
以前ご紹介したミックスCD「キミが好きだと叫びたい 〜Love & Yell〜 mixed by DJ和」の続編的な本作。「キミが〜」はビーイング発の企画にソニー所属のDJ和が出張(?)して、ビーイング版権の音源がメインのCD(発売元もビーイング)になっていましたが、本作の発売はソニーから。ビーイング、avex、キングレコード、ポニーキャニオン等、大手他社からの音源もちょいちょいと入っていますが、ソニーの版権楽曲は19曲と圧倒的。ただ、現在のソニーは旧BMGや旧ファンハウス系の版権も所持していており、発売当時は他社版権だった音源も結構含むので、「ソニーの音源ばっかり」という印象は受けないような構成になっていると思いました。
今回はタイトルに因んでか、ミリオンセラー、あるいはそれに準ずる形(出荷枚数でしょうか)でのセールスを残した楽曲を選抜。一番古い曲が1989年の「Diamonds」(PRINCESS PRINCESS)で、一番新しい曲が2004年の「花」(ORANGE RANGE)。平成時代の前半15年間からのミリオンヒットメドレーといった趣。この時代は本当にミリオンが多数生まれた時期で、まだまだいくらでもミリオン達成シングルはありますが、各アーティストにとっての最大セールス楽曲がバンバン出てくるので、この時代に青春時代を過ごしたリスナーにとっては知らない曲はほぼ皆無なのではないでしょうか。特に筆者にとってこの頃は小学校を卒業し中学高校大学と進んで社会人になる辺りの「最も音楽を積極的に聴きに行っていた時期」であり、ドラマの主題歌やCMソングとしてテレビでオンエアされたりと、各楽曲がヒットしている時をリアルタイムで体験できた世代なので、懐かしさもひとしお、という感じです。
「R35 Sweet J-Ballads」や「CLIMAX」シリーズなど、各コンピ系CDにまあまあの頻度で収録されている曲が割と入っている中、マイラバやGLAY、ラルク、JUDY AND MARY、小田和正など、あまりこういった企画には登場しないようなイメージのアーティストの曲も収録されているのが結構新鮮でしょうか。ミスチル、B'z、サザン、チャゲアス、中島みゆき、スピッツ、ユーミンなど、本作では未収録になったミリオン複数所持アーティストもまだまだいますが、とりあえず可能な範囲でこの時代に流れたヒット曲が1コーラスを基本に次々と繋がれていく、純粋に耳馴染のあるヒット曲を駆け足で楽しむためのCDといったところでしょう。なお、各楽曲にはブックレット内に各3行ずつの紹介もついている親切設計(一部プロフィールが明らかに異なるアーティストもいますがご愛嬌?)で、聴いて、読んで当時を懐かしめる作品でした。
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