2020年01月19日 17:47

CD Review:SARD UNDERGROUND「ZARD tribute」

sardunderground 2019年9月18日発売、SARD UNDERGROUNDのデビューアルバム。全14曲収録。

 ビーイングの長戸大幸プロデュースの元、ZARDのトリビュートアルバムがデビュー作となった彼女らの経緯はこちら。収録曲全曲がZARDのカバーで、「負けないで」「揺れる想い」「マイ フレンド」の三大ミリオン、「君がいない」「あの微笑みを忘れないで」「永遠」といった代表曲、FIELD OF VIEWに提供し自らもセルフカバーした「突然」「DAN DAN 心魅かれてく」など、ZARDの代表曲がこれでもかと1枚にギッシリ。なお、「きっと忘れない」の歌詞部分の1番と2番のAメロの内容が入れ替わっていますが、歌詞ブックレットの注釈によると第1稿の体裁はこうだったとのこと。ちなみにジャケットはZARDの7thアルバム「TODAY IS ANOTHER DAY」のジャケットを模したものになっています。

 さて、周知の通りZARDは実質坂井泉水のソロプロジェクトで、作編曲、演奏参加ミュージシャンは楽曲によってそれぞれ異なっていたわけですが、SARD UNDERGROUNDはボーカル、ギター、ベース、キーボードの四人が固定のバンド編成(楽器陣はコーラスも兼務のクレジット)。どんなバンド演奏でZARDをトリビュートしているのか…と思いきや、シンセのいかにもな電子音主体にキーボード、ギターソロ以外はほぼ存在感のないギター、特に目立つ出番のないベース、そしてバンドっぽさを感じさせない軽いドラムの音…と、これは以前同じアレンジャー(鶴澤夢人と長戸大幸のコンビ)で制作されたDAIGOのビーイングカバーアルバムと似たようなデジャブ感。また、アレンジと言っても原曲を担当した明石昌夫や葉山たけし、池田大介のオリジナルフレーズをそのまま流用、音色をエレクトロ寄りに変更した+α程度であり、これはトリビュート、カバーというよりコピーじゃないか、と思ってしまう要素が端々に感じられてしまいました。

 ボーカル担当の神野友亜は清涼感のある歌声なのですが、終始ダブルボーカルみたいなエディットを施されているのか、どこか感情の乗り切らない無機質なイメージ(同じビーイング系で例えるなら小松未歩みたいな感じ)に仕上がっているのは意図的なものなのでしょうか。坂井泉水もそんなに感情をグッと込めて歌うタイプではありませんでしたが、それでも両者の間の表現方法にかなりの隔たりを感じてしまったのが正直なところ。

 ZARDの楽曲ではあるものの、「従来のZARD像」という先入観があればあるほど違和感を感じる今回のトリビュート作品。ただ、「負けないで」ぐらいは知ってるけど、ZARDについて詳しく知らない、拘りは特にない、という若い世代が先入観なしで聴いてみるには代表曲が揃っているし興味が沸けば手に取ってもらうのもいいかも。筆者ぐらいのビーイングブームど真ん中世代になるとどうにも…という感じでした。最後にあと一つ、「少女の頃に戻ったみたいに」のピアノの印象的なイントロフレーズをエレクトロどころかスーパーファミコンの初期のサウンドみたいな音で鳴らすのはやめて欲しかった、と、これだけは主張させてください(苦笑)。

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