2015年01月

2015年01月25日 12:56

sakamoto2 2014年5月28日発売、元ゆらゆら帝国の坂本慎太郎の2ndアルバム。全10曲収録のDisc1と、ボーナスディスクとしてDisc1の全収録曲をインスト仕様にしたDisc2が同梱の2枚組。なお、初回限定盤は紙ジャケ仕様。

 ゆらゆら帝国も含めて彼の手掛けた作品を聴くのは本作が初めて。とあるきっかけで手にしてみたのですが、キノコ雲をバックに骸骨化した本人がスチールギターを膝に置いて座っている、というおどろおどろしいモノクロジャケットに反して、サウンド自体は軽快なバンジョーが鳴り響いたり、バンドサウンドにしても聴き手をリラックスさせるかのようなゆったりとしたアレンジだったりと、例えるなら広大なスパリゾートあたりでBGMとして流れていそうな、音だけを聴くならばイージーリスニング的。ボーカル抜き(コーラスパートは残っていますが)のDisc2はまさにそれが実感できると思います。

 そんな演奏面での緩い印象を一気に覆すのがシリアスな歌詞の内容。カルト的なものに警戒を鳴らすかのような「スーパーカルト誕生」「めちゃくちゃ悪い男」、人間の性質を自嘲的に描いた「やめられないなぜか」、タイトルからして薄ら寒い「あなたもロボットになれる」、現代の社会性を皮肉っているように読める「この世はもっと素敵なはず」などなど、メッセージ性の強い歌詞が並びます。これらの歌詞、攻撃的でストレートなフレーズで書かれているわけではなく、主張を寓話に模して、聴き手の想像力に委ねるような手法を取られており、想像の結果かなりゾッとするような印象を受ける曲が多数なのですが、前述の通り緩やかな演奏、コンパクトな総演奏時間(45分程度)と相俟って、聴き疲れるということはなく、それでいて内容について考えさせられる、という意味で一度ハマると癖になりそうなアルバムだと感じました。

 こういったタイプの作品を聴く機会は今までほとんど無かったので個人的にはかなり新鮮な1枚。なかなかの好盤です。

2015年01月17日 22:02

LINDBERGTRIBUTE 2014年7月23日発売、同年に二度目の再結成を宣言し、継続的に活動をしていくことを発表したリンドバーグの楽曲を各アーティスト達がカバーした初のトリビュートアルバム。全13曲収録。初回限定盤には代表曲の既発ライブ映像を7曲収録したDVDが付属の2枚組。

 本作の制作にあたって集結したアーティストをざっと紹介しますと、矢野顕子のような大ベテラン、リンドバーグと同時期にヒットシーンを賑わせた森高千里や元PRINCESS PRINCESSの岸谷香といった同世代、彼らの活動晩期の活躍組である花*花、ガガガSP、幼少期に聴いていたという近藤夏子、さらに現役時の記憶がほとんどないであろう90年初頭生まれのLIFriends、さらに下の世代であるRicoなど、実に幅の広い年齢層のメンバーが集結しています。

 そんな各アーティスト達のリンドバーグへの「愛情」が感じられるのは、歌詞やメロディーを尊重した上で、自分達の持ち味で再構築している点。原曲をベーシックにしつつも男声ボーカルが新鮮な10-FEETの「LITTLE WING」、ベスト盤にも収録されていないコアな曲を引っ張り出してきたN'夙川BOYSの「DESTINATION」、自分達の世界観に原曲を引き寄せたガガガSPの「大キライ!」、そして飛び道具ここに極まる的な(笑)バンドじゃないもん!の「もっと愛しあいましょ」等々、とにかく個性がバラバラ、でも何だか聴いていて楽しいナンバーが並びます。そんな中、個人的にベストだと思ったのは近藤夏子の「GAMBAらなくちゃね」。原曲のビートロックから、テンポを落としたアコースティックセッション的なアレンジにガラリと変わっているのですが、これが意外と歌詞の世界とハマって好印象でした。

 元々リンドバーグは中高生を中心に支持を得ていたバンドだったこともあり、その支持層が大人になると卒業していく…というパターンで人気が頭打ちになってしまった、と筆者は思っているのですが、上記のように若いアーティスト達がリアルタイムで聴いて育ち、時を経てトリビュートアルバムに参加するというのは何だか感慨深いものがあります。さて、時代は2015年。再結成宣言から一年、ライブなどは行っているものの、新たな楽曲はまだリリースされていないリンドバーグ、彼らの今後の活動は如何に?!

2015年01月10日 23:27

tmquit30 2014年10月29日発売、TM NETWORKの通算12枚目となるオリジナルアルバム。本エントリーでレビューするのはシングル「I am」「LOUD」のアルバムバージョンを含むDISC1、彼らの代表作「CAROL」組曲の再録がメインのDISC2で構成されたCD2枚組仕様。他にはDISC1のみのCD単品仕様、DISC1+DISC2に加え、PVやインタビューを収録したDVDが付属の3枚組仕様でも発売されています。

 オリジナルアルバムは7年振り、更にデビュー30周年記念盤の本作、本編扱いになるのはDISC1のほうですが、収録全16トラックのうち、3〜5トラック、10〜14トラックの約22分間をいわゆる「QUIT30」組曲としてカテゴリー。組曲で構成された彼らのアルバムといえば、1988年の「CAROL-A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-」が思い浮かびますが、あちらがイギリスの少女を主人公にしたストーリー性のある楽曲群であるのに対し、今回は「地球や時代を俯瞰する」といった、ここ数年の活動でのTMの「宇宙からの潜伏者設定」を踏まえた散文的(?)な内容であるなど、受ける印象がかなり異なります。シームレスで繋がった楽曲中にインストの「Entrance Of The Earth」や女声スキャットがメインの「The Beginning Of The End III」が挟まれる辺り、バリエーションでは「CAROL」よりも幅があるような気がしますが、歌詞の解釈が難解なのは、小室哲哉の手による文脈飛びまくりな歌詞が原因でしょうか(苦笑)。これはライブを体験すれば理解できるのかもしれません。

 組曲以外に目を向けると、特筆すべきはアルバム用に書き下ろされた新曲達。リードトラック的な「Alive」、往年のマイナー調TMの十八番「Mission to GO」、本作唯一の木根尚登作曲「STORY」、そして松井五郎が1985年以来29年振りに作詞を担当したラストナンバー「If you can」。これらの4曲がそれぞれに「TMらしさ」を感じさせる好楽曲で、ファンとしてはこういう曲を待っていた!!といったところ。また、サウンド面では基本的には「QUIT30」組曲は生演奏+打ち込み、他の曲は打ち込みメイン+生ギターといったアプローチなのですが、どちらがどちらを食うこともなく、また「DRESS2」で見せていたEDM的要素も若干後退しており、彼らの近年の作品の中では聴きやすいアルバムであると思います。

 DISC2は小室が2011年に国連のチャリティープロジェクト用に書き下ろした「Always be there」のTMバージョンをトップに、「Alive」の長尺リミックスをラストに配置し、その間に「CAROL」組曲の一部をリ・レコーディングした「CAROL2014」として4トラックで構成した全6トラック。これらの組曲、構築し直した、というよりも、原曲に忠実な生演奏の再現の上に現代的なエッセンスを注入した、という趣き。オリジナルとの比較では、特に原曲よりも中性的な面が増した宇都宮隆のボーカルが聴きどころでしょうか。こちらのディスクは単品販売はされていないので特典扱いなのかもしれませんが、昔のTM、特に「CAROL」に思い入れのあるリスナーには聴いて損無しの内容でしょう。

 20周年時のオリジナル作と名乗りながら半分は既発曲のリメイクだった前々作、小室哲哉が明らかにお疲れモードだった2007年の前作(翌年秋に逮捕…)と、期待を肩透かしされる内容が続いていた(苦笑)TMのオリジナルアルバムでしたが、本作は久々に小室の音楽への情熱、TMに賭ける本気度を実感できる「熱い」アルバムでした。

2015年01月02日 00:34

 新年一発目(実質)の更新は、年始の挨拶に書きました通り、2014年大晦日〜2015年元旦にかけて開催され、一夜限りのマニアックナイトと称されたDEENのカウントダウンライブの模様です。
 記憶が曖昧にならないうちに書いておこうということで、即出しレポート。
 「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

2015年01月01日 14:39

 2015年、明けましておめでとうございます。
 今年も一年、どうぞ宜しくお願いいたします。

 2014年末、大晦日の夜から今年の元旦にかけて、四年ぶりにDEENのカウントダウンライブを観に、ZEPP TOKYOまで行ってきました。
 「マニアックナイト」というライブタイトルに偽りなし!の超マニアック選曲を存分に堪能して明け方前に帰宅、先程まで寝ておりました(笑)。
 今年実質一発目の更新として、ライブレポートで数日中に公演の模様をアップしますので、もうしばらくお待ちください。

 年が明け、開設8年目に突入した「一進一退days〜J-POP Archives〜」ならびに管理人SASAに、今年も宜しくお付き合いくださいませ。

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