイだ」、アイリッシュ的な要素も取り入れてとにかく賑やかなsumikaの「ガラナ」など、基本的にカッチリと隙がない完成度を誇るスキマスイッチの楽曲に対して、良い意味でラフで自由なイメージをもたらしてくれていたのは新鮮でした。そして最年長の徳永英明の「1+1」は、徳永ワールドを展開しており完全に自分色に染め上げてきた辺りは、カバーでの実績豊富な彼の貫禄かなと。
…ということで、どのアーティスト達も一定以上のクオリティで仕上げてきたのはさすがだな、と思う一方、20周年記念のトリビュート企画にも関わらず選曲が2009年まで、もっと言ってしまえば2004〜2006年の3年間が中心という極端な偏りを見せていたのはちょっと気になりました。確かにこの辺りが最も一般的知名度の高い楽曲をリリースしていた時期だし一般層に向けてカバーするには妥当なところだとは思うのですが、以降も代表曲と呼ばれる曲はあるわけですし、そういった曲も取り上げてもらって現在も恒常的に活動している現役感がもっと示せればな、と感じたのが正直なところでした。
2003年にデビューしたスキマスイッチがデビュー20周年を迎えるにあたり、特設サイトが2022年の夏に前倒しで開設。ベストアルバムやアニバーサリーライブなどの情報が告知される中、「スキマスイッチとゆかりあるアーティスト・リスペクトするアーティストが、豪華11組参加し、それぞれの思い入れのあるスキマスイッチの楽曲をカバー。」という謳い文句と共に自身初となるトリビュートアルバムのリリースを発表。彼らが所属する音楽事務所オーガスタでは、過去に同所属の山崎まさよしやCOILのトリビュートを福耳名義で行うなど、事務所内部でのトリビュート作はいくつかありましたが、今回は全て外部からのアーティスト達が一堂に集う形になりました。なお、ジャケットデザインは2004〜2006年リリースのフルアルバム三作(「夏雲ノイズ」「空創クリップ」「夕風ブレンド」)を手掛けた塩田雅紀が久々に登板し、初期作を彷彿とさせる懐かしい雰囲気のイラストが再現されています。
参加アーティストはメンバー(大橋・常田共に1978年生まれ)よりも少し下の80年代以降が大半。公式発表で年齢が分かる範囲では彼らよりも年上は徳永英明とJUJUぐらいで、90年代中盤生まれのSHISHAMOが最年少といったところでしょうか。年齢未公表のYouTube出身系アーティスト、tonunが手掛けた「デザイナーズマンション」にしても「学生の頃から好きな曲」とのコメントを残しており、スキマスイッチの音楽を日常的に聴いてきた後輩世代中心によるカバー作品といったところ。大きく分けると女性ソロシンガー組(Uru、Aimer、JUJU)はスキマスイッチ必殺の泣きのバラード(「奏(かなで)」「雨待ち風」「藍」)を正攻法で熱唱、バンドとして参加しているアーティスト達は自分達の持ち味であるバンドサウンドで独自の解釈に当てはめてスキマスイッチの代表曲を演奏、といった二極のバランスで構成。正直前者は予想通りのモノが上がってきたな…というのが感想なのですが、後者に関しては三線やウクレレを絡めたHYの「ふれて未来を」や、アッパーな原曲から思い切ったダウナーなアレンジに変更したSUPER BEAVERの「キレイだ」、アイリッシュ的な要素も取り入れてとにかく賑やかなsumikaの「ガラナ」など、基本的にカッチリと隙がない完成度を誇るスキマスイッチの楽曲に対して、良い意味でラフで自由なイメージをもたらしてくれていたのは新鮮でした。そして最年長の徳永英明の「1+1」は、徳永ワールドを展開しており完全に自分色に染め上げてきた辺りは、カバーでの実績豊富な彼の貫禄かなと。
…ということで、どのアーティスト達も一定以上のクオリティで仕上げてきたのはさすがだな、と思う一方、20周年記念のトリビュート企画にも関わらず選曲が2009年まで、もっと言ってしまえば2004〜2006年の3年間が中心という極端な偏りを見せていたのはちょっと気になりました。確かにこの辺りが最も一般的知名度の高い楽曲をリリースしていた時期だし一般層に向けてカバーするには妥当なところだとは思うのですが、以降も代表曲と呼ばれる曲はあるわけですし、そういった曲も取り上げてもらって現在も恒常的に活動している現役感がもっと示せればな、と感じたのが正直なところでした。
コメント