
1991〜1994年にリリースした全オリジナルアルバムのレビューはこちら
デビュー30周年記念・中西圭三全ベストアルバムレビュー
SINGLES
1994年12月7日発売、初のベストアルバム。全16曲収録。初回限定盤のCDプラケースは3D画像対応の摺りガラス状の特殊加工仕様。
デビューシングル「タンジェリン・アイズ」から、この時点で最新のシングル「Kiss,Merry X'mas」までの全シングル曲に加え、アルバム未収録のカップリング曲3曲を収録。「Ticket To Paradise」「眠れぬ想い」「非情階段(Radio Mix)」はシングルバージョンでのアルバム初収録。なお同年夏に限定生産されたマキシシングル「非情階段(Hyper-Radio Mix)」は未収録(後述)。
基本的に時系列順に並べられており、この4年間の中西のシングルヒストリーを一気に辿ることができるコストパフォーマンスの良いベストアルバム。特筆すべきはブックレットのライナーノーツで、1曲ごとに中西のコメント+ライターのコメントが詳細に掲載されており、これまでのバイオグラフィー代わりにもある読み応えのある内容。代表曲的なものはこの時点でほぼ出揃う上に、カップリング曲も佳曲が多く、中西圭三入門編には最適。
SELECTION Blood Type [AB]
1999年6月23日発売、本人セレクションによるCD2枚組ベストアルバム。全20曲収録。本人の楽曲解説ムービーやMVのダイジェスト、未公開楽曲などが閲覧できるCD-EXTRA仕様。「SINGLES」に続き各楽曲にはライターによるライナーノーツが掲載。
タイトルは本人の血液型に因んだもの。「Blood Type A Disc」はバラード、「Blood Type B Disc」はアップテンポをそれぞれ10曲ずつ選曲している。「A」は「眠れぬ想い(orchestral style)」や「次の夢」などシングル曲は3曲で、ゴスペラーズとの「WITH」、「青い影」「手のひら」「月が輝くように」等のアルバムの佳曲が中心。一方の「B」は最新シングルの「風の扉」も含めてシングルが7曲選曲、「SON OF THE SUN」はアルバム初収録、「非情階段(Hyper-Radio Mix)」「迷宮の楽園(Break Out Mix)」はシングルバージョン初収録となるなどシングル中心の傾向が強い。
インパクト、ライトリスナー向けという点では明らかに「B」が圧倒的であり、あまりドラマチックなバラードが選ばれておらずかなり地味な「A」は上級者向け。どちらも中西圭三の両極を表したベストとして好対照な2枚組ではある。
SINGLES II
2000年9月27日発売、「SINGLES」シリーズ第2弾。全16曲収録の本編CD+ボーナスCD付属の2枚組。初回限定盤は「SINGLES」同様の3D画像対応の立体ジャケット仕様。
冒頭5曲は「SINGLES」からのヒット曲を収録、6曲目の「新しい僕になろう」から1995年以降のシングル曲を時系列順に配置しているが、収録範囲は1998年2月の「願い」までで、その後2000年9月までにリリースされた6枚のシングルは未収録。「Why Goodbye」「MUST BE HEAVEN」「What I Do For Love」のシングルバージョンがアルバム初収録となったが、1997年のシングル「それぞれの地平線」がなぜかスルーされるなど、選曲には結構謎が多い。
時期的にも中途半端な内容のベストという点は否めないが、CD帯やライナーノーツでも語られているように、本作の聴きどころは外国人シンガーとのデュエット、ゲストプレイヤーを招いてのレコーディングなど、「多数のゲストミュージシャンとのコラボレイト」という点かも。一応初期の代表曲は揃っているが、オールタイム的な選曲を求めるならば他のベストを聴いたほうが良い。
ボーナスCDは初CD化の「Ticket To The Paradise(Vacation Mix)」。「Ticket〜」とそのカップリング「哀しみのストーム」のリミックスメドレー(約10分強)で、コアファン用のプレゼント的な内容。
Best Selection
2001年2月21日発売、パイオニアLDCの企画ベストシリーズ「Best Selection」の一作。全15曲+ボーナストラックとして提供楽曲のメドレーシングル「JACK-IN-THE-BOX '99(radio edit)」を収録。
デビューから1999年までの楽曲の中から、ヒット曲も含めてシングル曲中心+「Precious Love」などのアルバム代表曲を万遍なくセレクト。曲順も時系列ではなく1枚を通して考慮されているので非常に聴きやすい。3年連続のベスト、しかも今回はレコード会社主導のベストとは言え、「SINGLES」シリーズのような縛りが無く幅広い選曲ということもあり、魅力のあるラインナップの好ベストである。
中西圭三の代表曲をまとめて聴きたいけど2枚組では重め…というリスナーには後年のオールタイムベストよりもこちらをお薦めする。なお、本作にもライターの1曲ごとのライナーノーツが掲載されているのだが、文字が非常に小さく読みづらいのが難点(苦笑)。
complete BEST SELECTION 〜Choo Choo TRAIN〜
2004年2月4日発売、1991年にZOOに作曲提供した「Choo Choo TRAIN」を前年11月にEXILEがカバーしてヒット。それに乗じて企画されたと思われるベストアルバム。全15曲収録。2003年にパイオニアLDCが商号を変更した為、本ベストの発売元はジェネオン・エンタテインメント名義となった。なおこの時期、中西はユニバーサルに移籍しており、本ベストには関与していないと思われる。
「Choo Choo TRAIN〜NATIVE(Love Jungle MIX)」という未発表メドレーで幕を明ける本作は、発売の経緯(?)もあり、本人のヒット曲に加えて、1998年のセルフカバーアルバム「SONGS」から「冷たいキス」「落日」(ICE BOX作曲名義)「Timing」(Black Biscuitsに提供)のセルフカバーバージョンを積極的に収録しているのが大きな特徴。代表曲+コンポーザーとしての著名曲を1枚で聴けるというのはなかなか美味しいか。2,000円の廉価であることや収録内容など、さしずめ「ゴールデン☆ベスト」の中西版といった印象。
All Time Best 〜KEIZO's 25th ANNIVERSARY〜
2016年9月7日発売、デビュー25周年を迎えリリースされたオールタイム・ベストアルバム。CD2枚組全30曲収録。初回限定盤には過去のMVを11曲収録したDVDが付属。発売はワーナーミュージック・ジャパンからとなっている。
25年間にリリースされた楽曲を各社レーベルの枠を超えて選曲し、基本的には時系列順に収録。各ディスクの最後には新曲が収録されている。旧パイオニアLDC時代の音源であるDisc 2の中盤までは過去のベストでの常連楽曲が選ばれ…という流れなのだが、レーベル移籍を繰り返した以降の楽曲は本人名義のアルバムに入らないことも多く(00年代終盤からはオリジナルアルバムを全くリリースしなくなってしまったので)アルバム未収録の曲達を本作では一気にまとめて聴けるのがポイント。新曲の「Goods for you.」「美しい唄」「千年の誓い」もこれぞ中西圭三、といった好楽曲で、本人稼働ならではのアピールポイントの高い作品である。
本作を持っていれば彼の代表曲は提供曲のカバーを含めてほぼ揃う(「Precious Love」が入っていないのが残念)のだが、ボリュームがあるので最初の1作にはやや重いかも。
SINGLES

デビューシングル「タンジェリン・アイズ」から、この時点で最新のシングル「Kiss,Merry X'mas」までの全シングル曲に加え、アルバム未収録のカップリング曲3曲を収録。「Ticket To Paradise」「眠れぬ想い」「非情階段(Radio Mix)」はシングルバージョンでのアルバム初収録。なお同年夏に限定生産されたマキシシングル「非情階段(Hyper-Radio Mix)」は未収録(後述)。
基本的に時系列順に並べられており、この4年間の中西のシングルヒストリーを一気に辿ることができるコストパフォーマンスの良いベストアルバム。特筆すべきはブックレットのライナーノーツで、1曲ごとに中西のコメント+ライターのコメントが詳細に掲載されており、これまでのバイオグラフィー代わりにもある読み応えのある内容。代表曲的なものはこの時点でほぼ出揃う上に、カップリング曲も佳曲が多く、中西圭三入門編には最適。
SELECTION Blood Type [AB]

タイトルは本人の血液型に因んだもの。「Blood Type A Disc」はバラード、「Blood Type B Disc」はアップテンポをそれぞれ10曲ずつ選曲している。「A」は「眠れぬ想い(orchestral style)」や「次の夢」などシングル曲は3曲で、ゴスペラーズとの「WITH」、「青い影」「手のひら」「月が輝くように」等のアルバムの佳曲が中心。一方の「B」は最新シングルの「風の扉」も含めてシングルが7曲選曲、「SON OF THE SUN」はアルバム初収録、「非情階段(Hyper-Radio Mix)」「迷宮の楽園(Break Out Mix)」はシングルバージョン初収録となるなどシングル中心の傾向が強い。
インパクト、ライトリスナー向けという点では明らかに「B」が圧倒的であり、あまりドラマチックなバラードが選ばれておらずかなり地味な「A」は上級者向け。どちらも中西圭三の両極を表したベストとして好対照な2枚組ではある。
SINGLES II

冒頭5曲は「SINGLES」からのヒット曲を収録、6曲目の「新しい僕になろう」から1995年以降のシングル曲を時系列順に配置しているが、収録範囲は1998年2月の「願い」までで、その後2000年9月までにリリースされた6枚のシングルは未収録。「Why Goodbye」「MUST BE HEAVEN」「What I Do For Love」のシングルバージョンがアルバム初収録となったが、1997年のシングル「それぞれの地平線」がなぜかスルーされるなど、選曲には結構謎が多い。
時期的にも中途半端な内容のベストという点は否めないが、CD帯やライナーノーツでも語られているように、本作の聴きどころは外国人シンガーとのデュエット、ゲストプレイヤーを招いてのレコーディングなど、「多数のゲストミュージシャンとのコラボレイト」という点かも。一応初期の代表曲は揃っているが、オールタイム的な選曲を求めるならば他のベストを聴いたほうが良い。
ボーナスCDは初CD化の「Ticket To The Paradise(Vacation Mix)」。「Ticket〜」とそのカップリング「哀しみのストーム」のリミックスメドレー(約10分強)で、コアファン用のプレゼント的な内容。
Best Selection

デビューから1999年までの楽曲の中から、ヒット曲も含めてシングル曲中心+「Precious Love」などのアルバム代表曲を万遍なくセレクト。曲順も時系列ではなく1枚を通して考慮されているので非常に聴きやすい。3年連続のベスト、しかも今回はレコード会社主導のベストとは言え、「SINGLES」シリーズのような縛りが無く幅広い選曲ということもあり、魅力のあるラインナップの好ベストである。
中西圭三の代表曲をまとめて聴きたいけど2枚組では重め…というリスナーには後年のオールタイムベストよりもこちらをお薦めする。なお、本作にもライターの1曲ごとのライナーノーツが掲載されているのだが、文字が非常に小さく読みづらいのが難点(苦笑)。
complete BEST SELECTION 〜Choo Choo TRAIN〜

「Choo Choo TRAIN〜NATIVE(Love Jungle MIX)」という未発表メドレーで幕を明ける本作は、発売の経緯(?)もあり、本人のヒット曲に加えて、1998年のセルフカバーアルバム「SONGS」から「冷たいキス」「落日」(ICE BOX作曲名義)「Timing」(Black Biscuitsに提供)のセルフカバーバージョンを積極的に収録しているのが大きな特徴。代表曲+コンポーザーとしての著名曲を1枚で聴けるというのはなかなか美味しいか。2,000円の廉価であることや収録内容など、さしずめ「ゴールデン☆ベスト」の中西版といった印象。
All Time Best 〜KEIZO's 25th ANNIVERSARY〜

25年間にリリースされた楽曲を各社レーベルの枠を超えて選曲し、基本的には時系列順に収録。各ディスクの最後には新曲が収録されている。旧パイオニアLDC時代の音源であるDisc 2の中盤までは過去のベストでの常連楽曲が選ばれ…という流れなのだが、レーベル移籍を繰り返した以降の楽曲は本人名義のアルバムに入らないことも多く(00年代終盤からはオリジナルアルバムを全くリリースしなくなってしまったので)アルバム未収録の曲達を本作では一気にまとめて聴けるのがポイント。新曲の「Goods for you.」「美しい唄」「千年の誓い」もこれぞ中西圭三、といった好楽曲で、本人稼働ならではのアピールポイントの高い作品である。
本作を持っていれば彼の代表曲は提供曲のカバーを含めてほぼ揃う(「Precious Love」が入っていないのが残念)のだが、ボリュームがあるので最初の1作にはやや重いかも。
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