
DISC 1は全12曲収録の「TRF Special Tracks」。その内容は約1年前に配信リリースされた「EZ DO DANCE -Version 2023-」、同時単独配信の新曲「TRy the Future」、そして外部アレンジャーによる過去曲のリアレンジが4曲。そしてここまでの計6曲のインストバージョンを収録という構成。「EZ〜」についての感想は以前こちらに書いたので割愛。GARIのYOW-ROWの手による新曲「TRy the Future」は、マイナー調のキャッチーなメロディーをクールな打ち込みサウンドに包みつつ、TRFらしい高速ラップも盛り込んだ、円熟を感じるダンスナンバーでなかなかの良曲。そしてリアレンジ4曲に関しては…世間一般的な大ヒット曲は選ばず、シングル曲中心ながら、あまりTRFの代表曲的なものではない楽曲を取り上げるという絶妙に渋い匙加減のセレクト。こちらは新たなギミックを取り入れながらも、TRFとしてのブランドは遵守した手堅いアレンジ。個人的にはオーケストラ+ピアノ主体のトラックにYU-KIの円熟したボーカルが乗って原曲やそのリメイク(「TRUTH '94」)よりも一層説得力を増した「TRUTH -30th Version for Budokan-」が良かったです。とはいえ、30周年記念の大舞台なのにリアレンジ4曲のみ、というのは中途半端さがあり、どうせならアルバム1枚分のリアレンジアルバムも聴いてみたかったところでしたが…。
DISC 2は「TRF Non Stop Remix Trax」。DJ KOOが2020年に自身のYouTubeチャンネルで公開していた「TRF DANCE MIX」の初商品化(YouTubeの動画と異なりDJ KOOの即興の掛け声などはさすがに未収録のようですが…)に加え、ラストには新規リメイク作品「Impression of trf 2023」がボーナストラック的に収録。本編は過去に展開されてきたTRFのリミックスシリーズからの引用主体のノンストップMIXとなっており、こちらの選曲はほぼメジャー級のヒット曲が勢揃い。曲によってはリアレンジ系リミックスの採用もあり、ボーカルが英語バージョンだったりと、オリジナル音源でのノンストップMIXでは味わえないような新鮮な展開もあり、終始ノリの良い楽曲が続くこともあって、流しながら聴くBGMには最適(動画のほうのタイトルにも【作業用BGM】って書いてあるのが…笑)。
なお、DISC 3は20周年企画時のトリビュートアルバムのノンストップMIX、Blu-ray3枚には昨年のフルライブ映像、歴代MV映像集、初商品化のドキュメンタリー番組をそれぞれ収録、という内容になっているようです。これにグッズも付いて33,000円(税込)というなかなかのお値段。20周年時のベストがライト向けを意識したと思われるお手頃価格でのシングルコンプリート盤だったのに比べると今回は完全にコアファン向けに放った応援感謝商品といったところでしょうか。さすがにそこまでは手が出せませんでしたので、一般層向けに一部とはいえ配信でもリリースしてもらえて助かりました(?)。
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