
槇原敬之・ワーナー第1期(1990〜1996)対象全ベストアルバムレビュー
"SMILING" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-
1997年5月10日発売、ソニー移籍に伴いリリースされた槇原初のベストアルバム。全16曲収録。
ワーナー時代にリリースしてきた全シングルのうち、1996年の英詞シングル2タイトル及び最新シングル「まだ生きてるよ」以外のシングル13曲を収録。加えて「僕の彼女はウェイトレス」(2ndアルバム収録)、「遠く遠く」(3rdアルバム収録)、「MILK」(4thアルバム収録)といった人気アルバム曲を収録。「北風〜君にとどきますように〜」がアルバム初収録、「彼女の恋人」「2つの願い」のシングルバージョンも初収録となった。
曲順を含めて機械的に並べられたわけではなく、レコード会社主導ながら当時のスタッフの意気込みを感じる選曲で、「究極のウルトラ・ベスト・アルバム」という煽りも伊達ではない、数ある彼のベストアルバムの中でも最も入門編に適した内容。なお、初回限定盤はブルーの三方背ボックス仕様、さらに24頁のヒストリーブック(レコーディングデータやライブヒストリーも記載)が封入されているので、中古CD屋で狙うならば断然初回盤をお薦め。
"SMILING II" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-
1997年9月25日発売、「SMILING」シリーズ第2弾。全14曲収録。初回限定盤はピンクの三方背ボックス仕様。
既にソニーからシングル「素直」をリリースした時点でのベストアルバム。シングルの大多数を収録した第1弾に対して、本作は「北風」の1stアルバムバージョン(「ORIGINAL VERSION」と表記)、アルバム初収録の両A面シングル「Red Nose Reindeer」の2曲のみがシングル関連、あとは各アルバムからのミディアム〜バラード曲をピックアップして収録したバラードベスト的な内容になっている。
「君は僕の宝物」「花水木」「今年の冬」「LOVE LETTER」等々、前作には入りきらなかった名曲が1枚で聴けるのはなかなか美味しい。ここでアルバム未収録のカップリング曲を選曲しておけばアルバムの価値はもっと高まったと思うのだが、その願いは大分先まで待たされた。派手さはないが、発売時期や曲調などから、秋冬に向かう時期に聴きたいアルバム。
"SMILING III" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-
1997年5月10日発売、「SMILING」シリーズ第3弾。全15曲収録。初回限定盤はグリーンの三方背ボックス仕様。
前2作と異なり今回は「究極のエクストラ・ベスト・アルバム」と銘打たれ、「CLOSE TO YOU」「DANCING IN THE RAIN」の未発表ニューアレンジ英詞バージョン、「くもりガラスの夏」「まだ生きてるよ」など5曲が米英クリエイターの手によりボーカル、一部演奏を基に新たにリメイク('98 NEW VERSION)されるなど、かなり手の込んだ内容。「SECRET HEAVEN」「COWBOY」の2曲の英詞シングルもオリジナルバージョンでアルバム初収録された。
選ばれた過去のオリジナル曲はポップなアップテンポナンバーが多く、前作が秋冬向けならば本作は夏向け。ただ彼の代表曲と呼べる曲が1曲もなく、実験的なリメイクサウンドも含めて槇原ファンへの贈り物、といった構成なので、コアファンであればあるほど面白い作品かも。なお、同年11月26日にはここまでのシリーズ3作をボックスに収め、第1弾のヒストリーブックを復刻封入した「SMILING BOX」がリリースされている。
SMILING GOLD -THE BEST & BACKING TRACKS-
1999年2月24日発売、「THE BEST OF BEST」と帯に冠された「SMILING」シリーズ総集編。CD2枚組各15曲収録。今回は通常盤のみの販売で初回盤は存在しない。
リリースの告知を聞き、既に移籍から2年が経過した1999年になってまだ何か出すのかワーナー!と当時思った記憶があるのだが(笑)、内容は「SMILING」3作品の中から15曲を選曲。DISC1とDISC2の収録曲は同一で、DISC2はカラオケバージョンでの収録となっている。
シングル曲8曲、アルバム曲7曲というバランスは絶妙だが、「冬がはじまるよ」が未収録なので代表曲完全網羅とは言い難いのが正直なところ。シングル発売当時に収録されなかった初期シングル曲やアルバム曲のカラオケが収録されたDISC2に価値があるといえばあるか。
10.Y.0. -THE ANNIVERSARY COLLECTION-
2000年5月24日発売、デビュー10周年を記念してリリースされた2枚組ベストアルバム。限定生産でリリースされたベストアルバムは本作が唯一。
DISC1にはワーナー所属期のシングル全16曲を時系列順に収録。最初期3作の「NG」「ANSWER」「どんなときも。」は10.Y.O.Versionとして沢田知久(槇原の大阪時代からの仲間であるエンジニア)の手で新たにミックスされているが、劇的に変えたわけではなく音のバランスを変更した程度。「まだ生きてるよ」のシングルバージョンは現在に至ってもこのアルバムのみの収録となっている。DISC2は「THE 10th ANNIVERSARY MEGA MIX」とタイトルされた、10分弱の新規リミックスによる全10曲のノンストップメドレーでこれがなかなか面白い。
10周年記念ながら後半3年のソニー時代の曲は一切収録されておらず(まあ前年の覚醒剤所持による逮捕の余波が続いていた時期なのでソニーに音源協力を仰げなかったのかもしれないが…)あくまでワーナー主導のアルバムながら、封入のブックレットにはライターによる収録曲1曲ごとの詳細な解説、在籍時の写真数点、関係者による寄稿文(特にプロデューサー木崎賢次の寄稿は貴重では)が掲載され、アニバーサリー作品に相応しい体裁。後に本作の拡大版的なシングルコレクションがリリースされているので現在はコレクターズアイテムといったところ。
"SMILING" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-

ワーナー時代にリリースしてきた全シングルのうち、1996年の英詞シングル2タイトル及び最新シングル「まだ生きてるよ」以外のシングル13曲を収録。加えて「僕の彼女はウェイトレス」(2ndアルバム収録)、「遠く遠く」(3rdアルバム収録)、「MILK」(4thアルバム収録)といった人気アルバム曲を収録。「北風〜君にとどきますように〜」がアルバム初収録、「彼女の恋人」「2つの願い」のシングルバージョンも初収録となった。
曲順を含めて機械的に並べられたわけではなく、レコード会社主導ながら当時のスタッフの意気込みを感じる選曲で、「究極のウルトラ・ベスト・アルバム」という煽りも伊達ではない、数ある彼のベストアルバムの中でも最も入門編に適した内容。なお、初回限定盤はブルーの三方背ボックス仕様、さらに24頁のヒストリーブック(レコーディングデータやライブヒストリーも記載)が封入されているので、中古CD屋で狙うならば断然初回盤をお薦め。
"SMILING II" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-

既にソニーからシングル「素直」をリリースした時点でのベストアルバム。シングルの大多数を収録した第1弾に対して、本作は「北風」の1stアルバムバージョン(「ORIGINAL VERSION」と表記)、アルバム初収録の両A面シングル「Red Nose Reindeer」の2曲のみがシングル関連、あとは各アルバムからのミディアム〜バラード曲をピックアップして収録したバラードベスト的な内容になっている。
「君は僕の宝物」「花水木」「今年の冬」「LOVE LETTER」等々、前作には入りきらなかった名曲が1枚で聴けるのはなかなか美味しい。ここでアルバム未収録のカップリング曲を選曲しておけばアルバムの価値はもっと高まったと思うのだが、その願いは大分先まで待たされた。派手さはないが、発売時期や曲調などから、秋冬に向かう時期に聴きたいアルバム。
"SMILING III" -THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA-

前2作と異なり今回は「究極のエクストラ・ベスト・アルバム」と銘打たれ、「CLOSE TO YOU」「DANCING IN THE RAIN」の未発表ニューアレンジ英詞バージョン、「くもりガラスの夏」「まだ生きてるよ」など5曲が米英クリエイターの手によりボーカル、一部演奏を基に新たにリメイク('98 NEW VERSION)されるなど、かなり手の込んだ内容。「SECRET HEAVEN」「COWBOY」の2曲の英詞シングルもオリジナルバージョンでアルバム初収録された。
選ばれた過去のオリジナル曲はポップなアップテンポナンバーが多く、前作が秋冬向けならば本作は夏向け。ただ彼の代表曲と呼べる曲が1曲もなく、実験的なリメイクサウンドも含めて槇原ファンへの贈り物、といった構成なので、コアファンであればあるほど面白い作品かも。なお、同年11月26日にはここまでのシリーズ3作をボックスに収め、第1弾のヒストリーブックを復刻封入した「SMILING BOX」がリリースされている。
SMILING GOLD -THE BEST & BACKING TRACKS-

リリースの告知を聞き、既に移籍から2年が経過した1999年になってまだ何か出すのかワーナー!と当時思った記憶があるのだが(笑)、内容は「SMILING」3作品の中から15曲を選曲。DISC1とDISC2の収録曲は同一で、DISC2はカラオケバージョンでの収録となっている。
シングル曲8曲、アルバム曲7曲というバランスは絶妙だが、「冬がはじまるよ」が未収録なので代表曲完全網羅とは言い難いのが正直なところ。シングル発売当時に収録されなかった初期シングル曲やアルバム曲のカラオケが収録されたDISC2に価値があるといえばあるか。
10.Y.0. -THE ANNIVERSARY COLLECTION-

DISC1にはワーナー所属期のシングル全16曲を時系列順に収録。最初期3作の「NG」「ANSWER」「どんなときも。」は10.Y.O.Versionとして沢田知久(槇原の大阪時代からの仲間であるエンジニア)の手で新たにミックスされているが、劇的に変えたわけではなく音のバランスを変更した程度。「まだ生きてるよ」のシングルバージョンは現在に至ってもこのアルバムのみの収録となっている。DISC2は「THE 10th ANNIVERSARY MEGA MIX」とタイトルされた、10分弱の新規リミックスによる全10曲のノンストップメドレーでこれがなかなか面白い。
10周年記念ながら後半3年のソニー時代の曲は一切収録されておらず(まあ前年の覚醒剤所持による逮捕の余波が続いていた時期なのでソニーに音源協力を仰げなかったのかもしれないが…)あくまでワーナー主導のアルバムながら、封入のブックレットにはライターによる収録曲1曲ごとの詳細な解説、在籍時の写真数点、関係者による寄稿文(特にプロデューサー木崎賢次の寄稿は貴重では)が掲載され、アニバーサリー作品に相応しい体裁。後に本作の拡大版的なシングルコレクションがリリースされているので現在はコレクターズアイテムといったところ。
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