trfezdodance2023 2023年3月22日に配信開始された、TRFのデジタルシングル。

 1992年当時、TMNを活動休止し他の活動を模索していた小室哲哉が新たに立ち上げたプロデュースユニットとして、1993年2月25日にメジャーデビューを果たしたTRF(=TK RAVE FACTORY)は今年でデビュー30周年。近年は取り立てて目立ったトピックがなかったものの、今回は30周年を記念して前年よりavexの公式TRFサイト内に特設サイトがオープンしており、デビュー日にあたる2023年2月25日には記念ライブが開催され、30周年企画が続々と発表。その際に発表された本レビューのデジタルシングルは、彼らの2ndシングルとしてリリースされ出世作となった「EZ DO DANCE」(1993年6月21日発売)を、小室哲哉自身がリアレンジを担当し、後のTKプロデュース作品にも登場したDave Fordがミックスを手掛けたリメイク作品となっています。

 原曲は当時社会現象にもなっていたディスコ・ジュリアナ東京の世間的イメージを彷彿とさせるド直球のavex謹製テクノを小室哲哉が作り上げた、と言っても過言ではない(?)ギンギンの打ち込み四つ打ちダンスナンバーだったのですが、30年振りの新録となった本作ではキーを-1に変更。劇的にリアレンジを試みたというわけではなく、細かいフレーズの変更以外の印象的な箇所はほぼ同じ演奏ながら、音色は全体的にマイルドに。オケをキー下げしているので当然ボーカルは新録であり、YU-KIのボーカルは原曲の若さ溢れる感じからはさすがに一歩も二歩も引いた、成熟した歌唱になっているに対し、こちらも新録されたDJ KOOのラップは原曲とほとんど同じテンションなのがある意味衝撃的。総じてマイナーチェンジバージョンではありますが、時代に合わせて仕立て直した正当進化形バージョンとも言えるのではないでしょうか。

 なお、配信リリースから数日後の4月3日からは、公式チャンネルにてMVもフルサイズで公開。原曲のMV、歴代のMVに加え、現在に至るまでのライブ映像をコラージュした見応えのある映像になっています。曲を聴くだけより映像と一緒に観た方がより楽しめるのではないかと。