deenmirai 2019年2月6日発売、DEEN通算47作目のシングル作品。スペシャルパッケージ+DVD付きの初回生産限定盤仕様、ボーナストラックが1曲追加されたCDのみの通常盤仕様の2形態で発売。本エントリーは初回生産限定盤のレビューとなります。

 表題曲「ミライからの光」は、「夢であるように」(1997年)、「永遠の明日」(2008年)に続くテイルズシリーズ「テイルズ オブ ザ レイズ フェアリーズ レクイエム」のテーマソングに起用。であると同時に、昨年の3月にギターの田川伸治が脱退し、池森・山根の二人体制になっての初のCDパッケージ音源。レコーディングメンバーも歌詞カードに詳しく表記されていますが、「ミライ〜」は昨年夏からサポートメンバーとして加わったギタリスト・侑音がアレンジも担当。リズム隊のサポート2名も新たに刷新され、そのままレコーディングに参加している模様。なお、ストリングスチームの顔触れは従来とほぼ変わらずのようです。
 楽曲はタイアップ先を意識したのか、過去二作のタイトルが織り込まれていたり、「世界が変わる瞬間」や「僕らを乗せた星」など、普段DEEN(池森)の作品からはあまり見られないスケールの大きな歌詞が特徴。山根作のメロディーのほうも近年の朗らか系(?)とは距離を置いたシリアスなメロディーライン。そしてアレンジは前述のギタリストが手掛けているものの、ギターの存在感がこれまでと比べてだいぶ薄いバンドサウンド(間奏も田川在籍時では恒例のギターソロではなくバイオリンソロ)という、これが新生DEENの方向性になるのか、タイアップもあり今回だけが特別なのかは分かりませんが、「ちょっと変わったな」という印象は受けました。

 カップリングの「離さない君を、離れない僕は。」は山根作・編曲。ロングトーンの普遍的なラブバラードというDEENの十八番ですが、この曲では古井弘人がピアノを担当。キーボードの山根がいるのにピアニストが招かれる、というのはAOR期以来?という意外性あり。以上2曲のoff vocal versionを挟んで、ボーナストラックとして「永遠の明日」のテイルズ オブ ハーツ Versionが収録。ゲーム用の2分程度のショートサイズで、オリジナルよりもキーが半音上がり、ミックスもかなり異なるというアナザーバージョンですが、過去にCD音源化はされているのでまあオマケですね。なお、通常盤ではさらに1曲「夢であるように」のテイルズバージョンのパチスロ用新録テイクが収録されています(過去に映像付きのDVDで音源化済。CD化は初)。

 DVD「Journey to the light 〜DEEN in Taiwan〜」は、タイトル通り、本作、そして来月発売のニューアルバム用のジャケット撮影で訪れた台湾でのロケを追った13分の映像。スチール撮影の他は観光地を回っている映像がメインで、妙にテンション高くスマホで写真を撮りまくる池森、対してナチュラルに観光を楽しむ山根、という両者のコントラストが面白いといえば面白いのですが、二人体制になったことでの新たな決意表明といったような映像はなく、本当に撮影と観光と食事してるだけ(笑)という映像が続くので、例えばテイルズファンで本作をパッケージ購入されるような方は、こちらではなく600円ほど安い+ボーナス1曲の通常盤でよろしいかと。