
表題曲「大胆」は2024年1月5日にデジタルシングルとして単独配信されたのが初出。劇場公開用のTVシリーズ特別編集版「名探偵コナン vs. 怪盗キッド」のテーマソングとなっており、作詞は上原大史、作・編曲は柴崎浩と、従来の制作体制と変わらないものの、楽曲制作にあたっては特にタイアップ先を意識をせずに作り上げたという前作とは異なり、コナンサイドから楽曲の対しての要望があったとのこと。そんな中で仕上がった本作はロックテイストのオケ+ギター、パート毎にドラマチックな展開を見せる曲調と、コナンサイドの要望に沿いながらもここ数年のWANDS、特に昨年のオリジナルアルバムで通底された路線の延長線上にある作風。恐らく今回もジャケット撮影のみで制作には関わっていない(オフィシャル公開されているMVにも不参加)と思われる休養中の木村真也が本来担当するであろうキーボードパートについてもしっかり存在する辺りも近作傾向を踏襲しており、他の期とは異なる第5期のWANDSとして独自の音楽性のイメージをまた一歩踏み固めてきた印象。
カップリング曲「honey」は常に過去の楽曲のリメイクバージョンを収録してきたフィジカルシングルのカップリングとしては第5期WANDS初となるオリジナルの新曲。直接的な表現ではありませんがアダルトな行間を感じる歌詞に対し、リフにシンセブラスも入れつつ、アメリカンロックテイストのカラっとした打ち込みロックサウンドが対照的なナンバー。表題曲とは異なり、第5期WANDSのサウンドイメージとはやや異なる雰囲気なので、カップリングという場を使って自由に表現した結果生まれた楽曲といったところでしょうか。ライブでの生バンドでの演奏になれば、より一層ステージ映えのするナンバーに進化しそうな気がしました。
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