
昨年末リリースの2017年末カウントダウンライブの映像を発売して三人時代のDEENのリリースは完全終了…と思いきや、ここに来てそれよりも前のツアー作品を開催後2年以上も過ぎてからリリースしてくるとは…と完全に意表を突かれた形(?)。それはさておき、本ツアーは各都市2days(+翌日に田川のソロライブ)での開催となっており、1日目はカウントダウンライブで三年続けて行われていたマニアックナイトからのベスト選曲の「Best of マニアックナイト」、2日目は定番のヒット曲をこれでもかと演奏しまくる「ヒット曲満載のLIVE JOYの集大成」の二本立てで重複する曲は1曲も無し。本作品では前者をDisc 1「Day 1」、後者をDisc 2「Day 2」として収録してあります。
まず「Day 1」、筆者が東京公演初日に観に行った当時の感想はこちら。まさに選曲は文字通りマニアックな全22曲。ただし、マニアックナイトは全公演が過去のアルバムの初回盤付属の特典としてBlu-ray化されており、初映像化は「大きな空 小さな僕」と田川ソロの「DANGER ZONE」ぐらい。あとはレア曲「I Promise You」の久々の映像収録が見所といったところ。むしろ見せ場は開催日が3月10日というDEEN24歳の誕生日当日ということでのハッピーバースデー歌唱→サプライズケーキ登場→池森が「このまま〜」のサビをアカペラで歌うという流れがハイライトかも。これにはちょっと感動しました。
「Day 2」は前述の通りのヒットシングルを中心に演奏した全23曲(最終日なのでダブルアンコールで「Burning my soul」有り)。DEENのライブは絶対に外せないとされる鉄板曲がやたら多く、それ故にいつ行っても同じ曲ばかり…ということは過去に何度か書いていますが、今回はコンセプト上まさに開き直ったかのようなセットリストでここまで王道を極めてくれると清々しくもあります(笑)。こちらは何度も映像化された曲がたっぷり、この曲の後でこの曲を入れる展開は何度目だ…というマンネリ感満載(まあ狙ってやったんでしょうけど)の中、アコースティックコーナーでの「海の見える街 〜Indigo days〜」、初映像化の「君のいないholiday」、そしてBreak4 styleから始まる「JUST ONE」が貴重。
なお、この時点では初期の曲はキー下げ前提演奏だったので当時観れば特に何も感じなかったのでしょうが、翌年の武道館、さらに田川脱退後の年末のカウントダウンライブではこれらのヒット曲を原キーに戻して歌っている…という経緯を踏んだ今となっては違和感が。今回の映像を観ていても全体的に池森の声の調子は高音を中心に良く、翌年にキーを戻せたきっかけになる公演だったのかもしれません。
現在ではもう使用されていない当時のDEENのロゴが使用されたり、DVD盤の初回限定特典としてポストカードサイズの三人の印刷サイン入りメモリアルカードが封入されたり、随分遠くなってしまったライブの思い出を追体験できる仕様ではあります。装丁・メニュー画面も通常通りに作られており、VTRも他の映像作品同様のカメラワークで構成されていて、「何故これをこの時点までお蔵入りにしていたのか?」と疑問に思ってしまうほど。公式には「映像化問合せ殺到!」ということでの発売を謳っていますが、要望が通るのならば是非四人時代のお蔵入り映像の発売も期待したいところです(存在していても時期的にビーイングの権利物みたいだから無理かな?)。
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