zard30th 2021年2月10日、ZARDデビュー30周年記念日当日に東京国際フォーラムにて無観客開催され、有料ストリーミング配信という形でネット中継されたメモリアルライブ「ZARD Streaming LIVE "What a beautiful memory 〜30th Anniversary〜"」。後にCSチャンネル「日テレプラス」にて、坂井泉水の命日である5月27日に初回放送、その後6月20日、7月28日にも同内容がオンエアされました。筆者は先日7月28日のオンエアを拝見。通常のライブレポートとは少し変わった形での「ライブ中継感想記」です。

「ZARD Streaming LIVE "What a beautiful memory 〜30th Anniversary〜"」(日テレプラス版)
2021年2月10日 東京国際フォーラム



番組構成
 プログラムは2時間半。前半の1時間半はノンストップで当日のライブの模様をオンエア。後半1時間はバックステージの風景を少々と、ZARD関係者による座談会、という構成。


前半:ライブ公演(日テレプラス版セットリスト)

オープニング(坂井泉水のMC)
1.きっと忘れない
2.君に逢いたくなったら…
3.Oh my love

MC(中田有紀アナウンサー登場、ご挨拶)
4.Good-bye My Loneliness
5.眠れない夜を抱いて
6.IN MY ARMS TONIGHT

MC(メンバー紹介含む)
7.こんなにそばに居るのに ※1コーラス目はインスト
MC(「Forever you」制作秘話)
8.Forever you
9.永遠

MC(後半戦突入ですとの煽り)
10.心を開いて
11.Today is another day
12.マイ フレンド
13.Don't you see!

MC(30周年に突入した今後の展開もお楽しみに、というアンコール的な)
14.揺れる想い
15.あの微笑みを忘れないで
16.負けないで



ライブ形式
 没後の2007年秋に初開催された最初の「What a beautiful memory」から連綿と続く、巨大スクリーンに坂井泉水の在りし日の映像(MV、レコーディング風景、撮影風景、プライベートショットらしき映像も含む)を上映しながらCD音源のボーカルにバンドの生演奏というスタイルを今回も踏襲。バンドは総勢10名。今回はコーラスにSARD UNDERGROUNDのボーカル、神野友亜の姿も。

選曲
 30周年ということで90年代の大ヒット曲をメインにしたベストオブベストな選曲。プログラムが2時間半だったので演奏した全曲が流れるのかな?と思いきや、先述の通りライブにあてられた時間は1時間半であり、実際は全22曲中6曲がカット(「息もできない」「もう少し あと少し…」「来年の夏も」「かけがえのないもの」「愛が見えない」「君がいない」)。時間の都合で、ということかもしれませんが、初のフルコーラス演奏だったという「息もできない」、ライブ映像を観たことのなかった「かけがえのないもの」は観たかったので残念。まあいずれ映像作品でフル収録して発売される…可能性もありそうですが。

メンバー編成
 今回もバンマスはギターの大賀好修。ギタリストはコーラス兼任の大田紳一郎を含む総勢3名ですが他はベース、ドラム、キーボード、サックス、マニピュレーターが1名と割と(?)普通のバンド編成。また、コーラスメンバーはコロナ対策で顔のほぼ半分を覆う黒いマスクをしながらコーラス…という、結構インパクトのある出で立ちをしていました。

 
後半:バックステージ映像
 「かけがえのないもの」をBGMに、当日の東京国際フォーラムの機材搬入、メンバーのリハーサルの模様、コロナ対策でステージに散らばっての開演前の声出しの様子などの短い映像。扉に「坂井泉水様」と書かれた広い楽屋が用意され、その部屋の奥に彼女のパネルがディスプレイされていたのが目を惹きました。ライブ映像作品の特典で入りそうな映像でした。

後半:座談会
 尾崎里紗(ZARDファンの日テレアナウンサー)、寺尾広(ディレクター)、林田尚也(舞台監督)、そしてバンマスの大賀好修の4名によるZARD座談会。今回のライブのコンセプト(生前唯一のライブツアーと舞台セットを同一のものに、等)、2004年の「What a beautiful moment」開催時の裏話(アコースティックコーナーはぶっつけ本番の一発勝負だった、等)、結構「そうなの?!」という話が聞けました(笑)。


全体の感想
 実際の中継ではビーイング関係者のビデオメッセージ等も流されたとのことですが、日テレプラス版では全面カット。オンエアもフルではありませんでしたが、有名曲連発の1時間半はかなり見応えがありました。後半の座談会もアフターステージといった感じでなかなか面白かったです。
 ひとつ気になったのは、ライブのMCや座談会で「長戸大幸プロデューサーが…」と、プロデューサーの名前を強調していた点。最近のビーイングではやたらに散見される表現なのですが、以前は「プロデューサー」としか表現されていなかったような。現在はそういう会社方針なのでしょうか。
 ともあれ、CSに加入していて良かったと改めて思いました(笑)。なお、現時点では再放送の予定はないようですが、CSはリピートも多いし、また何かのタイミングでオンエアされる可能性は高そう。CS加入中のZARDファンはその際にはお見逃しなく。