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 2023年4月より配信開始された、花リナ歌唱によるカバー企画「小松未歩 TRIBUTE」。第2弾(Second Release)、完結作第3弾(Third Release)として配信された全6曲を一挙にレビュー。

 第2弾は2023年5月1日に3曲同時配信。「チャンス」は5thシングル。原曲はまだ当時GIZA移籍前ということもあって古井弘人によるビーイング的な打ち込みロックアレンジ。今回のトリビュートで全曲編曲クレジットされている鶴澤夢人が同様のアプローチで打ち直したという意味では、第1弾の3曲と同じ感想。「最短距離で−Take me far away」は8thシングルですが、原曲にないサブタイトルが付き、花リナ本人による英訳による全英詞バージョン。こちらも原曲アレンジャーは古井ですが、シャカシャカした軽いリズムが主導するサウンドから疑似バンドサウンドに変更になり、英詞と共に若干新鮮。そして「あなたを愛してくこと」は11thシングル「君の瞳には映らない」のカップリングでアルバム未収録。筆者としてもそういえばこういう曲あったな…と久々に思い出したマイナーな楽曲なのですが、今回は頭にサビを持ってきて、最後の転調してからのサビをカットする構成(転調自体はあり)になり、アレンジも原曲(大賀好修編曲)の薄味さがなくなってキャッチーさが増し、一気に印象が強くなりました。アレンジにより楽曲のインパクトが増した好例で、今回のトリビュートの中で一番化けたのはこの曲だと思います。

 第3弾は小松のデビュー日にあたる5月28日に、第1弾で配信された楽曲の英訳カバー「謎−Nazo」「願い事ひとつだけ−One wish come true」「氷の上に立つように−So cold to me」の3曲を配信。第1弾の際とオケは変わらずボーカルだけ録り直したもののようですが、ショートサイズでYouTubeに先行公開されていた「願い事〜」「氷の〜」に関しては、YouTubeでは全英語詞だったのですが、配信フルバージョンではサビで出てくるタイトルフレーズは日本語のままという変更があり。ここだけ日本語にしても…という感はありましたがこの辺りは本人かあるいはプロデューサーの意向なのかも。一方の「謎」はYouTubeの公開の時から各サビ最後の「謎が解けてゆく」の部分は日本語になっており、こちらはそのまま変更なしでした。

 以上で今回のトリビュート配信プロジェクトは終了の模様。昨年夏からの小松楽曲カバー自体は今回の曲以外にも花リナの公式動画チャンネルでショートサイズで数曲公開されており、この辺りもフルサイズで今後何らかの形で公開されるのではないでしょうか。もし実現すればその時はまたチェックしてみたいと思います。