2015年02月

2015年02月28日 22:11

sakaiissyo 2015年2月4日発売、さかいゆうのコラボレーション・ベストアルバム。新録3曲(うち新曲は2曲)を含む全14曲収録。初回限定生産盤には昨年6月に開催された渋谷公会堂でのライブ映像を抜粋して収録したDVDが付属。ジャケットイラストはリリー・フランキーの手によるものだそうで、これもコラボの一環だとか。

 所属するオフィス・オーガスタの面々の中でも、事務所内外にわたって幅広く他のアーティストの楽曲に参加したり、プロデュース等を手掛けているさかいゆう。そんな彼がメジャーデビュー5周年を迎えるのを機に企画されたという今回のコラボベストですが、本作の収録範囲はインディーズ時代にリリースしたアルバムからの楽曲も含まれています。ほとんどの曲は彼と共に制作を行ったアーティスト側のCD作品に収められていただけだったので、さかい名義のアルバムとしては初収録の作品が大半。既に20曲を超えるというコラボ作品の中から時系列順に11曲+新録3曲を並べた構成になっています。

 そんな彼の「コラボの歴史」が詰まった本作、一聴してすぐ気付くのは、前半はKREVA、マボロシ、KOHEI JAPAN、そしてRHYMESTERと、やたらラッパーやトラックメイカーとのタッグが多い、という点。緩急が分かりやすいという点でボーカル+ラップの組み合わせはコラボの定番とも思えるのですが、コラボする両者ともに作詞作曲に関わっているということもあり、feat.される側もゲスト的な参加ではなく、二人三脚で作り上げている印象を強く感じました。
 聴き進めていくと、中盤のオーガスタオールスターズユニット・福耳をプロデュースした「LOVE & LIVE LETTER」前後からは、シンガーとのタッグが中心。こちらの方では楽曲作りには関わらず、純粋にさかいがボーカリストとして参加した「いつもどこでも(冨田ラボ)」「Hold You(Ovall)」、両者イーブンに歌い回す「ピエロチック(feat.秦基博)」「Life is(feat.Emi Meyer)」の2パターン。後者2曲は最新アルバム「Coming Up Roses」に収録された作品なのですが、ハモリの効果も相俟って、本作中で最も「さかいゆうといっしょ」している感(?)が感じられる好作品なので、選曲されたのは個人的に嬉しいポイントでした。

 新録作品は原曲よりも音数を減らし、十代半ばの女性ボーカルグループ・Little Glee Monsterをフロントに出した「薔薇とローズ」、完全単独制作のオケにライブオーディエンスのハンドクラップを取り込んだ「Mirror」、トランペット奏者・日野皓正のソロを大々的にフィーチャーした「闇夜のホタル」の以上3曲。中でも「Mirror」は多重録音アルバム「ONLY YU」を彷彿とさせる作品でお薦め。この曲のように、基本的には全部自分で素材を用意できてしまう彼なのですが、枠に収まることなく、積極的にコラボを通して外部開拓を展開していく姿には好感が持てます。これらのコラボで得たものを今後のオリジナルにどう反映してくれるのか、「次」が楽しみなアーティストの一人ですね。

2015年02月21日 23:25

pjeat5 2014年11月19日発売、ピアノ+カホンのインストゥルメンタル・ユニット、→Pia-no-jaC←の5作目となるクラシックカバー・アルバム(公式では通算12枚目のオリジナル作品とカウント)。全6曲収録。CDのみの通常盤、CD+PV映像収録DVD付の初回限定盤の他、CD+ライブダイジェストDVD付のヴィレッジヴァンガード限定盤が存在しています(CDの内容は同一)。

 クラシック楽曲をファンからのリクエストを基に選曲し、彼ら流のリメイクを施す「EAT A〜」シリーズ。今回は民謡の「グリーンスリーブス」やバースデーイベントでお馴染みの「ハッピーバースデー」など、これってクラシック楽曲か?と思える作品も選曲されていますが(笑)、基本的には著名な楽曲を採り上げるスタンスは変わらず、今回も→Pia-no-jaC←らしい、手数と熱量と叫び声(?)が満載の、最初から最後まで賑やかな展開を見せるアルバムになっています。

 いつも通りの安定感…と呼びたいところですが、本作の特徴を挙げるとすれば、シリーズを重ねる毎に過激になっていく、原曲のブッ壊し加減(笑)とでも言いましょうか。前作「Disney Rocks!!!!」がオリジナルのメロディーラインを(彼らにしては)忠実に再現していた反動か、今回は原曲のメロディーそのものを長時間どこかへ追いやってのアドリブ的なプレイが散見され、「トルコ行進曲」や「グリーンスリーブス」は聴いているうちに、何の曲聴いてたんだっけ…と不意に思ってしまったほど。言い換えればオリジナル作品の中に部分的にクラシック楽曲のフレーズを引用しているという印象で、主従が逆転しているようにも感じられました。面白いアレンジ、アプローチではあると思いますが、過去のシリーズと比較してもリメイクや再構築というよりクラシックを「素材」として扱っている辺りは賛否を呼びそうな気も。

 同時発売で本作も含めた「EAT A CLASSIC」全シリーズにリテイクディスクを付けたボックスセット「EAC 5th MEMORIAL BOX」を限定受注生産でリリースするなど、ひとつの節目を迎えたとも思える「EAT A〜」シリーズ。この次は恐らくオリジナルアルバムが来ると思いますが、個人的には有名ポップス楽曲を彼ら流に料理したリメイクシリーズも作ってもらえないかな、とも思っております。

2015年02月14日 18:33

12aoi 2015年1月7日発売、山崎あおいのセカンドアルバム。シングル「スクランブル」「ふたりで歩けば」を含む全12曲収録。初回限定盤はライブ映像が収められたDVDが付属。また初回限定盤と通常盤初回プレスには応募者全員に「未発表新曲スペシャルCD」がプレゼントされるハガキが封入されているそうです。

 山崎あおいは北海道出身の21歳。2012年にメジャーデビューを果たした女性シンガーソングライター。本ブログにはあまり登場しないタイプのアーティストだと思いますが(笑)、昨年11月のシングル「ふたりで歩けば」が某アニメのエンディングテーマとして耳に入り興味を持ったところ、上手いタイミングでアルバムがリリースされたので借りてきた次第。
 ほとんど予備知識ナシで本作を手に取ったのですが、クレジットを手に取ると島田昌典、本間昭光、根岸孝旨といったサウンドプロデューサーや、笹路正徳、内田敏夫、河村智康、林部直樹などのミュージシャンといった、ジャパニーズポップス界の名手達が名を連ねていることもあり、楽曲アレンジはまさに王道中の王道。山崎あおい自身はギターを弾き語るタイプのシンガーのようですが、本作ではアコギを前面に押し出した曲はほぼ皆無。適度なバンドサウンドにストリングスやピアノ、オルガンが潤沢に乗った曲がたっぷりで、例えるならカラフルなクレヨンで色を重ねに重ねた…とでも表現すればいいのか、各プロデューサーやアレンジャーがしのぎを削って楽曲をポップなカラーに染め上げた結果、若干オーバープロデュースの感も。

 一方、作詞作曲はすべて本人ということで、彼女のパーソナルカラーがうかがえる作風になっていると思うのですが、本作の印象は「君と僕」あるいは「私と君」の世界。情景描写などは少なく、作品の主人公のモノローグを綴った曲が大半で、特定の相手に語りかけているような文体もあわせて、何だか若いカップル二人の交換日記を読んでいるような気恥ずかしさを感じた…のは筆者がいい年だからなのかもしれません(笑)。意外だったのは将来への不安や焦燥などを吐露した曲(「サカナ」や「モシモボクガ」)や、男女関係でもどこか漠然とした不安を抱えているような「Charade」など、結構ネガティブな詞が多かった点ですが、こういった迷ったり悩んでいる一面も本人の個性として出せるあたりは彼女と同世代ぐらいのリスナーには等身大イメージで共感を得やすいのかも、と感じました。

 歌い手としてはそれほど特徴のある声質やテクニックを駆使するわけでもないので中庸といった聴き心地であり、ポップなアレンジで楽曲に表情を付けている印象。そのアレンジが本作では全体的に一本調子でメリハリにやや欠ける、という点で損をしている面はあります。そこが改善されれば一段階上のステップに上がれるのではないでしょうか。まだまだ若くて発展途上でしょうから、今後も守りに入らずに挑戦的な姿勢で攻めていってほしいものです。

2015年02月07日 21:48

hataever 2014年10月29日発売、秦基博の弾き語りによる初のベストアルバム。CD2枚組全21曲収録。初回生産限定盤はBlu-spec CD2が採用されているのに加え、スペシャルブックレット封入の三方背ボックス仕様。なお、通常盤も初回プレスはスリーブケース仕様。

 選曲されたのはオリジナルアルバム未収録の「言ノ葉」「ダイアローグ・モノローグ」、そして「ひまわりの約束」を含む、これまでの全シングルタイトル曲+「僕らをつなぐもの」「Girl」といった非シングルの代表曲。収録にあたりライブ音源を新たにミックスしたもの、新たにスタジオで録音されたものの2パターンがあるようですが、歌詞ブックレット巻末に収録会場(日本武道館やNHKホール等)が羅列されているのみで、曲ごとのクレジット表記は特になし。
 明確に新録と発言しているのはこちらによると「ひまわりの約束」「Girl」「グッバイ・アイザック」の3曲。「キミ、メグル、ボク」「シンクロ」「水無月」などは手拍子などが聞こえるので明らかにライブ音源だな、というのが分かるのですが、ニューミックスの効果か、全体を通してライブ、スタジオの決定的な違いは感じられない聴き心地に仕上がっていると思います。なお、弾き語りベストなのでアコギ一本での伴奏が大半ですが、アップテンポの曲では攻撃的な演奏アプローチだったり、曲によってはループマシンをリアルタイムで操作してのテイクもあったり、比較的幅のある内容だと感じました。

 さて、冒頭に「弾き語りによる初のベストアルバム」と書きましたが、既に弾き語りをコンセプトにライブ音源から当時のベスト選曲でリリースした「BEST OF GREEN MIND'09」というアルバムが2010年にリリース(こちらも2枚組)されていますので、本作はその事実上の続編といった印象。同コンセプトですが選曲的には約半分被っており、どうせなら2010年以降のアルバム曲やカップリング曲からも選りすぐった「2010〜2014年の楽曲が対象の弾き語りベスト」という形で制作してほしかったかも。特に「鱗」や「アイ」などは既にスタジオでの弾き語りバージョンが世に出ているので食傷気味なのが正直なところです(苦笑)。

 全シングル曲収録のベスト選曲とはいえ、歌+アコギというシンプルな演奏の曲が続くので、これから秦基博を聴きたい層にはバリエーション的な意味で少々敷居が高い内容なのは否めません。オリジナルアルバム数枚や2013年リリースの自薦ベスト「ひとみみぼれ」などを聴いた上で、弾き語りパフォーマーとしての彼を堪能したいリスナーにお勧めの作品ですね。

2015年02月01日 12:48

begin 沖縄・石垣島出身の幼馴染みで結成されたバンド、BEGIN。メンバーは比嘉栄昇(Vo&G)、島袋優(G)、上地等(Key)の三人。「イカ天」出演をきっかけに注目を浴び、シングル「恋しくて」で彼らがデビューしたのが1990年3月21日。今年2015年は彼らにとってのメジャーデビュー25周年となります。
 既に色々なイベントやリリースが控えているようですが、本ブログでも25周年を勝手に(?)祝って、今年はBEGIN関連のコンテンツに力を入れていこうと思っております。というわけで、まず今回の「CD Review Extra」では、彼らがこれまでにリリースしてきたベストアルバム全8作を一挙にレビュー。「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

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