
DEENの23年の歴史の中で初の「バラードライブ」として、ダブルのストリングスカルテットや大勢のコーラス隊を従えた本公演。DISC 1は本編、DISC 2はアンコール+特典映像という普段通りのフォーマットながら、今回は演奏各ブロックの合間に当日のメンバーの会場入りやリハのシーン、ライブ後に撮影されたメンバー一人一人のインタビューを挿入した、かつてのビーイング時代末期にリリースされた「on&off」を彷彿とさせる構成。筆者はこの公演は不参加だったので、当日の会場の熱気みたいなものはまったく分からないのですが、自宅で2時間バラードライブをぶっ続けで鑑賞…というのは正直キツイとも思っていましたので、武道館でバラードライブを敢行する意気込みや、ソロ曲を演奏するにあたっての解説がインターバル的に差し込まれるこれらの映像は良い案配でした。
本編で披露された曲は普段から演奏されている鉄板バラードに加え、直前に発売された最新シングル「記憶の影」、フルバンド演奏では初の映像化となる「愛の鐘が世界に響きますように…」「さよなら」、超レア曲「Long Distance」「君去りしクリスマス」、また生ストリングス有りのキセキバージョンでの「夢であるように」、バラードベストバージョンに近いアレンジの「瞳そらさないで」など、変化をつけつつの全20曲。転じてDISC 2のアンコール以降はキャイ〜ンとの新ユニット・KYADEENの「遊びに行こう!」、「ひとりじゃない」「君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている」といったアップテンポナンバーを固めてガラリと雰囲気をチェンジ。最近池森もMCが面白くなってはきましたが、キャイ〜ンの二人はさすがプロの話術で武道館を一気に暖めてくれた感じ。構成的に二部にしたり、ラストの定番挨拶もWアンコールが終わってからなど、通常ライブとは異なる「スペシャル感」は例年の武道館公演よりも感じることができました。せっかくストリングスの大所帯がいるのにあの曲を何故やらない!という不満も少しはありましたが…(苦笑)。
特典映像は「上海ロックスター スペシャル独占インタビュー」。…とは言っても、上海ロックスターがどこかの中華屋で料理を目の前に今回の武道館に呼ばれなかった経緯を説明する、というホントにオマケ的な4分弱の内容。今回はドキュメンタリー部分が本編と一体化しているのでせめてものサービス、といったところでしょうか。まあこれはあってもなくても、ということで(笑)。
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