
CURIO・ソニー時代全アルバムレビュー
HYBRID
1997年8月21日発売、同年4月のメジャーデビューシングル「ときめき」、7月の「ひまわり」(イントロにラップのあるアルバムバージョン)を収録した全12曲のデビューアルバム。
プロデュースは白井良明と佐久間正英がほぼ半分ずつ担当。2枚のシングルで見せていたようなポップなメロディーがメインだが、前述2曲ほどにキャッチーな曲はなく、冒頭からいきなりダウナーな「バター」から始まり、CURIOの持ち味のポップなサウンドの中にラウドなギターをここまで入れるか?的な楽曲もあり、メジャーとアングラの境界線がまだ手探り状態の印象を受ける、第1作ならではの初々しさを感じる。そんな中で後にシングルのカップリングに選ばれたり、本作からシングル曲以外で唯一ベストアルバムに選曲された「いつか見た夢」は出色。カップリングと言えば「ときめき」のカップリングだった「新世界」の長尺アルバムバージョン(後半はほとんどインストとスキャットでトータル8分超)の異色さには舌を巻いた(笑)。
Sweet & Bitter
1998年7月29日発売、2ndアルバム。全10曲収録。
連続してスマッシュヒットを飛ばしたシングル「粉雪」(冒頭にストリングスのイントロを加えたアルバムバージョン)「君に触れるだけで」を収録、上り調子の中でのリリースということもありアルバムでは最高売上。本作では佐久間正英がほとんどの曲を編曲・プロデュースしている。
2作目ということで試行錯誤感も無くなり、アルバムタイトル曲「SWEET & BITTER」を筆頭に「メロディー」「クルージン」などのキャッチーなメロディーの曲が粒揃い。一方でロック系インスト「BUZZ」、パンク調の「BIG TODAY」など、エレキギターを強調した彼らの別の一面もチラホラと見えて飽きさせない。1枚のアルバムとしては若干とっ散らかっている感じも受けるが、彼らのオリジナルアルバム(といっても現時点でも全4作…)の中では最もお薦めの1枚である。
初回限定盤はピクチャーレーベル仕様。歌詞カードには全曲丁寧にコードネームが振ってあるという親切設計。
PAWKY
1999年7月28日発売、3rdアルバム。本作のみソニーレーベル内SO What? RECORDSよりリリース。全13曲収録。
前年冬のシングル「祈り」(ボーカル録り直し+弦パートをオミットしたStandard Styleで収録)、一ヶ月前の先行シングル「see you,see me」も手掛けた今井裕によるプロデュース。前作直後の佐久間正英プロデュースシングル「TO BE LOUD」はスカパラの冷牟田竜之により大胆なリミックスを施され、ボーナストラック的にラストに収録されている。
アッパーな「GOOD MORNING BLUES」で駆ける序盤、従来のポップな側面を深化させた「JULIA」「Chu Chu Chu」を経て、絶叫バラード「落陽と写真」でクライマックスを迎えるなど、前作で完成した「CURIOらしさ」を広げていった野心的なアルバム。インストナンバー、ジングル的なインターリュード、1分超の「Unfinished Song」など、合間の箸休め的な小品も多く、曲数の割に重すぎずに聴ける作品。また、本作のみ作詞・作曲のクレジットのメンバー表記が本名のカタカナ表記になっている。
なお、前述3作は2007年の4月にリマスターに加え、未発表デモなどのボーナストラックを付けて再発(現在は販売終了)。
BEST BANG! -BEST OF CURIO 1997-2000-
2002年12月18日発売、キャリア唯一のベストアルバム。全曲リマスターの17曲収録。
2000年2月に覚醒剤所持でNOBが逮捕されバンド活動休止。ソニーとの契約もここで終了となる。2002年10月にワーナーから4thアルバム「Gliiters」をリリース、そのタイミングでの本作の発売となった。なお、AJAは2001年に脱退しているため、本作ブックレットのメンバー表記は「CURIO were」から始まっている。
ソニー時代の3年間の活動の中からのセレクトで、シングル曲8曲は全曲収録(「ひまわり」「粉雪」「祈り」はアルバムバージョン)。「TO BE LOUD」のシングルバージョンに加え、「君に触れるだけで」のカップリング「オレンジのKISS」がアルバム初収録。
前半から中盤にかけてはシングル曲を畳みかけるように連打して一般的なCURIOのイメージを集約。9曲目の「BIG TODAY」以降はアルバム曲中心のセレクトになり、雰囲気が若干変わる。「粉雪」や「君に〜」目当てのライトなリスナーが聴くと前半はいいけど後半は…という感想になりそうだが、ソニーでのCURIOのポップ、マニアックな側面を取り揃えているので選曲は妥当なところだと思う。
HYBRID

プロデュースは白井良明と佐久間正英がほぼ半分ずつ担当。2枚のシングルで見せていたようなポップなメロディーがメインだが、前述2曲ほどにキャッチーな曲はなく、冒頭からいきなりダウナーな「バター」から始まり、CURIOの持ち味のポップなサウンドの中にラウドなギターをここまで入れるか?的な楽曲もあり、メジャーとアングラの境界線がまだ手探り状態の印象を受ける、第1作ならではの初々しさを感じる。そんな中で後にシングルのカップリングに選ばれたり、本作からシングル曲以外で唯一ベストアルバムに選曲された「いつか見た夢」は出色。カップリングと言えば「ときめき」のカップリングだった「新世界」の長尺アルバムバージョン(後半はほとんどインストとスキャットでトータル8分超)の異色さには舌を巻いた(笑)。
Sweet & Bitter

連続してスマッシュヒットを飛ばしたシングル「粉雪」(冒頭にストリングスのイントロを加えたアルバムバージョン)「君に触れるだけで」を収録、上り調子の中でのリリースということもありアルバムでは最高売上。本作では佐久間正英がほとんどの曲を編曲・プロデュースしている。
2作目ということで試行錯誤感も無くなり、アルバムタイトル曲「SWEET & BITTER」を筆頭に「メロディー」「クルージン」などのキャッチーなメロディーの曲が粒揃い。一方でロック系インスト「BUZZ」、パンク調の「BIG TODAY」など、エレキギターを強調した彼らの別の一面もチラホラと見えて飽きさせない。1枚のアルバムとしては若干とっ散らかっている感じも受けるが、彼らのオリジナルアルバム(といっても現時点でも全4作…)の中では最もお薦めの1枚である。
初回限定盤はピクチャーレーベル仕様。歌詞カードには全曲丁寧にコードネームが振ってあるという親切設計。
PAWKY

前年冬のシングル「祈り」(ボーカル録り直し+弦パートをオミットしたStandard Styleで収録)、一ヶ月前の先行シングル「see you,see me」も手掛けた今井裕によるプロデュース。前作直後の佐久間正英プロデュースシングル「TO BE LOUD」はスカパラの冷牟田竜之により大胆なリミックスを施され、ボーナストラック的にラストに収録されている。
アッパーな「GOOD MORNING BLUES」で駆ける序盤、従来のポップな側面を深化させた「JULIA」「Chu Chu Chu」を経て、絶叫バラード「落陽と写真」でクライマックスを迎えるなど、前作で完成した「CURIOらしさ」を広げていった野心的なアルバム。インストナンバー、ジングル的なインターリュード、1分超の「Unfinished Song」など、合間の箸休め的な小品も多く、曲数の割に重すぎずに聴ける作品。また、本作のみ作詞・作曲のクレジットのメンバー表記が本名のカタカナ表記になっている。
なお、前述3作は2007年の4月にリマスターに加え、未発表デモなどのボーナストラックを付けて再発(現在は販売終了)。
BEST BANG! -BEST OF CURIO 1997-2000-

2000年2月に覚醒剤所持でNOBが逮捕されバンド活動休止。ソニーとの契約もここで終了となる。2002年10月にワーナーから4thアルバム「Gliiters」をリリース、そのタイミングでの本作の発売となった。なお、AJAは2001年に脱退しているため、本作ブックレットのメンバー表記は「CURIO were」から始まっている。
ソニー時代の3年間の活動の中からのセレクトで、シングル曲8曲は全曲収録(「ひまわり」「粉雪」「祈り」はアルバムバージョン)。「TO BE LOUD」のシングルバージョンに加え、「君に触れるだけで」のカップリング「オレンジのKISS」がアルバム初収録。
前半から中盤にかけてはシングル曲を畳みかけるように連打して一般的なCURIOのイメージを集約。9曲目の「BIG TODAY」以降はアルバム曲中心のセレクトになり、雰囲気が若干変わる。「粉雪」や「君に〜」目当てのライトなリスナーが聴くと前半はいいけど後半は…という感想になりそうだが、ソニーでのCURIOのポップ、マニアックな側面を取り揃えているので選曲は妥当なところだと思う。
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