2019年04月

2019年04月28日 13:56

 今月末をもって30年+約4ヶ月続いた平成元号が幕を下ろすということで、平成時代最後のエントリーはCD Review Extraの特別企画。
 平成年間(1989年1月8日〜2019年4月30日)にリリースされたアルバムの中から、年数に因んで31枚をセレクト、一挙紹介する「一進一退days的・平成の31枚」を公開いたします。

<選考基準・体裁等>
 ・各アーティストにつき1枚限定(バンド等の場合のソロ名義などは別カウント)
 ・複数のアーティストが参加している等のコンピレーション盤は除く
 ・オリジナルアルバムからの選出(ベストアルバム、ライブアルバムは除外。ミニアルバムは有)
 ・紹介順はアルバム発売日順(アルバム枚数カウント表記はメジャーデビュー以降を基準に)
 ・各アルバム毎にお薦めの3曲を表記(収録曲中のシングル表題曲は除く)

 以上の条件で全31枚を取り揃えました。「続きを読む」からどうぞ。続きを読む

2019年04月20日 13:57

beginpotluck 2018年12月12日発売、約3年振りとなるBEGINの通算17枚目(「オモトタケオ」シリーズを含めると通算20枚目。公式はこれを含めてカウントしているようです)のオリジナルアルバム。沖縄限定発売シングル「苗」「ソウセイ」、京都市交響楽団とのコラボバージョンでの「網にも掛からん別れ話」、配信シングル「笑顔のまんま(マルシャ ショーラ・フル・バージョン)」「バンドを組もうよ」「飛んで火に入る腹の虫」を含む全11曲収録。

 「BEGIN史上最多の全曲タイアップ楽曲収録のアルバムが完成!」というキャッチコピーが冠された本作。と言ってもインタビューを参照すると、コンセプトありきのタイアップアルバムではなく、沖縄限定や配信限定という形で制作され、貯まりに貯まった前作以降に発売されたシングル曲をここで1枚のCDの形にということのようです。前述の通りシングル表題曲だけで6曲+カップリングの「歌に満ち足りた世界」の計7曲が既発。新曲はショートMVが制作された「君の名はワルツ」をリード曲に4曲。うち2曲は島袋・上地のリードボーカル曲ということで、タイトル通り「PotLuck」(=持ち寄り)の、ある種バンド内コンピ的なアルバムとも呼べるでしょう。

 というわけで当然ながらアルバムを貫くテーマなどはなく、制作時期も異なり、おそらくタイアップ先からの要望も取り入れて…という制約もありの楽曲群。ノンコンセプトという意味では前作も恐らくそうではないかと思うのですが、サーフロックからハワイアン、バラードまで幅広かった前作と比べて、本作はかなり大人しい作風。ドラマ主題歌に採用されたどぎつめなブルース(こういうの待ってました!笑)の「網にも掛からん別れ話」、ラストに配置のオリオンビール創立60周年記念CMソング「ソウセイ」が二強、他の曲はBEGINのポップスミュージシャンとしての手腕を感じさせる穏やかな曲が多いのが特徴でしょうか。「君の名はワルツ」「私の好きな星」は90年代の頃の彼らを彷彿とさせますし、既発曲ながらブラジルのミュージックシーンでの第一人者と呼ばれる、Osvaldinho Da Cuica作曲による、実質本編を締める(この後の「笑顔の〜」と「ソウセイ」はアンコールっぽい)「歌に満ち足りた世界」のダイナミックさも感動的でした。

 オリジナル島唄路線を求めている層には「今回は地味なアルバムだな…」で終わってしまいそうな気もしますが、彼らがデビュー初期からこれまで培ってきたポップな側面を持った曲達が一堂に会した、派手さはありませんが味わい深い良盤だと思います。

2019年04月14日 17:48

karashimacarnation 2019年2月27日発売、デビュー30周年を記念してリリースされた辛島美登里のベストアルバム。全17曲。CD1枚ながら収録時間は83分に及ぶ大容量仕様。ラストに表題曲の「カーネーション」が新曲として収録。

 辛島美登里のベストアルバムの多さに関しましては以前こちらで特集しましたが、公認ベストとしてはデビュー10周年目の「EVER GREEN」、デビュー20周年目の「Alltime Best」と、きっちりと節目でリリースしてきている彼女。今回はデビューからこれまでリリースしてきた全シングル曲(カップリング曲も含む)の中から本人が選曲するというコンセプトで編まれたシングルズベスト。「明日へのターン」(「愛すること」c/w)が24年の時を経てアルバム初収録。歌詞ブックレットの巻末には1頁4曲ずつのセルフライナーノーツが掲載され、これまで語られなかったエピソードなども綴られています。

 曲順は公式デビュー前に作家として永井真理子に提供し注目されるきっかけとなった「瞳・元気」(の1993年時のセルフカバーバージョン)から始まり、以降はデビュー曲「時間旅行」からリリース順に収録。ただし、ヒット曲「あなたは知らない」は2014年のオリジナルアルバムの中のリメイクバージョンで15曲目に収録、お馴染み「サイレント・イヴ」は今回改めてピアノ弾き語りの一発録音にて16曲目に収録と、従来のベストとは趣を異にしています。
 選曲に関しては「笑顔を探して」「愛すること」「あなたの愛になりたい」などは当然の如く収録されており特にコメントすることもないのですが(笑)、興味深いのは本人選曲ならではの側面が出たその他のシングル曲のセレクト。特に松井五郎に作詞を依頼した「くちづけは永遠に終わらない」、エスニックな雰囲気の「交差点」「湖」など、彼女のキャリアの中では異色作と思える楽曲が選ばれたのは意外だったのですが、それも前述のセルフライナーノーツを読めば納得。どうやら辛島自身が「現時点での本人の心境からセレクトしたシングル曲」のようで、同じく本人選曲の「Alltime〜」から10年経った、彼女のリアルタイムな気分をパッケージしたベストと呼べるのかも。

 欲を言えば、せっかくのアニバーサリーなのだからいっそ30枚以上ある全シングルを2枚組にして出すとか、未だにアルバム未収録のファンハウス最終作「流されながら」を救済してほしいとか、2000年以降のシングル曲はインディー時代も含めて相変わらず選ばれないとか、まあ色々思うことはあるのですが(笑)、ラストに収録の新曲も彼女らしい良バラードですし、とりあえず新たな辛島入門編ベストが誕生したということで、彼女の曲に興味のある方は本作からまずどうぞ。

2019年04月07日 22:20

pjjapa 2019年1月23日発売、インストユニット・→Pia-no-jaC←7枚目のオリジナルアルバム(公式サイトの通算アルバムカウントとしては17枚目)。全7曲入りの通常盤、2枚のライブDVDを加えた初回限定盤の二形態に加え、発売一週間前の1月16日にはヴィレッジヴァンガード盤としてCD+MV、メイキングDVDが付属の限定盤も先行発売。本エントリーでは通常盤のレビューとなります。

 企画盤やクラシックカバーといった定例ワークを挟んで、前作オリジナルから約3年ぶりというのは過去最長。リリース自体も昨年4月のCDデビュー10周年記念ベスト以来と、結構インターバルを空けての新譜リリースとなった本作でまず目を引くのは、タイトルの「JAPANESQUE」を体現しているかのような和風イラストのCDジャケット。発売時のインタビューによると、ピアノとカホンのみで世界中を回ってきたPJの二人が、「和」(=日本風、ということ?)を意識して制作したとのこと。楽曲タイトルも彼らのオリジナル曲は英語タイトルが基本的には多いのですが、今回は前述のコンセプトを反映してか、「忍」「追憶」「ふるさと」など、珍しく日本語タイトルが全体の約半分を占めています。

 さて、「和」のテイストなのですが、冒頭の「MA・TSU・RI」が最も象徴的。いわゆる日本的なメロディーを繰り広げる両者の演奏に加え、恒例(?)の掛け声も、タイトルに因んでか某東北地方の祭りのお囃子を一大フィーチャーしているなど、まさにジャパネスク!というリード曲。この曲のインパクトがあまりに強く、ここまで露骨に日本を意識した楽曲は本作には登場しないので、リード曲独り勝ちという感じ(笑)。後半になるとメインテーマからやや離れたような「Primitive」、インタビューでも語られているように前作オリジナルの続編的な「追憶」など、割りといつものPJになっていく…という感じで、コンセプト完全徹底というわけではないので、全編ガチガチの和風サウンド、というのを期待して聴くと最後のほうは「結構いつも通りだな」という感想でした(笑)。

 これまでと変わった点としては、今回の収録曲は1曲の中に起承転結がきっちりしている曲が多く、各曲の演奏時間も比較的長い(全7曲でトータル40分超え)ので、形態としてはミニアルバムですが、組曲的な構成の曲もあり、体感的にはオリジナルアルバム的な満腹感がありました。

記事検索
Recent Comments
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Archives
Profile

SASA

  • ライブドアブログ