bzfriends3 2021年12月8日発売、B'z通算6作目のミニアルバム。全7曲収録。CDのみの通常盤、MV収録のDVD付きの初回限定盤、公式ファンクラブ限定販売の特典付きのLIVE FRIENDS盤の3形態での発売でCDの収録内容は同一。本レビューは通常盤となります。

 デビュー初期から1996年にかけて、オリジナルアルバムの合間にコンセプトを設けた番外編的なミニアルバムをリリースしていた彼ら。本作は1996年以来実に25年ぶりとなるミニアルバムで、「FRIENDS」(1992年通算4作目)、「FRIENDS II」(1996年通算5作目)に連なる「FRIENDS」シリーズの第3弾。プレスリリースによれば、松本孝弘が海外から帰国した際の、コロナ禍による隔離生活中に行った楽曲制作が久々のミニアルバムのリリースのきっかけということ。さらに従来では外国籍のミュージシャンを多数招いて行っていたレコーディングメンバーも、渡航が厳しい今日の状況の影響なのか、本作ではほぼ日本人で固められるなど、現在の世界におけるコロナ情勢も手伝って誕生した作品のようです。

 1枚を通してストーリー性があり、架空の恋愛映画のサントラ的な作りだった「FRIENDS」、各楽曲に繋がりはなく、オムニバス的なミディアム〜バラード集だった「FRIENDS II」に対して、本作はラブソングを軸にしながらも、各楽曲のジャンルは比較的広め。「ミダレチル」「こんな時だけあなたが恋しい」などのノリの良い曲もありますし、演奏も「シーズンエンド」を筆頭に大所帯編成のバンドアサンブルが主体で、「静」のイメージのあったこれまでのナンバリングとは受ける印象が異なりました。聴く前に想像していた「FRIENDS」シリーズの続編としては予想外の作風で来たな…という感想なのですが、ここ数年のB'zは完全にハードロック寄りのバンドと化して、稲葉浩志の詞も哲学めいてきて難解になってきたな、と思っていたところで、本作は久し振りに風通しの良いアプローチの曲やピュア(?)なラブソングも出てきたりと、近年の積み重ねを一旦リセットしてリスナーへの間口を広げた感はあります。なので最近のアルバムよりも時間も短いことも手伝って、聴きやすいというのがアピールポイントでしょうか。

 「いつかのメリークリスマス」や「傷心」といった過去のシリーズのリード的な役割を果たす強力な楽曲はありませんでしたが、むしろ毎回アレンジを変えて収録されるインストの「Friends」のクラシカルな三重奏バージョンが一番リードっぽかったかな、という気も。また次作以降はロック路線に戻ったオリジナルアルバムが制作されるのではないかと思いますが、今後もたまには若干肩の力を抜いた作品をミニアルバムという形でリリースしてくれても良いのではないでしょうか。その際には次も25年も時間が空かないことを望みます(笑)。