gundam40 2019年4月3日発売、今年で40周年を迎える「ガンダムシリーズ」の各主題歌を中心に構成されたノンストップミックスアルバム。演奏時間約68分、全40曲収録。

 1979年4月に富野喜幸総監督のもとで放映がスタートした「機動戦士ガンダム」。日本のアニメブームを牽引し、続編TVシリーズや劇場版、OVA、果てはSDガンダムまでと、富野監督の手を離れてまで現在まで続き、鉄板のブランドアニメコンテンツとして成り立っているガンダムシリーズ。本作は過去にも週刊少年ジャンプ原作のアニメの主題歌ミックスCDも手掛けたDJシーザーによる選曲で40周年なだけに40曲をミックス。発売元はSONY系列からですが、キングレコード、ビクター、avexなど、各シリーズのサウンドトラックを担当したレコード会社からの協力も得てオリジナル音源での構成が実現しています。

 選曲は20を超えるシリーズタイトルの中から、基本的にオープニングテーマの1コーラス分を最低でも1曲はチョイス(総集編等の非新作系タイトルは除く。一部エンディングテーマも有)。収録順は1曲目こそ「機動戦士ガンダム」のオープニング「翔べ!ガンダム」ですが、その後は色々な年代を行ったりきたりと法則性はなく完全にランダムで、次に何が飛び出してくるかは分からない楽しさがあります。今回のミックスにあたっては新しい音を付け加えたりは特にしていないようですが、元々勢いのある(=同じテンポぐらいの曲が多い)オープニングテーマが圧倒的な数なので、曲と曲の間の繋ぎも比較的自然に聴ける印象。クロスフェードもあまり使わず、例えばアップテンポ→バラードの並びでもアップテンポの曲をきっちり終わらせてからバラードのイントロを流し始めるなど、不自然さを無くすための工夫がなされているのには感心。一聴した感じでは「ガンダムSEED」系の曲が何か多いな…とは思いました(5曲+挿入歌で計6曲)が、半年間同じオープニングを流し続ける20世紀作品とは違って、1クール3ヶ月で主題歌が変わる、という事情(2年で8曲)を考えるとこんなものでしょうか。

 10年前の30周年の時に、各シリーズの主題歌+挿入歌を網羅した高額CD-BOXが発売されているのに比べると今回は控えめ(?)な記念作品ではありますが、半ばで突然出てくるボイス演出(?)も含め、歴代主題歌の美味しい部分を気軽に楽しむには最適。なお、つい先日この作品の第二弾が発売になったとか。今度はエンディングテーマも数多く採用されるなど、本作に比べてマニアック色が濃い目になっている模様です(ジャケットも…笑)。