gundam40th2 2019年12月11日発売、ガンダムシリーズ放送開始40周年を記念したプロダクトの一つ、DJシーザーによる歴代ガンダムシリーズ主題歌のミックスCD第2弾。

 コンセプトとしては同年4月にリリースされた第1弾の延長戦的な本作ですが、ジャケットは歴代のガンダムがズラリと並んだ前作とうって変わり、シャア専用ザクを筆頭に各作品のライバル機や敵の親玉(笑)が不規則に並んだガヤガヤっぷり。そして内容に関しても、ほぼ作品の顔的な主要オープニングテーマを選び尽くした感があった前作と対になるかのように、普段あまり陽の目の当たらないオープニング(後半話数の主題歌など)やエンディング、番外編的な映画の主題歌などファンは知ってるけど一般的には知名度はそれほど…な楽曲を取り揃えるなど、前作と好対照。これらの曲を40曲、ほぼ1コーラス程度、約67分に渡ってノンストップで収録しています。

 選曲は40周年の前半にあたる20世紀までの楽曲は40曲中12曲と、後半年代の21世紀以降の曲が圧倒的で、第1弾よりもバランスが偏りがち。まあこれは20世紀作品の映画を含む主題歌が前作で大体出尽くしてしまった一方、1クールごとに交代する傾向のある21世紀以降の作品主題歌のストックはまだ潤沢にあるから、という理由なのかもしれませんが、それもあって懐かし需要的要素は比較的薄く、「ガンダムNT」や「ガンダムUC RE:0096」といった最近の作品からのセレクトもあって、全体的には割りかしマニアックな印象を受けました。
 前作と変わらないのは、ポップ色の強い80年代、それにロック色が加わり後半になるとデジタルサウンドに移行していく90年代、各アーティストの色に基本的にお任せしているようにも見える00年代以降と、各年代ごとのサウンドが行ったりきたりで流れが進行するのを聴く楽しさでしょう。ちなみに一番落差があって衝撃的だったのは中盤に出てくる「Meteor -ミーティア-」からの「永遠にアムロ」。同じバラードでもいかにも浅倉大介なデジタルサウンドの前者と、牧歌的サウンドの後者の対比には結構クラクラしました(笑)。

 前作の中盤であったセリフの引用演出は今回はないのかな?と思いきや、一番最後、40曲目の「めぐりあい」の序盤で待望の登場。使いどころの分かっている演出が嬉しいところです。総じて前作よりは敷居が高め、むしろ21世紀以降のガンダム作品がリアルタイム、という世代が懐かしむミックスCDかな、と思いました。さすがに玉を打ち尽くした感はあるので、第3弾は出ないとは思いますが、個人的には劇中挿入歌縛りの超マニアックなミックスCDもあったら面白いな、などと思っております(笑)。