wesugi2 2022年5月25日発売、上杉昇の「オールタイム・プレイリストアルバム」第2弾。全15曲収録。

 プロデビュー30周年を記念してのプロジェクトとして、同年3月に一般発売された「永劫回帰機に続く第2作目のベストアルバム。前作同様にライブ会場で先行して発売された後、5月に一般流通開始という形で販売をスタート。スタッフクレジットは「機廚汎碓譟▲献礇吋奪肇妊競ぅ鵑癲岫機廚鯑Ы韻靴燭發里箸覆蝓⊆録曲中WANDS、al.ni.co時代の楽曲に関しては新たにレコーディングされたセルフカバーバージョンという点も同様で、ナンバリング通り前作の兄弟盤的な構成になっています。

 さて、al.ni.coのセルフカバー「無意味な黄色 〜Meaningless Yellow〜」で幕を明ける本作は、初っ端から3曲連続で完全英語詞といういきなりのハードルが登場してはいるものの、全体的にはミディアムテンポのロックナンバーがずらりと配置されているのと、「機廚鮴莵圓靴督阿い討い襪海箸發△蠑綽が現在標榜する音楽性というものは何となく分かっていたのでそんなに衝撃を受けることもなく、また極端にラウドなナンバーなどもなく…まあ予想の範囲内かな、という感想。中盤の「赤い花咲く頃には」「The Mortal」はコンセプチュアルな歌詞が印象的ではありました。ただ、比較的楽曲にアクセントをつけて配置されていた「機廚鉾罎戮襪函同じような体裁で始まって終わる曲が多いかなぁ…という気も。ラスト前の「FROZEN WORLD」は生音中心ながら凝ったアレンジで結構インパクトがあったので、こういった系のアレンジの曲をもう少しあれば全体的な印象も変わったかな、とは思いました。

 そして筆者的に最も興味深い部分であったWANDSのセルフカバーは3曲収録。「Don't try so hard」はWANDSの非公認ベストアルバムに毎回のように選曲される当時のプロデューサー(長戸大幸)激推しの曲だったのですが、上杉側が能動的に選曲したのは驚き。アレンジはほぼ原曲準拠で、上杉の新旧ボーカルスタイルの変化がよく分かるカバーになっています。「Sleeping Fish」は「機廚痢FLOWER」同様、セルフカバー目当てで手に取ったリスナーを挑発するような(?)ボーカルエフェクトが正直イマイチ。そしてラストに配置された「世界が終るまでは…」は、作曲者の織田哲郎自らの手によるアレンジが実現。数ヶ月後に発表されたほぼ原曲に忠実なWANDS第5期バージョンに対して、原曲に現代的な装飾を施した最新バージョンという仕上がりとなっており、どっちが好みかどうかはこの際置いておいて、両バージョンが2022年にセルフカバーされて世に出たことには感慨深いものがありました。

 …ということで上杉の30年間の活動を2枚のCDにピックアップした「永劫回帰」シリーズ。シンガーソングライター上杉昇を知る入口には最適なアイテムだと思うのですが、「世界が終るまでは…」の知名度が圧倒的に抜きん出ていることもあり、「世界が〜」のセルフカバー目当てに「機廚鯣瑤个靴董岫供廚ら手にすると、他の曲がちょっと…な感想になってしまうかも。出来れば、「機廖岫供廚判腓鯆匹辰督阿い討いことをお薦めいたします。