2014年07月

2014年07月26日 12:06

disneyrocks 2014年4月23日発売、ディズニーとミュージシャンのコラボレーションシリーズ「Disney Rocks」シリーズの第4弾。ミュージシャン各々によるオムニバス形式だった前三作と異なり、本作は→Pia-no-jaC←がすべての曲の演奏を担当した全8曲を収録。三方背ボックス付のヴィレッジヴァンガード限定盤と、一般に流通している通常盤(こちらは5月21日発売)が発売されていますが、収録内容は同一のものです。

 ディズニーの著名な楽曲をセレクトした本作(現在大ヒット中のあの曲は未収録ですが・笑)、どれもどこかで聴いたことのある曲ばかりを→Pia-no-jaC←の手によってリアレンジ。元々「EAT A CLASSIC」シリーズの実績もある彼ら、さあどんなアレンジで驚かせてくれるのか?と思いきや、「EAT A〜」シリーズで見られるような挑戦的なアレンジは5曲を半ば無理やりメドレーにして1曲に繋げた「チムチムチェリー〜」ぐらいで、破天荒さよりも原曲の雰囲気、メロディーラインを守ったような曲が多く、堅実な印象。これはディズニーファンに配慮してのことかもしれません。
 なお、全8曲中2曲は既存の「Disney Rocks」シリーズからの再収録で新録音は6曲であり、ピアノ+カホンが縦横無尽に暴れる彼ららしい持ち味が生かされている曲もある一方、ピアノだけのインタールード風「いつか王子様が」、ハイテンポナンバー「彼こそが海賊」はどちらも約1分という短さで、もっと聴いていたいところで終わってしまう(特に後者)のはややマイナスポイントといったところ。

 近作ではオリジナル楽曲も増え、コンセプトの斬新さはさすがに薄れてきており、前作「Re:EARTH」あたりでは良いアルバムなんだけど間口がだんだん狭くなってきたな…と思い始めてきていたのですが、ディズニーの曲ということで興味を持ったリスナーが彼らのサウンドに初めて触れてみるきっかけという点では本作はまさに教科書的な役割を果たせそう。トータル30分と手軽に聴けるので、彼らに興味があるけどベスト盤はボリュームありすぎるし…という方はこのアルバムから是非どうぞ。

2014年07月19日 14:16

aigyaku 2013年11月27日発売、聖飢魔IIが1991年12月に同名でリリースした、1986〜1991年に発表されたシングル曲とカップリング曲を時系列順に全曲収録した2枚組シングルコレクションアルバムをリニューアルし、3枚組として再リリースした作品。全39曲収録。

 リニューアルにあたっての変更点は、DISC3として1992〜1996年に在籍していたSONY在籍時代の6枚のシングルタイトル+カップリング曲に加え、「BAD AGAIN」の広東語バージョンを収録したディスクを追加。全ディスクには最新のリマスターを施し、高音質Blu-spec CD2仕様。さらにジャケットや歌詞カードのデザイン・構成も大幅にリファインされ、旧盤になかった写真やイラストが追加されるなど、気合の入った作りになっています。

 さて、3枚のディスクを通して時系列にシングル曲とカップリング曲が並んでいる本作で、一気に聖飢魔IIの足跡を辿ることができるのですが、やはりインパクトが強いのはDISC1の前半。「蝋人形の館」「JACK THE RIPPER」「アダムの林檎」「1999 SECRET OBJECT」など、彼らの一般的なイメージ(HM/HRサウンドに悪魔的な歌詞)を植え付けたナンバーが目白押し。同ディスクの後半、「STAINLESS NIGHT」あたりや、DISC2以降(番外編的な「爆裂聖飢魔II」含む)を聴いていくと、段々とロック色、ポップ色が顔を出し、「世界一のくちづけを」や「TEENAGE DREAM」のような美メロのバラードも登場したりと、ヘビメタ一辺倒なだけではない彼らの側面も見ることができます。これらの路線、デビュー当時からのファン(信者)からは賛否があるようですが、筆者としては「BLACKBASS」みたいな曲も大好きなので(笑)、シンセの音色が時代を感じさせる点はあるものの、幅広い彼らの音楽性を楽しめるアルバムだと思いました。
 …ところで「赤い玉の伝説」は1991年と1996年にリリースされたものがDISC2と3にそれぞれ収録され、後者にはリリース当時の「リマスターバージョン」と銘打ったサブタイトルが本作でも記されているのですが、先述のように本作自体がリマスターされているので、「リマスターバージョンのリマスターバージョン」という位置づけといったところでしょうか(笑)。

 「1999 Black list」「入門教典 THE BEST OF THE WORST」のような初心者入門ベストとは趣が異なり、シングルタイトル曲+マニアックなカップリング曲を完全網羅した大ボリューム作ということで、信者向けコレクターアイテムといった作品。どうせなら移籍後のBMG時代の全シングル音源もBMGがSONYに吸収された今、もう1枚ディスクを増やして付けてくれれば解散までの全シングルコンプリートが果たせたのですが、SONY時代のオリジナル盤が一斉にリマスター発売される中、BMG時代のオリジナル盤のリマスターの報は出てこないので、その辺は版権に何らかの縛りがあるのかも。まあそこまでの高望みは贅沢というもの。本作のバージョンアップ企画に関わったスタッフの方々に拍手です。

2014年07月12日 22:37

YAMAZAKIFLOWER 2013年9月18日発売、山崎まさよしの通算10枚目を数えるオリジナルアルバム。シングル「太陽の約束」「アフロディーテ」「星空ギター」「アルタイルの涙」を含む全13曲収録。初回限定盤は高音質SHM-CD仕様+上記4曲のシングル曲のPVが収録されたDVDが付属。

 前作「HOBO's MUSIC」発売後約3年振りのオリジナルアルバムということで久々な感はあるものの、基本的な路線としては「はじまりのDing Dong」のようなアコギを軸とした曲あり、お馴染みのライブメンバーとのセッション的な「Higher Round」「Flowers」等のバンドナンバーあり、美しいピアノ+ストリングスのバラード「道」もありと、ここ数年のシングルの傾向を反映させた、ブルース色に捉われないバラエティ豊かな曲が並んでいます。
 アルバム3曲目という重要な位置にカバー曲「Redemption Song」(原曲:ボブ・マーリー)が収録されているのには意表を突かれましたが、全体を通しての山崎節(?)は予想通り。新鮮さはありませんが、さすがベテランらしく各曲で耳に残るメロディーを聴かせてくれます。

 さて、歌詞の面ですが、本作ではデビュー初期〜2000年ぐらいまでに彼がよく歌っていた、身近なテーマを分かりやすく噛み砕いた曲は影を潜め、抽象的でパッと聴き情景が浮かばない、歌詞をしっかり読んで解釈を聴き手に委ねるような曲がほとんど。まあある意味「#9 story」などはテーマ的には今の世情にドンピシャのような気もしますが、歌詞カードを眺めていると、全体的に歌詞というよりも「ポエム」を読んでいるような錯覚も。作風的には詩人としての傾向が強まってきたかな、という印象を受けました。

 コアな山崎ファンには変わらない満足感を与えてくれるアルバムである一方、本作より数ヶ月前にリリースされた入門者ベスト「The Road to YAMAZAKI〜the BEST for beginners〜」を聴いた直後にこのアルバムを手に取ったライトリスナーにはちょっと敷居が高いかな?という気も。さしずめ本作は「The Road to YAMAZAKI〜for expart〜」といったところでしょうか(笑)。安定の一作であることは確かです。

2014年07月05日 12:48

wareratoki 2014年3月19日発売、2012年に「小沢健二作品集」として、書籍や写真カードなどと共に同梱され、15,000円で発売されたライブCD3枚組を、この度CDのみで単独発売。2010年5〜6月に開催されたライブツアー「ひふみよ」の模様を収録。全31曲。

 小沢健二…といっても若いリスナーにとっては名前以外はあまり知られていないような気がしますので、ここでざっとご紹介。彼は小山田圭吾と結成したフリッパーズ・ギターの解散後、1993年にソロデビューし、「今夜はブギー・バック」「ラブリー」「カローラIIにのって」「強い気持ち・強い愛」「戦場のボーイズ・ライフ」「痛快ウキウキ通り」など、90年代中盤にスマッシュヒットを連発し、オザケンの愛称で親しまれた、いわゆる渋谷系ポップシンガー。90年代後半以降はシングルはリリースするものの活動が緩やかになり、いつしか4〜5年に1枚アルバムを出すか出さないかぐらいのリリースペースになってしまっていたのですが、2010年に久々のライブツアーで活動再開。本作ではその模様を恐らく完全収録している作品だと思われます。

 さてライブの内容は、アルバム「LIFE」前後のナンバーを中心にしたヒット・コレクションに、新曲数曲を交えた内容。上に挙げた代表曲も披露され、長い間彼の音楽活動再開を待っていたファンには嬉しい3時間だったことでしょう。そんな中、10人以上のバックミュージシャンを従えたオザケンの歌声は…なんか野太くなっていると言いますか、発声方法を変えたのか、腹筋を使って声を出すような歌い方になっていてちょっと驚き。正直歌唱力を誇るタイプのシンガーではないので、歌の出来は…なのですが(苦笑)、溌剌と声を張り上げて、歌うことを楽しんでいるようなステージが想像できるようでした。アレンジはバンドサウンド用に変更されている曲もありますが、歌詞まで変わっている曲が結構あり、原曲を知っていると新鮮な部分も多いと思います。

 また、本作収録のステージの特徴は、ポイント毎に彼のモノローグ的なMCが挟まれるところ。身近な話題をテーマに5〜9分ぐらいのモノローグタイムが計5篇。「〇〇人の知り合いが〜」というくだりが良く出ているのは世界を渡り歩く彼らしいな、とは思いますが、リスナーそれぞれにイメージを想起させるポエトリーリーディングとは異なり、かなり具体的で分かりやすく主張を繰り広げているので、モノローグというよりも演説か?!と思えるような箇所もあり、個人的にはちょっと長いかな、という印象も受け、その辺りは賛否が分かれるところかもしれません。

 …しかし、数々のヒット曲や代表曲をライブ録音で聴いてしまうと、改めて思うのは「オザケンのオールタイム・ベストアルバム出してくれないかなぁ…」ということ(笑)。現在流通している作品はアルバム6枚(うち1枚はインスト)。アルバム未収録曲集「刹那」の中にも収録されないまま現在に至るシングル曲が数多く残されている現況の何と勿体ないことか。原盤権は彼自身が持っているらしいのですが、そろそろ後世のリスナーの為にも重い腰を上げて何とか考えてもらえませんかねぇ…^^;。

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