logo-1 DEENのデビュー30周年を締めくくる全国ツアー、LIVE JOY-Break25 〜DANCE IN CITY〜は、本日のZepp DiverCity TOKYO公演でファイナル。都内でのLIVE JOYには基本的に参加してきた筆者でしたが、今回はチケットが取れずに断念。その代わりといっては何ですが(?)これまでの歴代LIVE JOYツアーを振り返る「LIVE JOY HISTORY」レビューを久々に更新。第3回目となる今回は2015年のBreak19から、2022年のBreak24までの各ツアーを商品化されている映像作品と共に簡易レビューいたします。

 第1回:LIVE JOY HISTORY 1996-2004こちら
 第2回:LIVE JOY HISTORY 2006-2014こちら

DEEN LIVE JOY HISTORY 2015-2022


LIVE JOY-Break19 〜全開恋心!!〜
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収録Blu-ray:「バタフライ」初回限定生産盤A

 2015年8〜9月開催。LIVE JOYとしては珍しく真夏の時期に行われた(夏場はだいたいリゾートライブになりがち)全国ツアー。一ヶ月前に発売されたニューアルバム「全開恋心!! 〜Missing You〜」収録曲全曲に加え、カップリングの「Crossroad」もフルサイズで披露された徹底的なレコ発ライブ。日替わりになることが多いアコースティックコーナー以外でも、序盤の曲とアンコール最終曲が日替わりになるなど動きのあるセットリストとなっていた。
 翌年6月発売の16thアルバム「バタフライ」初回限定生産盤A付属のBlu-rayにツアー2日目のZepp Tokyo公演がフル収録。前述の日替わり曲制度によって初日披露の「このまま君だけを奪い去りたい」の日替わりで「翼を広げて」が演奏された日を撮影したので「このまま〜」が映像化されなかった珍しいLIVE JOY公演となった。


LIVE JOY-Break20 〜Sun and Moon〜
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収録DVD/Blu-ray:「LIVE JOY COMPLETE 〜Sun and Moon〜」

 2017年2〜3月開催。東京・愛知・大阪で各2days公演が行われ、1日目は2014年から3年続けてカウントダウンライブとして行われていたマニアックナイトからのベスト選曲の「Best of マニアックナイト」、2日目は「ヒット曲満載のLIVE JOYの集大成」という、演奏曲の被りは一切なしの二種類のセットリストで臨んだ異色のツアー。結果的に田川伸治の在籍時の最後の通常LIVE JOYとなったが、中盤のアコースティックコーナー&長尺MC、田川ソロ、アンコールの上海ロックスター登場といったLIVE JOY鉄板のお約束展開も本ツアーが最後となった。
 翌年3月の田川最後の武道館公演、その前の三人最後のカウントダウンライブが先に商品化されていき、さすがにもう映像化はないか…と諦めていたのだが、公演後約2年半の時を経た2019年8月に「映像化の問い合わせが殺到した」との公式の謳い文句と共に2017年3月のZepp Osaka Bayside公演2daysを全曲収録した2枚組の映像作品がリリース。このリリーススパンもまた異色であった(?)。


LIVE JOY-Break21 〜Best Songs 25years〜
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収録Blu-ray:「NEWJOURNEY」初回生産限定盤A

 2018年大晦日のカウントダウンライブから2019年1月上旬までの全4公演の開催で、LIVE JOY史上最も公演本数の少ないツアー。
 田川の脱退と共に長年サポートを続けてきた宮野和也(Ba)、HIDE(Dr)もバンドを去り、侑音(G)、石田純(Ba)、矢野顕太郎(Dr)の三人が新たなサポートメンバーとして加わった、新生DEENバンドのお披露目的なLIVE JOY。デビュー25周年記念のツアーとも銘打たれ、基本的にB-Gram時代の歴代シングル曲をリリース順に原キー(2018年の武道館以降は原キー演奏が基本に)で披露していくという「SINGLES+1」のライブ版的なセットリストが目を引いた。
 初日のZepp Tokyoでのカウントダウンライブが三ヶ月後の18thアルバム「NEWJOURNEY」の初回生産限定盤A付属のBlu-rayにて早くも全曲映像化。セットリスト中「ミライからの光」「1985」「君が欲しい 〜Solo te quiero a ti.〜」「蒼星」はライブで先行披露された新曲であり、本編CDにはスタジオテイクが収録されている。


LIVE JOY-Break22 〜All Your Request〜
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収録DVD+Blu-ray:「DEEN LIVE JOY 2020 〜All your Request!!〜」

 2020年1〜2月開催、公式サイトにてライブで演奏して欲しい曲を募り、その結果を反映。投票上位21曲+ツアー開始直前に配信リリースされた新曲「そばにいるだけで」を披露するという、ほぼ完全にファンプロデュースによるセットリストで構成された。
 全曲原キーでのフル演奏でショートメドレーは一切なし、「VOYAGE」「JUST ONE」「銀色の夢 〜All over the world〜」等、通常のLIVE JOYではなかなか演奏されないような楽曲もチラホラ…と、個人的にはDEENのライブとしてはかなり理想的な形を見せてくれたので大満足な内容であった。開催は新型コロナウイルスが日本に上陸して徐々に広がってきつつあるギリギリの時期であったが、延期することなくツアーは予定通りに2月末に無事終了している。
 同年11月にツアー2日目のZepp Tokyo公演をフルで収めた映像作品がリリース。通常盤、ファンクラブ盤(ライブCD付き)共に、全く同じ内容のBlu-rayとDVDを同梱した2枚組オンリー(分売はなし)という初の試みでの発売となったが、この形態での販売は現状本作のみとなっている。
 

LIVE JOY-Break23 〜POP IN CITY〜
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収録DVD/Blu-ray:「DEEN LIVE IN CITY 2021 〜City Pop Chronicle〜」

 当初は2021年1〜2月の開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延による緊急事態宣言発令により年明け早々に開催延期がアナウンスされた。後に最大収容人数の50%以下の座席レイアウトで4〜5月での振替公演を発表。さらにファイナルの大阪公演も同理由で再延期されて7月にようやく完走となった。なお1月中旬にくも膜下出血で倒れた矢野顕太郎に代わり、本ツアーより北村望がドラマーとしてバンドに加わった。
 セットリストは1月発売のカバーアルバム「POP IN CITY 〜for covers only〜」からの選曲に、歴代のヒット曲を散りばめたカバー+ベスト的な構成。感染予防対策により公演時間約90分という告知がなされており、限られた時間の中でできるだけの曲を演奏したツアーだったようで、さすがに従来のLIVE JOY(だいたい2時間半が通例)に比べると短すぎて物足りないのが正直なところであるが、最もコロナ対応が厳しかった時期のライブなのでそれは仕方ないところか。
 映像作品はZepp DiverCity TOKYOでの4月の東京2日目の公演の模様を、同年8〜9月に開催されたビルボード東京でのライブ(7月発売の19thアルバム「TWILIGHT IN CITY 〜for lovers only〜」中心)とカップリングした2枚組で同年11月に発売されている。


LIVE JOY-Break24 〜mirror ball〜
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収録DVD/Blu-ray:「DEEN The Live 2022 〜Hot mirror ball & Spur night〜」

 2022年4〜5月開催。直前の配信シングル「mirror ball」をタイトルに冠しての全国ツアー。正式にはスポンサーである「東名古屋画像診断クリニック presents」がタイトル頭に付記されていた。通常のLIVE JOYでスポンサー名が付いたのは今のところ本ツアーが唯一。
 連番を基本にしてその間に1席を空けるというグループディスタンス形式での客席販売など、Break23に続き今回もコロナ対応策が行われていた。ライブ中は声出し禁止というのも前回同様だが、それを逆手に取ったかのような振付楽曲演奏をメインに据え、その熱気で会場全体を盛り上げるような方向に持っていったセットリストは英断だったと思う。また、前年のビルボードライブより継続的に参加していたヒロムーチョ(Sax)がLIVE JOY初参加。ソロパートは彼のサックスと侑音のギターとの二人体制となり、楽曲表現の幅に広がりが見られた。アンコールではご無沙汰だった上海ロックスターが久々に来日(笑)。
 ファイナル公演の5月のZepp DiverCity TOKYOの模様を、年明けの軽井沢ライブ(20thアルバム「シュプール」中心)とカップリングした2枚組映像作品として同年10月にリリース。なお全曲フル収録ではなく、アンコールで当時池森がプロデュースしていたユニット・OZZのゲスト出演の部分はカットされている。