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 2021年11月3日発売、WANDS通算19枚目(第5期としては通算4作目)のニューシングル。通常盤・名探偵コナン盤の2種類での発売となり、それぞれに異なるカップリング曲を収録。通常盤の初回プレスには表題曲のMVメイキング映像視聴用のシリアルナンバーが封入。本エントリーは通常・コナン盤両作のレビューとなります。

 表題曲「YURA YURA」は作詞:上原大史/作・編曲:柴崎浩。第5期始動作「真っ赤なLip」以来のTVアニメ「名探偵コナン」のオープニングとしてオンエア中(コナン盤にはオンエアサイズバージョンも収録)。跳ねた感じのリズム、キャッチーなメロディーが第1期を彷彿とさせたり、そのメロディーの上下が激しくて歌唱難易度高そう…といったシングル表題曲らしいインパクトの強さを持ったナンバー。前作「カナリア鳴いた頃に」はWANDSのシングルの作風としては変化球だったので、直球で来たな!という感じの佳曲。ただ、歌詞はコナンの内容とはほとんど関係なさそうな…(苦笑)。

 通常盤収録のカップリング曲は「Jumpin' Jack Boy [WANDS 第5期 ver.]」。1993年11月発売の7枚目のシングル表題曲のセルフカバー。1995年のアルバム「PIECE OF MY SOUL」にはアルバムのカラーに合わせたリアレンジバージョンでオケが新録されており、今回は歴代3バージョン目。オリジナルの打ち込みサウンドを下敷きに、キメやリフ部分を現代的なフレーズに置き換えた20年代版といった印象。アルバムバージョンの生音ロックサウンドも良かったですが、打ち込みの疾走感を活かしたオリジナルバージョンに個人的には愛着があったので、今回の新バージョンも気に入りました。

 名探偵コナン盤収録のカップリング曲は「MILLION MILES AWAY [WANDS 第5期 ver.]」。先述のアルバム「PIECE OF〜」のラストに収録のアルバム曲で、現在活動休止中のメンバー・木村真也の初の作曲作品。こちらは第3期始動直後のベストアルバム「WANDS BEST 〜HISTORICAL BEST ALBUM〜」にて第3期でのセルフカバーバージョンも制作されており、今回の新バージョンで歴代WANDSの全ボーカリスト(上杉昇・和久二郎・上原大史)が歌唱した唯一の楽曲ということに。アレンジはオリジナルと第3期バージョンの中間といった適度に打ち込み、適度にロックといった折衷バージョンといったところ。一方で上杉の当時の独白的な歌詞を第三者のボーカリストが歌うのは…という意見も分かりますが、上原もインタビューによるとセルフカバーに関してはその辺りを踏まえて臨んでいるようなので、その意気は良しという感じ。余談ですが、作詞:上杉/作曲:木村/編曲:柴崎という、第2期メンバーの単独クレジット揃い踏みに胸が熱くなったのは筆者だけでしょうか(笑)。

 なお、前作レビューの際に書いたCDジャケットのクレジット表記については、今作はCDトレイ裏に詳細な表記があり。とても改善されていて良いと思います(笑)。まだ木村の復帰は未定のようですが、そろそろ第5期の2枚目のオリジナルアルバムにも期待したいところですね。