2020年07月

2020年07月26日 13:21

boom 宮沢和史(Vo)、小林孝至(G)、山川浩正(Ba)、栃木孝夫(Dr)の四人組ロックバンド・THE BOOM。1986年結成、原宿ホコ天での活動を経て、1989年5月にCBSソニーよりメジャーデビュー。1993年のリカットシングル「島唄」のヒットで全国に知名度を広げ、「berangkat -ブランカ-」「帰ろうかな」「風になりたい」等がヒット。以降、数回のレコード会社移籍と活動休止、各自のソロ活動を繰り返しながら、2014年12月17日の日本武道館公演をもってバンド解散という歴史を辿った彼ら。今回の「CD Review Extra」では、彼らが残した全ベストアルバムを公認・非公認含めて1枚ずつレビュー。「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

2020年07月18日 22:14

hzettrioresola 2020年1月1日発売、H ZETTRIO通算5枚目のオリジナルアルバム。本編全12曲に加え、異なるボーナストラックを1曲ずつ収録する「DYNAMIC FLIGHT盤」「EXCITING FLIGHT盤」の2種でのリリース形態。本レビューは「DYNAMIC FLIGHT盤」となります。

 従来の彼らのリリースパターンは「シングル曲を4〜5曲先行配信し、数ヶ月後に未発表の新曲を交えたCDアルバムを発売する」というものでしたが、本作は2019年1月1日の「Journey」を皮切りに、毎月1日に配信シングルをリリース。それが1年分(=12曲)貯まった翌年の1月1日に全曲を網羅し、オリジナルアルバムとして発売、という新しい試みがなされています。「Birds Fly」は再録バージョン、「Z界のテーマ」はハンドクラップを追加したアルバムバージョンというオリジナルとの違いはあるものの、ボーナストラックも含めて全曲が既発曲。

 収録曲は「レソラ」「幻想ノスタルジック」などを筆頭に、基本的にはピアノ+ベース+ドラムスのトリオ編成でのノリの良い曲が多め。曲順は時系列ではなく、アルバムの流れを考えたようで、ほぼベースが主役の「NIRE The Bassman」を序盤に、ミディアムの「Relax Time」を中盤に、途中までは熱量のある演奏なのに最後のほうで緩いラップが入る(苦笑)「Z界のテーマ」を中盤明けに配置。これらはシングル曲ながら「アルバム曲っぽい楽曲」なので、他のキャッチーな曲に挟まれることでアルバムの良い緩衝材になっており、全体のバランスを取るのに一役買っている印象です。元々押しの強い演奏が持ち味(?)の彼らですが、各シングル曲を1枚のアルバムに纏めるにあたって前述の工夫が見られ、緩急の付いた構成で比較的聴きやすいのはポイント高め。
 ちなみに「DYNAMIC FLIGHT盤」のボーナストラックは、1曲目の「レソラ」のライブバージョン。原曲は途中からキーボードが入ってくるのですが、このバージョンは正真正銘のトリオスタイルで演奏の違いを楽しめるトラック。なお「EXCITING FLIGHT盤」には2018年7月の配信シングル「Make My Day」が収録されています。

 …ということでH ZETTRIOの2019年の全音源をCDにまとめて一気に堪能、という点では有意義なアイテム。ただ、せっかくのCDパッケージなのだから新曲を1〜2曲ぐらい入れてくれれば…などと思ってしまうのですが、前述のバージョン違いを考えなければ全曲配信購入済(1曲各200円)の場合の総額とCD1枚の価格はそんなに変わらないし、配信で聴きたい人、CDで欲しい人のどちらかに特別な付加価値を与えるということもなくイーブンで、というのが彼らのスタンスなのかもしれません。
 そんな彼らは2020年に入っても毎月1日の配信シングルリリースを続行。何でも2020年末まで24ヶ月連続配信に挑戦中とのこと。今年は音楽業界でもイレギュラーな出来事が相次ぐ年になってしまっていますが、完遂できることを願っています。

2020年07月16日 21:07

 先週末ですが、本ブログのユニークアクセスが140,000hitsを突破いたしました。
 これまで本ブログにご来場くださった皆様に感謝と御礼を申し上げます。
 開設してから12年と半年。開設当初は賑わっていた各ブログサービスサイトも徐々に淘汰されて今は…という状況に時の流れを感じますが、本ブログはこれまでもこれからも緩々とJ-POP作品を紹介していきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、開設12年半目にして初ですが、更新通知用のTwitterアカウントを作ってみました。とりあえず試験的に運用いたします。ご興味のある方はこちらからどうぞ。

2020年07月11日 16:50

perfumebest 2019年9月18日発売、同年メジャーデビュー15周年を迎えたPerfumeのオールタイム・ベストアルバム。CD3枚組全52曲収録。販売形態はCDのみの通常盤、特典映像入りのDVD/Blu-ray付きの初回限定盤、加えてスペシャルパッケージ、フォトブックレットも付属の完全生産限定盤、さらにアクリルフォトキューブ付きのアスマート/UNIVERSAL MUSIC STORE限定販売盤と多種多様ですがCD盤の内容はすべて同一。本レビューは通常盤となります。

 メジャーデビュー初期の2006年にインディーズ期を含めたベスト、現在所属のユニバーサルに移籍した直後の2012年に古巣の徳間ジャパンから海外向けとして企画されたベストがそれぞれ発売されていますが、本作は初のオールタイムベストという触れ込みで、2005年のメジャーデビューから2019年までにリリースした楽曲を、レコード会社の垣根を越えてコンパイルした作品。DISC_01は未発表の新曲「Challenger」からスタートし、これまでリリースしてきたシングル全A面曲、各アルバムからの楽曲を時系列順に収録し、DISC_03の最後には先行配信されていた「ナナナナナイロ」を配置して締め、というメジャーデビュー以降のPerfumeの足跡を余すところなく羅列するという構成になっています。なお、シングル曲は「edge」「Magic of Love」のみアルバムバージョンでの収録。選曲にはメンバーも参加しており、かなりのボリュームですがこれでも収録し足りない曲もあったとのこと。

 さて、DISC_01から順に聴いてPerfumeの音楽的変遷を…と書きたいところですが、彼女達の場合はコンポーザーである中田ヤスタカによるプロデュースが変わらず続いていることもあり、時期によってはクールに徹したり、キャッチーな方向に行ったりを繰り返しながらも、15年間最初から最後までエレクトロサウンドが軸。よって曲調も極端には変わらず、どこから聴いても普遍的なPerfumeナンバー…という感想にどうしてもなってしまうのですが、各楽曲の安定性は抜群。この路線を長年続けて人気を保ち続けている稀有な女性グループとして、日本の音楽シーンの中では際立った存在である理由はこの安定感にこそあるのかも。

 個人的にはDISC_02の中盤あたり、「レーザービーム」「MY COLOR」、移籍直後の「Spring of Life」などポップ色が前に出ていた時期が一番好きかな、という感想ですが、かと思えば同ディスクの「FAKE IT」やDISC_03に収録の最新アルバムからの「FUSION」も好きだしと、こうやってまとめてPerfumeの曲を聴くのも久々だったのですが、懐かしさもあり楽しめました。それにしても代表曲「ポリリズム」はDISC_01の7曲目という早い時点で登場というのが驚き。前述の通り収録曲は時系列なわけですが、この曲は2007年作品。もうそんなに経ったのか…と時間の流れに遠い目をしそうになってしまいました(笑)。

 本作の発売当時のキャッチフレーズのひとつ「Perfumeの入門編」というキーワードを見た時は、「52曲もあるのに入門編?!」と思ってしまったわけですが、メジャー以降の全シングルを収録、アルバムからのピックアップも有り、しかも通常盤3,500円程度で彼女達の15年間の楽曲の美味しいとこどりどころかほぼ網羅的に手に入れられる、という意味では他のCDを集めなくてもこれ1作でも充分オッケーの入門編なのかも。オリジナルアルバムを聴くぐらいのリスナーには各シングル曲のシングルバージョンが一気に手に入れられるのもお得だし、熱心なコレクターには(値は張りますが)特製アイテムやブックレット付属の限定盤ありと、色々な層からのニーズにも応えられるベストだと思います。まあどのディスクも75分超えでギッチリ収録されているので、全部聴くのは正直大変でしたが(苦笑)、Perfumeの音楽史を一気に体感できる内容でした。

2020年07月04日 22:36

dj 2020年4月8日発売、DJ和の手により編集されたミックスCD。全32曲収録。

 既存音源を基に曲を繋げるミックスCDの著名ミキサーであるDJ和。そんな氏が本作では長戸大幸が創設した音楽制作集団・ビーイングの楽曲群のノンストップミックスに取り組んだ1枚。ブックレット末のDJ和本人のコメントから察するにビーイング発の企画だったようで、発売元もビーイングから、エンジニアや広報までビーイングのスタッフがクレジットされており、全32曲中実に23曲がビーイング関連の楽曲達。残る9曲は、DJ和がソニー所属のミキサーということもあって(?)か、ソニー関連の楽曲が並んでいます。

 楽曲収録年代は80年代後半から00年代初頭ぐらいまで。ビーイング側からはZARD、WANDS、大黒摩季、T-BOLAN、DEEN、FIELD OF VIEW、織田哲郎といった90年代序盤〜中盤のビーイング全盛期のアーティストの楽曲から、少し時代が下って倉木麻衣、小松未歩、GARNET CROWなどの90年代末以降のいわゆるGIZA勢までをフォロー。一方のソニー側からは、80年代中盤以降にブレイクしたTM NETWORK、渡辺美里、REBECCA、UNICORN、米米CLUBなどの錚々たる面々に加え、90年代末にヒットを飛ばしたSIAM SHADE、TRICERATOPS、the brilliant greenも名を連ねる選曲に。

 内容のほうですがミックスCDということで、どの曲も1コーラス程度が基本でマスターをほとんど弄らず似たようなテンポの曲を繋げて…というのが約1時間という、「往年のヒット曲をオリジナル音源のままダイジェストで聴いている」という感覚が最後まで続くのですが、DJ和については以前広瀬香美のベストでも似たような手腕でノンストップ仕様にしていたのを聴いていたこともあり、「この人のミックスCDってこういう感じだよな」というのは前もって知っていたのですんなりと聴けました。音の抜き差し、クロスフェード、再構築的な技術はほとんど使われていないので、こういったテクニック(というか工夫?)を求めるリスナーには明らかに不向きかもしれません。

 ほぼ原型のままのダイジェストCDを約2,000円…というのはちと厳しい価格設定のような気もしますが、前述の通りビーイングが全面的に制作に携わっており、ビーイングと縁のあるBIRDMAN MASTERINGの島田勝弘の手によるリマスターで昔の音源が迫力のある音質で蘇ったのは秘かな(?)セールスポイントでは。まあ当時も今も現役稼ぎ頭のB'zはこういうところでは呼ばれないとか、ソニーと協力しているならTUBEも入れれば…とか若干思うこともあるのですが(TUBEについては同氏によるミックスCDを単独で2枚同時出したばかりだそうで)ここまでビーイング黄金期の楽曲を取り揃えたミックスCDもなかなかないでしょうから、当時のヒットシーンを思い出しながら聴くという意味では面白いアイテムでした。

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