
先日1月24日に16年振りとなる日本での一夜限りのライブを東京ドームにて開催したことも記憶に新しいビリー・ジョエル。この公演の直前の1月23日に突如新曲を2月1日に発表することが公式よりアナウンス。翌日の日本公演では披露されなかったようですが、発売前にはイントロのティザー映像を公開するなど期待を煽る中で、予告通り2月1日(日本時間では夕刻)にフルコーラス版が配信。ダウンロードシングルとしては海外で配信された2008年の提供曲のセルフカバー「Christmas in Fallujah」(ライブ音源)以来、アナログ限定とはいえ、フィジカルメディアとしては2007年2月に米国で、日本では同年4月にそれぞれリリースされたシングルCD「All My Life」以来、実に約17年振りの新曲となりました。
作詞・作曲はビリー本人、Arthur Bacon、Wayne Hectorとの共作で、プロデュースはFreddy Wexlerが担当。17年前の「All My Life」はオールディーズ風の一般的なイメージのビリーらしからぬ楽曲でしたが、今回は1コーラス目はピアノ弾き語り、その後バンドインしてストリングスも取り入れながら盛り上がっていくバラード…という、幅広い年齢層のファンから期待されている(と思われる)通りの王道楽曲が久々に登場。なおかつラブソングの体裁を採りながらも「ここまで来るのに時間がかかってしまったけど、またやり直せるかな?」(大意)というリスナーへのメッセージが歌詞からも感じられ、長らく待たされた分、とても感慨深いものがあります。なお、配信版ではティザーでのイントロはカットのRadio Editとのことで、先日2月16日に公開されたMVでの約30秒のイントロ有りのバージョンが完全版のようです。このMV、70年代、80年代、90年代の既存映像を駆使し、そして現在の彼がピアノを弾きながら熱唱する姿をコラージュした構成となっており、音で聴くだけよりもさらに一層の感動を得る事ができると思います。
…というわけで待ちに待った新曲の次は、是非まとまった新曲を揃えてアルバムを…と思ってしまうのがファンの性。とはいえ最後のオリジナルアルバム「River of Dreams」(1993年)から31年経ってようやく重い腰を上げた御年74歳のビリーにあれやれこれやれと要求するのは…という思いもあります。なので、今回の新曲だけでもCDにしてリリースしてもらいたいというのが最低限の願い…としておきましょう(苦笑)。
2024年4月11日追記:そして、本記事更新約2ヶ月後の2024年4月10日にSony Music Labelsより世界初CD化として日本盤のみのCDリリースが実現。1トラック目は配信版、2トラック目はMVにも使用されたイントロ追加のExtended Vinyl Version(米国発売のアナログ7インチバージョン)を収録。イントロのみならず、演奏終了後の余韻もこちらの方が若干長く、完全版といったところでお薦め。
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