ukasutag 2016年7月13日発売、Mr.Childrenの桜井和寿とラッパーGAKU-MCのユニット・ウカスカジーのセカンドアルバム。実質5曲+コメンタリーを収録したボーナストラック+αの全10トラックで構成。

 2014年のFIFAワールドカップを盛り上げるために結成されたというウカスカジー。その当時にリリースされたアルバム「AMIGO」から約二年振り、今年6月から7月にかけて行われた初の全国ライブツアーを経てのニューアルバム発売となった模様。次回のW杯を待たずに(?)作品が発表されたことにまず驚きでしたが、彼らが「所属選手」として在籍するMIFAの公式サイトによると、音楽とフットボールというコミュニケーションツールを体現するユニットとして、ある程度断続的な活動をしているようです。

 作風としては序盤の「Anniversary」、結婚式の定番ソング的な「Celebration」、そしてGAKU-MC独壇場のラップが炸裂する「HAPPY HOUR」など、明るくハッピーな楽曲が耳を惹きます。この頭3曲のイメージが強烈で、その後に出てくるタイトル曲「Tシャツと私たち」がいささか地味に聴こえてしまうのはご愛嬌でしょうか(苦笑)。また、前作はW杯を意識したかのような「目的を一つにする仲間意識」のようなものを押し出した曲が多かったのですが、本作はスポーツ的なテーマは前作収録の「勝利の笑みを 君と」とマッシュアップした「前を向け!」ぐらいで、よりポップさ、ライトな感覚を押し出しており、特に目玉のコンセプトを設けずに、作り手の恐らく楽しく制作した(と思われる)空気が聴き手にも伝わるリラックスした内容に仕上がっていました。

 演奏面では、前作の大物ミュージシャンの多数参加ほどではありませんが、引き続き日本のポップミュージック界を支えるスタジオミュージシャンが参加して盤石。桜井とGAKU-MCのパートバランスもほぼ平等でバランスが良く、既発曲の手直しもあった前作よりも「二人組」っぽさが出ているのは良いですね。また、どうしてもミスチルではストイックに音楽を追求する傾向にある桜井が、文字通り「音を楽しむ」姿を見せる場所、という意味でも、このユニットの意義はあるのではないかな、と思います。

 本編は5曲。6トラック目に「Celebration」のインスト(桜井の声も入っているカラオケ仕様)、各10秒程度の無音の7・8トラックを経て、9トラック目に本作の収録曲について20分以上桜井とGAKU-MCが語るコメンタリー、10トラック目にMIFAのキャラクターの絵描き歌「ミファンダえかきうた」を収録しているので、内容的にはミニアルバムですが収録時間は50分越え。まあ後半はオマケですが、なかなかの良作品でした。