2020年09月05日 15:20

CD Review:さかいゆう「Touch The World」

sakaitouch 2020年3月4日発売、さかいゆうの通算6作目のオリジナルアルバム。全12曲収録。初回限定盤はSHM-CD仕様+昨年10月に日比谷野外大音楽堂で開催されたライブの模様と本作のレコーディングドキュメンタリーやMVを収録したDVDが付属。なお、本作から厳選された9曲をアナログ盤で8月29日にリリース。さらに収録曲「Soul Rain」のピアノ弾き語りバージョンのシングルCDと同梱で本作の全曲のインストトラックを収録した「Soul Rain + Touch The World Instrumentals」も6月に限定生産で発売。本レビューはCDのみの通常盤となります。

 昨年1月の前作リリース後、6月、7月に配信限定のリミックス曲を2作リリースした後、8月からは新曲の配信がスタート。その際の楽曲「Journey」は本作には未収録(MVのみ初回盤のDVDに収録)で、以降の「She's Gettin' Married」(9月)、「Dreaming of You」(10月)、「孤独の天才 (So What) feat.Terrace Martin」(11月)を収録。さらにアルバム発売に先行して「21番目のGrace」(2月頭)「Getting To Love You」(2月末)も先行配信されたので、アルバム発売時の未発表新曲は7曲。なお、「21番目〜」の配信時よりユニバーサルミュージック内のオフィスオーガスタ専用レーベル・newborder recordingsに移籍しています。

 国内・海外問わずのミュージシャンを招いて制作された前作と異なり、本作はさかいが世界を旅しながら海外のミュージシャンとのレコーディング(ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンパウロ)を重ねて作り上げたとのこと。だからというわけではないのでしょうが、英語曲(一部日本語が混じっている曲も含めて)は4曲と多め。どの曲をどこの地域で誰とレコーディングしたのかは歌詞ブックレットのクレジットで詳細に記載されているので判別可能ながら、その地域独特の音が色濃く出ているか?というのところまでは正直分かりませんでしたが、どの曲も日本の(いわゆる世俗的な)ポピュラーミュージックからはかけ離れた音、フルートやサックスなどの金管楽器をフィーチャーしたソロの上質さ、そして全体に漂うきめ細やかなバンド演奏という印象は強く感じました。
 その他、耳を惹いたのは「孤独の天才〜」でのこぶし回しっぽい歌い方や、他の曲でも従来よりもハスキーな歌い方をするなど、表現力が上がっているな、と感じさせる曲が数曲あり、ソングライターやアレンジャー、プロデューサーとして評価されがちな彼の、ボーカリストとしての成長もうかがうことができました。

 ライトリスナーが興味を示しそうなシングル級のナンバーが特になく(強いていれば再録でシングルカットされた「Soul Rain」は結構いい線行ってるような気もしますが)、前作のレビューでも書きましたが、活動を重ねる毎に一般ウケから遠ざかっていくという傾向が更に強まったかな、という感想。所属のオフィスオーガスタの中のみならず、いよいよ日本の音楽界で異色のポジションを築き始めた彼、次の一手はどう出てくるのか期待です。

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