2016年03月

2016年03月26日 23:49

47 2016年3月2日発売、吉田山田の通算4枚目となるオリジナルアルバム。シングル「キミに会いたいな」「未来(Album Mix)」「Today,Tonight」を含む12曲に加え、通常盤にはボーナストラックとして「日々」の弾き語りバージョンが収録。初回限定盤は50ページのフォトブックレット付属のBOX仕様。本エントリーは通常盤のレビューとなります。

 ベスト「吉田山田シングルズ」を挟んで約2年ぶりのオリジナルアルバムとなる本作。これまではほぼ全曲に吉田山田+アレンジャーの表記があったのですが、本作の収録曲においては全7名のアレンジャーのみの単独クレジットであり、表記上は吉田山田がアレンジには全く関わっていない(レコーディングには吉田結威がほぼ全曲ギターで参加)という点が目についたのですが、「吉田山田シングルズ」でのシングル各曲で見せた純度の高いポップス「タイムマシン」「新しい世界へ」や、「告白」「母のうた」等のバラード曲を本作でもバランス良く配置。どの曲も王道ポップスの範疇内で、メンバーが関わっているかどうか以前に、アレンジャー各々の明確な個性は感じられず、ある意味ではまとまりの良い作品集となっています。

 まとまりの良さ、という点では詞曲においても同様の感想。シチュエーションは楽曲毎に異なるものの、青年から大人に変わる時期の男性のモノローグを真っ直ぐなメロディーに乗せて歌う、という点は全編において共通しており、筆者のような30代も終盤に差し掛かった世代には衒いがなくて眩しいぐらい(?)なのですが、恐らく彼らと同じぐらいの世代(20代後半ぐらい?)には共通項を見つけられる歌詞なのではないか、と思います。ただ、この路線が一般的に爆発的な支持を集められるか、と言われると…楽曲全般において突き抜けた個性とは言わないまでも、もうひと押し欲しいと言いますか、ちょっと優等生っぽいな〜、という印象も抱いてしまいました。

 ちなみにタイトルの「47〔ヨンナナ〕」とは、4枚目のオリジナルアルバムということと、結成7年目であるということを捩った、とのこと。このアルバムを引っ提げて今年4月から8月まで「47」都道府県ツアーを二人で敢行するそうで、まだまだ伸び代の可能性のある年代である彼ら、このツアーでもうひと山乗り越えて成長していって欲しいですね。

2016年03月19日 14:29

fukunooto 2015年12月23日発売、福山雅治のデビュー25周年記念としてリリースされたベストアルバム。全46曲収録のCD3枚組+スペシャルタオル+20曲のMVを収録したBlu-rayを同梱した完全初回生産限定盤、CD3枚組のみの通常盤の二種で発売。今回のレビューは通常盤となります。

 デビューからのオールタイム・ベストとしては、発売当時までの全シングル収録だった1995年の「M-COLLECTION 風をさがしてる」も含めると、ユニバーサル移籍直前の「MAGNUM COLLECTION 1999 "Dear"」、デビュー20周年時の「THE BEST BANG!!」に続く4作目。本作は基本的に時系列順だったこれまでのベストとは逆に、最新シングル「I am a HERO」を皮切りに、Reel.1は2015年〜2010年+ボーナストラックの「破曉」、Reel.2は2010年〜2006年、Reel.3は2005年〜1994年までの楽曲+デビュー曲「追憶の雨の中」を含めたBMG期の楽曲のライブバージョン(演奏は近年のもの)といった具合に、現在から過去へと遡っていく曲順構成。歌詞ブックレットに掲載された写真もそれに倣っており、直近の福山からだんだんと若返っていく姿になっています(笑)。

 さて、5年振りのベストアルバム…ということですが、この5年間の間にシングルは多数リリースしているものの、オリジナルアルバムは1作のみ。そんなわけでReel.1の収録曲はほぼ最新オリジナルの「HUMAN」からの選曲(クレジットを見るにミックスもアルバムと同様のようです)。CMやドラマで耳にした曲、年末の音楽番組などで披露された曲が多く、どこかで聴いた覚えのある曲多数、という意味では2010年以降のベストディスク、と呼べる内容だと思います。
 続くReel.2は5年前の「THE BEST BANG!!」に選曲された曲が同盤のリミックスのまま収録という既視感ありありの内容、Reel.3も同様ながらBMG期のヒット曲は「HELLO」「IT'S ONLY LOVE」の2曲のみで5曲が先述のライブ音源という意味では意表を突いており、福山がキーボード弾き語りで歌う「Good night」には意外性が感じられましたが、選曲はいつもベストに収録される定番曲ばかり…と、新鮮味を欠く内容である点は否めません。

 ベストをリリースする度に何らかの形でリミックスを行い、特に「THE BEST BANG!!」では入念な作業が行われたエピソードが語られるのに対し、本作はあくまでもこれまでの素材をそのまま活用したベスト盤、という印象。またオールタイム・ベストと謳いながら90年代のスタジオ音源がほとんど選ばれていない、という偏った内容なので、万人向けのベストとは言い難いのが正直なところ。
 強いて推すならば、「90年代の福山雅治は聴いていたけどそれ以降はまったく聴いておらず、ふと最近の福山に興味を持った」という層には2000年以降の彼の15年間の音楽の軌跡を辿れる意味では最適なベストでしょうか。そういう層が果たしてどれぐらい存在するのか、というのは別として、ですが(笑)。総じて20周年ベスト以降の5年間でのベストを新たに編むのはちょっと早過ぎたかな、という感想でした。

2016年03月12日 16:33

deen2015 2016年2月24日発売、昨年10月11日に開催されたDEENの通算8度目を数える日本武道館公演を全曲完全ノーカットで収録した2枚組完全限定生産盤DVD。DISC 1には本編、DISC 2にはアンコール+特典映像を収録。同内容に加え、演奏された全曲を収めたCD2枚を付属のBlu-ray盤も同時発売。

 筆者も二年ぶりに観に行った公演のライブレポートはこちら。今年は例年テンプレート化していた公演全体の流れにやや見直しが入り、前半のバラードメドレー撤廃、ボーカル池森秀一のダンスをフィーチャーしたり、サポートメンバーの短いソロコーナーもあったりと、マンネリの極みを感じた2014年の武道館に比べるとかなり好印象。人気がある(と思う)にも関わらず今までフルでまったく演奏されなかった「JUST ONE」のイントロでの観客のざわめきはまさに筆者の気持ちも代弁しているかのようです(笑)。
 その一方、演奏陣は大幅に削減されてメンバー以外ではリズム隊とバイオリニストだけ、従来であればブラスチームも加わって華やかに演奏される「果てない世界へ」「リトル・ヒーロー」などは該当部分をオケで鳴らすなど、視覚・聴覚共に物足りない部分もあり、「LIVE JOY SPECIAL」ならではのスペシャル感が選曲以外の部分で薄まった点は否めません。今年は池森の喉の調子が安定しているのはポイント高めなのですが、新旧代表曲を取り揃えた「これまでのベスト的」な武道館を毎年続けて8回目、恐らく今年もまた開催されるのでしょうが、選曲やステージングを含めて大胆に変革しないとそろそろ…という思いを抱いた公演でもありました。

 特典映像は約80分。まず約20分の「LIVE TALK」は、本編の大MCを完全収録。数字ネタで攻める田川伸治、ライブ直前に出演した「有吉反省会」での裏話を披露する山根公路、更に写真撮影タイム「写メコーナー」の模様という一連の流れをノーカットで収めるのはDEENの映像作品史上初めて。そして今回の目玉特典的な「オーディオコメンタリー」ですが、コメンタリー用の当日のドキュメント映像約20分を、メンバー三人がそれぞれ別に観ながら(観る映像は同内容)解説を入れるという、ある意味異色な内容。観ている映像が同じなのでコメントする内容も三人共ほとんど違いがなく、公演にあたっての面白そうな裏話も特に見受けられなかったので、昨年の公演終了直後収録のアフタートークに比べるとかなり物足りなかったのが正直なところ。他のアーティストがライブDVDなどで行う副音声コメンタリーを何故か行わないDEENですが、本編同様、そちらの方のサービスも今後は導入していただきたいものです。

2016年03月05日 17:12

pjblood 2015年12月9日発売、ピアノ×カホンによる二人組インストゥルメンタルユニット・→Pia-no-jaC←の通算6枚目のオリジナルアルバム(カバー集「EAT A CLASSIC」シリーズ等を含めた公式の表記では13枚目)。全7曲収録の通常盤、+リメイク1曲を追加し、MV&メイキングを収録したDVD付の初回限定盤という二種の一般流通盤の他、全7曲+演奏クローズアップMV収録のDVD+譜面ダウンロードのシリアルナンバー封入のヴィレッジヴァンガード限定盤も存在。更に2016年1月には既発のオリジナルアルバムと共にハイレゾ配信も開始されたとのこと。今回のレビューは通常盤となります。

 インタビューによるとリリース前年の秋にヨーロッパツアーを終えてから製作に入ったという二年振りのオリジナルアルバム。ツアーでの経験を踏まえて取り組まれたという本作の特徴を大きく二つ挙げるとすると、ひとつは元からあった疾走感、勢い重視の演奏スタイルをより一層パワーアップしたかのような曲調が多い点。そしてもうひとつは1曲にやたらドラマチックな展開を施す従来の楽曲に比べると、ひと固まりのフレーズを繰り返し、その中でアドリブ的な要素を盛り込んでいく「TASOGARE」「Nostalgia」などに象徴される曲が大半を占めたという点。これらは意図して行ったということで、計算され尽くした感のあったこれまでの楽曲構成から一歩はみ出し、CD音源ながら即興性やライブ感を際立たせることに一役買っています。
 ライブ感といえば、カホンのHIROがこれまで以上に(笑)叫びまくる「BLUE BLOOD BOOGIE」はその極致かなと。個人的にはちょっと叫び過ぎで初のボーカル曲か?と思ってしまうほどでしたが(苦笑)、これはこれで彼らの新しい挑戦の一環としては面白い試みかな、と思います。

 本来の彼ららしい組曲風の構成の「FILMS」もあり、ヨーロッパの夕景が目に浮かぶような「Sicilia di mare aperto」のようなエピローグ風の曲もありと、従来の面も見せつつ新たなフィールドへと向かう→Pia-no-jaC←の「今」を体感できる1枚でした。

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