2024年1月10日発売、DEEN通算21枚目のオリジナルアルバム。CDのみの通常盤、特典Blu-rayとフォトブック付属スペシャルパッケージ仕様の完全生産限定盤、特典CD付属の紙ジャケット仕様の初回生産限定盤、さらにはDEEN史上初のカセットテープ盤での4形態での発売。本編の収録曲は全形態共通ですが、昨年秋に行われた六本木でのライブ音源から1曲ずつをボーナストラックとしてラストにそれぞれ収録。本レビューは初回生産限定盤となります。
公式アナウンスによると2021年のカバーアルバム「POP IN CITY 〜for covers only〜」、オリジナルアルバム「TWILIGHT IN CITY 〜for lovers only〜」に続く、シティポップ・アルバム三部作の完結編と銘打たれた本作。なお「TWILIGHT〜」の後にリリースされた「シュプール」も冬のシティポップアルバムの要素がありましたが、そちらは季節モノシリーズだったからかノーカウントになった模様。収録曲は全10曲で、2022年の配信シングルが初出の「mirror ball」、2023年の30周年ベストの初回生産限定盤に収録されたparis matchとの新曲「ふたりだけのダンスフロア」の2曲が既発曲になりますが、「mirror ball」はリズム隊を生演奏に差し替え、「ふたりだけの〜」はミックスを変更し、タイトルも本作収録曲の表記に合わせ「dance floor」に変更しての新バージョン(dic version)という形で手直しされて収録されています。
さて、本作は「DEEN史上最もダンサブルでFunkyなオリジナルアルバム」というキャッチコピーが示す通り、全曲がアップテンポナンバーというDEENのアルバムとしては初の、そして異色の作品。大体彼らのアルバムには王道バラードが定番の如く収録されているのですが、今回は前述2曲の楽曲の世界観をアルバム1枚分に拡げていったかのようなアクティブな構成。池森・山根の二人体制になって以降は、生バンドを起用しながらも曲によっては打ち込み、山根ソロは本編とは別の人脈を使って…という試みがなされていたのですが、本作では先行MVも公開されたリード曲的な「step in time」、発売直後にブレイクダンサーを招いてのMVが公開された「funky fresh」、楽曲制作からparis matchも含めての共作となった「kiss & hug」等、陽気な曲から切ない曲までを、この後に控えていたLIVE JOYでの再現を重視したかのような現在のDEENバンドのサポートメンバーの演奏を中心にほぼ固めており、生演奏ならではのノリの良い聴き心地やサウンドの統一感は抜群。メロディー的にはサビ頭に来ればこの曲か!と思えるぐらいにキャッチーなサビの曲が多めかなと(それ以外のメロディーがあまり印象に強く残らないという点もありますが…)。また、山根のストレートなハイトーンボーカルとシティポップの相性は良く、アルバム中で浮きがちだった山根ソロも今回の「shining eternal lights」では上手く溶け込んでいる印象。
シティポップ三部作完結ということもあり、総じてここ数年取り組んできたDEEN流のシティポップの形が一定の完成を見たアルバムと言えるかも。また次作は違う方向へと進むと思われ、かつてのDEEN's AOR同様、もう少しこの路線を続けてもいいんじゃ…という気持ちはありますが、惜しまれているうちに次展開に向かうというのが彼ららしい(?)のかもしれません。二人体制以降のオリジナルアルバムの中では一番の完成度だと思いました。
初回生産限定盤の特典CDはDEENのダンサブルな楽曲をセレクトしたノンストップミックスCD「DEEN DANCE MUSIC PLAYLIST mixed by Yosuke Sugiyama」。「シュプール」の初回生産限定盤の特典CD「DEEN WINTER SONG PLAYLIST」と対をなす1枚。今回はparis matchの杉山洋介によるミックスで、各曲の音の抜き差しのみならず、曲全体が原曲と異なる響きに仕上がった曲もあるなど、リミックスに一層力が入った作品という印象を受けました。選曲は「Brand New Wing」「ダイヤモンド」「ずっと伝えたかったI love you」「千回恋心!」といったシングル曲、「'need love」や「リトル・ヒーロー」等のライブでの定番ナンバーも含めてタイトル通りのダンス向けのアクティブな楽曲が多く集められ、「VIVA LA CARNIVAL」「cosmic rendez-vous」といった最近の作品からも選ばれるなど対象年代は広め(2006〜2023年)ながら、版権の事情かやはりビーイング在籍時のオリジナル音源は未使用、著名な曲も「ひとりじゃない」(のリアレンジ版)ぐらいしかない…ということでコアなファン向けかな、という気はします。DEEN(池森)がライブで踊り出すようになった00年代中盤以降のダンスベストCDとして1枚作るならこうなるよね、という意味では納得の選曲で、楽しく聴けました。
公式アナウンスによると2021年のカバーアルバム「POP IN CITY 〜for covers only〜」、オリジナルアルバム「TWILIGHT IN CITY 〜for lovers only〜」に続く、シティポップ・アルバム三部作の完結編と銘打たれた本作。なお「TWILIGHT〜」の後にリリースされた「シュプール」も冬のシティポップアルバムの要素がありましたが、そちらは季節モノシリーズだったからかノーカウントになった模様。収録曲は全10曲で、2022年の配信シングルが初出の「mirror ball」、2023年の30周年ベストの初回生産限定盤に収録されたparis matchとの新曲「ふたりだけのダンスフロア」の2曲が既発曲になりますが、「mirror ball」はリズム隊を生演奏に差し替え、「ふたりだけの〜」はミックスを変更し、タイトルも本作収録曲の表記に合わせ「dance floor」に変更しての新バージョン(dic version)という形で手直しされて収録されています。
さて、本作は「DEEN史上最もダンサブルでFunkyなオリジナルアルバム」というキャッチコピーが示す通り、全曲がアップテンポナンバーというDEENのアルバムとしては初の、そして異色の作品。大体彼らのアルバムには王道バラードが定番の如く収録されているのですが、今回は前述2曲の楽曲の世界観をアルバム1枚分に拡げていったかのようなアクティブな構成。池森・山根の二人体制になって以降は、生バンドを起用しながらも曲によっては打ち込み、山根ソロは本編とは別の人脈を使って…という試みがなされていたのですが、本作では先行MVも公開されたリード曲的な「step in time」、発売直後にブレイクダンサーを招いてのMVが公開された「funky fresh」、楽曲制作からparis matchも含めての共作となった「kiss & hug」等、陽気な曲から切ない曲までを、この後に控えていたLIVE JOYでの再現を重視したかのような現在のDEENバンドのサポートメンバーの演奏を中心にほぼ固めており、生演奏ならではのノリの良い聴き心地やサウンドの統一感は抜群。メロディー的にはサビ頭に来ればこの曲か!と思えるぐらいにキャッチーなサビの曲が多めかなと(それ以外のメロディーがあまり印象に強く残らないという点もありますが…)。また、山根のストレートなハイトーンボーカルとシティポップの相性は良く、アルバム中で浮きがちだった山根ソロも今回の「shining eternal lights」では上手く溶け込んでいる印象。
シティポップ三部作完結ということもあり、総じてここ数年取り組んできたDEEN流のシティポップの形が一定の完成を見たアルバムと言えるかも。また次作は違う方向へと進むと思われ、かつてのDEEN's AOR同様、もう少しこの路線を続けてもいいんじゃ…という気持ちはありますが、惜しまれているうちに次展開に向かうというのが彼ららしい(?)のかもしれません。二人体制以降のオリジナルアルバムの中では一番の完成度だと思いました。
初回生産限定盤の特典CDはDEENのダンサブルな楽曲をセレクトしたノンストップミックスCD「DEEN DANCE MUSIC PLAYLIST mixed by Yosuke Sugiyama」。「シュプール」の初回生産限定盤の特典CD「DEEN WINTER SONG PLAYLIST」と対をなす1枚。今回はparis matchの杉山洋介によるミックスで、各曲の音の抜き差しのみならず、曲全体が原曲と異なる響きに仕上がった曲もあるなど、リミックスに一層力が入った作品という印象を受けました。選曲は「Brand New Wing」「ダイヤモンド」「ずっと伝えたかったI love you」「千回恋心!」といったシングル曲、「'need love」や「リトル・ヒーロー」等のライブでの定番ナンバーも含めてタイトル通りのダンス向けのアクティブな楽曲が多く集められ、「VIVA LA CARNIVAL」「cosmic rendez-vous」といった最近の作品からも選ばれるなど対象年代は広め(2006〜2023年)ながら、版権の事情かやはりビーイング在籍時のオリジナル音源は未使用、著名な曲も「ひとりじゃない」(のリアレンジ版)ぐらいしかない…ということでコアなファン向けかな、という気はします。DEEN(池森)がライブで踊り出すようになった00年代中盤以降のダンスベストCDとして1枚作るならこうなるよね、という意味では納得の選曲で、楽しく聴けました。
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