2023年3月21日発売、田川伸治の通算8作目(THE SONIC TRICK名義を含めた公式の通算では9作目)となるオリジナルアルバム。全13曲収録。
2018年3月の武道館公演をもってギタリストとして長年在籍していたDEENを脱退し、ソロとして独立した活動を開始した田川伸治。以降はDEENと同じ事務所であるGOOD-DAYに所属のまま定期的なペースでアルバムをリリースしていましたが、情報が2022年5月末の時点から更新凍結されている公式ページに代わり、現在は新たに独立した個人サイトを設立、今回ご紹介する本作もこれまで作品をリリースしてきたBAUER RECORDSからではなく、Music Makerという田川が立ち上げた自社通販サイトよりの専売と各種サブスク配信という販売方法となり、ここ1年の間に環境に変化があった模様。なお、筆者は田川ソロについては独立第1作目はレンタルして聴けたものの、以降はレンタル未入荷となっており一部を除いて(後述)未聴となっていたのですが、昨今Apple Musicを使用開始する機会を得たので、本作はサブスク環境からのレビューとなります。
本人による歌詞付きのライナーノーツによると、『ギタリスト、ヴォーカリストとしてではなく「田川伸治をプロデュース」する“立ち位置”で取り組みました。』と記されており、構成は全13曲中4曲がインストで、他の9曲は歌モノになっていますが、ゲストボーカリストを招かずに歌唱は田川本人のみとなるアルバムは初めてのようです。生演奏はギターと一部の曲でのベースのみ、他は疑似バンドスタイルの打ち込みで固められ、さすがにアコギプレイの正確さや時折入るギターソロにはこれぞ田川!と思わせる点はあるものの、基本的には派手さはなくシンプルさを目指した音像といったところ。
歌詞は彼の過去の人生のひとコマを振り返った「伊勢佐木長者町」「蜜柑畑」、ラブソング「あのね」、ユーモアを交えながらネットコミュニケーション社会を風刺した「レイテンシー」、メッセージソング的な「あなたのために」等、テーマは様々ながら言葉の表現はかなりストレート気味。それらに乗る田川のボーカルについては、前作のリードMVを見て最近はこういう歌い方しているのか…と衝撃を受けていたのですが、本作ではクセをつけずに歌っており、歌詞の世界観を壊すようなことは特になかったのでひと安心(?)。とはいえ、自ら作ったメロディーラインにボーカルがついていっていない…という箇所も散見され、やはり本業ではないと思うんだよなぁ…という感想を改めて抱いてしまいました。
筆者はDEEN在籍中のインストソロ作は購入していたし、脱退後唯一の完全インストソロアルバムも発売時期から遅れて購入するなど、ギタリスト、コンポーザーとしての田川伸治に強く惹かれるものがあるので、シンガーソングライターとしての活動を主軸にしている彼の現在のスタイルにはあまり関心が…というのが正直なところ。それでもサブスクの恩恵にあずかり、CD購入以外でもカジュアルに彼の最新作を聴く機会を得られたのは有難い経験となりました。
2018年3月の武道館公演をもってギタリストとして長年在籍していたDEENを脱退し、ソロとして独立した活動を開始した田川伸治。以降はDEENと同じ事務所であるGOOD-DAYに所属のまま定期的なペースでアルバムをリリースしていましたが、情報が2022年5月末の時点から更新凍結されている公式ページに代わり、現在は新たに独立した個人サイトを設立、今回ご紹介する本作もこれまで作品をリリースしてきたBAUER RECORDSからではなく、Music Makerという田川が立ち上げた自社通販サイトよりの専売と各種サブスク配信という販売方法となり、ここ1年の間に環境に変化があった模様。なお、筆者は田川ソロについては独立第1作目はレンタルして聴けたものの、以降はレンタル未入荷となっており一部を除いて(後述)未聴となっていたのですが、昨今Apple Musicを使用開始する機会を得たので、本作はサブスク環境からのレビューとなります。
本人による歌詞付きのライナーノーツによると、『ギタリスト、ヴォーカリストとしてではなく「田川伸治をプロデュース」する“立ち位置”で取り組みました。』と記されており、構成は全13曲中4曲がインストで、他の9曲は歌モノになっていますが、ゲストボーカリストを招かずに歌唱は田川本人のみとなるアルバムは初めてのようです。生演奏はギターと一部の曲でのベースのみ、他は疑似バンドスタイルの打ち込みで固められ、さすがにアコギプレイの正確さや時折入るギターソロにはこれぞ田川!と思わせる点はあるものの、基本的には派手さはなくシンプルさを目指した音像といったところ。
歌詞は彼の過去の人生のひとコマを振り返った「伊勢佐木長者町」「蜜柑畑」、ラブソング「あのね」、ユーモアを交えながらネットコミュニケーション社会を風刺した「レイテンシー」、メッセージソング的な「あなたのために」等、テーマは様々ながら言葉の表現はかなりストレート気味。それらに乗る田川のボーカルについては、前作のリードMVを見て最近はこういう歌い方しているのか…と衝撃を受けていたのですが、本作ではクセをつけずに歌っており、歌詞の世界観を壊すようなことは特になかったのでひと安心(?)。とはいえ、自ら作ったメロディーラインにボーカルがついていっていない…という箇所も散見され、やはり本業ではないと思うんだよなぁ…という感想を改めて抱いてしまいました。
筆者はDEEN在籍中のインストソロ作は購入していたし、脱退後唯一の完全インストソロアルバムも
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