2014年04月

2014年04月26日 22:02

tmpia 2014年4月21日発売、TM NETWORKのデビュー30周年記念日に「ぴあMOOK」として発売された、TM特集本。

 主なコンテンツは、メンバー三人が集っての「TM NETWORK座談会」、エピック・ソニー時代の彼らにとっての重要人物・丸山茂雄と小室哲哉の対談、TMのプロデュースを務めた小坂洋二や、TMと深く関わりを持った渡辺美里、小室みつ子、浅倉大介、葛城哲哉等への各インタビューなど、まさにTM一色。小室哲哉の「プロデューサー」としての軌跡や功績などを一冊に、という本は多々見かけますが、彼の原点であるTMの活動を総括したような書籍は実はほとんどといっていいほどなく、TMファンとしては今回ようやく発売されたな、といった気持ちです。上記の面子からも分かるように、1994年の「TMN終了」以前のエピソードが深く語られており、1999年以降の再開後の活動については軽く触れられているのみなのですが、個人的にはリアルタイムで体験していなかったデビュー〜ブレイク期の様子を関係者の言葉から知ることができて満足な内容になっていました。

 中でも目玉と言えるのは「小室哲哉によるTM全曲解説」。オリジナルアルバム単位で「RAINBOW RAINBOW」から「SPEEDWAY」までの全12枚を6時間を費やして小室が一曲ずつレビューしているという、お疲れ様な企画。歌詞の内容を熱く語ったり、製作当時の周辺の音楽流行などを解説したり、木根尚登作曲のとある作品は「あんまり覚えてないですね…」で済ませたり(←ひでぇ・笑)と、曲によって温度差がまちまちなのですが、彼らしいといえばらしいかも(苦笑)。他にオリジナルアルバムには未収録だった「Get Wild」を2ページを割いて解説しているのもポイントですが、他のアルバム未収録曲「DIVE INTO YOUR BODY」や「Nights of The Knife」などの節目のシングル曲もできればレビューして欲しかったところです。

 また、TMメンバーや関係者が直接登場しないページでも、読んでいてライターが熱心なTMファンだなぁ、と思えるような記事やコラムがちょくちょく登場するのが面白いところ。中でもTMのゆかりの地を探訪する「C'mon! TM NETWORK'S PILGRIMAGE」では、テキストの端々にTMの曲名や歌詞のフレーズを上手くはめ込んで文章化しており、ファンなら読んでいて吹き出すこと必至(笑)。TMだけでなく木根尚登のソロアルバムのタイトルもさりげなく使われているあたり、マニアも大喜びだと思います(私のことです・笑)。

 そんなこんなで充実な内容で、ファンなら買って損なし!な点は間違いないのですが、気になったのが誤植の多さ。読んでいて気づく誤字脱字はともかく、ぴあ公式にも掲載されているように、全曲レビューの抜け落ちや、ライブ開催日の掲載漏れ、ジャケット写真の間違いなど、せっかくの記念本なのにチェックミスが多かったのは残念です。今年の秋には同シリーズで小室のソロ活動やプロデュースワークにスポットを当てた「TK編」が刊行されるそうですが、今回のようなミスがないようにお願いしたいものです。

2014年04月19日 17:42

WFACE 2013年10月30日発売、織田哲郎の通算15枚目(セルフカバーアルバム含む)となるニューアルバム。シングル「月ノ涙」、配信シングル「いつまでも変わらぬ愛を〔21st century ver.〕」そして「あなたのうた」(ソナーポケットへの提供楽曲)「R&R is my friend」(FENCE OF DEFENCEとのコラボ楽曲)のセルフカバー〔W FACE ver.〕を含む2枚組各8曲、全16曲収録。

 約6年半振りのオリジナルアルバムとなった本作は、帯の紹介によれば「ロックを堪能できるDISC-RED、美しいメロディを満喫できるDISC-BLUE」と、タイプの異なる楽曲をそれぞれのディスクに振り分けた内容となっています。
 まず「DISC-RED」では、アップテンポ中心のロックンロール楽曲がズラリ。2000年に声帯を痛めてからは発声も変わり、以降の「MELODIES」「One Night」では穏やかで極力声を張らないボーカルを終始見せていたのですが、このディスクではさすがに90年代までの色気(?)のある歌声とは異なるものの、ロックなアレンジを含めて久々に熱い織田哲郎を聴いた!という感想です。歌詞はメッセージソングから突き抜けたものまで色々ありますが、彼自身が経験した境遇を鑑みるに説得力のある「天啓 ver.3」や「FIRE OF LIFE」が出色。そして中島みゆきに作詞を依頼した「Winter Song」はヒット性の強いナンバーで、本ディスクの顔とも言っていいほどの存在感を放っていると思います。

 一方の「DISC-BLUE」は、「月ノ涙」やキャロル・キングのカバー「You've Got A Friend」に代表されるように、心地よく、リラックスして聴けるようなミディアム、バラード曲が並んでいます。なのでこちらは前作「One Night」からの系譜といってもいいでしょう。中でも主人公の一夜の心象風景をモノローグで淡々と綴る「チャイナタウン・ララバイ」は8分近くある大曲ながらなかなかの好作品。そしてラストに配置された「いつまでも変わらぬ愛を」のリメイクはキーは下げてありますが基本的なアレンジは原曲に忠実に、生演奏の要素を加えてこの時代に蘇らせており、オリジナルに負けず劣らずの魅力的なリメイクに仕上がっていました。

 ディスク2枚合わせてのトータルは約72分と、その気になれば1枚でも収まる演奏時間なのですが、テーマを設け、「RED」が街中の雑踏で聴きたいディスクならば、「BLUE」は夜に家でじっくりと聴いてみたいディスク、と明確に性格が分かれていることもあり、それぞれ非常に聴きやすいので、試みは成功していると思います(値段も3,000円+税と1枚モノとほぼ変わらず)。
 「One Night」リリース時(2007年)に織田哲郎ご本人が「来年もオリジナルアルバムを出す!」と宣言した時はまたまたぁ〜、と思いましたし、実際そうはならずかなりの年月がかかったわけですが(苦笑)、久々のオリジナル作品、満足の行く内容を堪能させてもらいました。

2014年04月12日 21:17

90bestmix 2013年9月11日発売、先々週のエントリーでご紹介した「90's BEST MIX Platinum 1990〜1994」と同時発売の、90年代中盤から後半にかけてヒットシーンを賑わせた名曲の数々をDJ MAGIC DRAGONの手によりノンストップメドレーで仕立てたMIX CDシリーズの1枚。

 いわゆる前編、「1990〜1994」の後を引き継いで、90年代の残り5年間を時系列ランダムにEDMアレンジを施し、時に強引に(笑)メドレーで繋いでいく構成は全く同じ。選曲を見渡してみるとやはり、と思うのは、94年から始まった小室哲哉プロデュース全盛期の年代にあたる、ということもあり、「I'm proud」「CRAZY GONNA CRAZY」「BE TOGETHER」「WOW WAR TONIGHT」など、小室関連の曲が29曲中7曲を占める、というのは妥当といえば妥当(なぜ「Departures」と「Can You Celebrate?」は英語バージョンなの?という疑問はさておき)。
 TKブームが過ぎ去った後は、ジャンルはより細分化されて何がヒットするかも分からない多様化の時代になるわけですが、本作ではアレンジの方向性もあり、選曲は割とダンスビート中心のような気がします。また、前作同様、洋楽のヒット曲が不意に挿入される箇所もあるのですが、「1990〜1994」よりも全体を洋楽が占める率はわずかながら上昇したような印象です。なお、「Livin' la Vida Loca」は同年に郷ひろみが「GOLDFINGER'99」としてカバーしていますが、本作では原曲のほうがピックアップされたようです(笑)。

 「タイミング」(Black Biscuits)や「叫び」(野猿)といった90年代末に一世を風靡した「バラエティ番組発ユニット」の曲も選出されており、ASAYAN組からはモー娘。の大ヒット曲「LOVEマシーン」も選ばれている一方で、この時期にブレイクを果たしたMr.Childrenやスピッツ、ラルク・アン・シエルや宇多田ヒカルといった、今や日本の音楽シーンの重鎮たるアーティストがミリオンセールスを達成した曲が一曲も選ばれていないのは、まあぶっちゃけ版権の壁なりアーティストの意向なり、ということなのでしょうが、ちょっと残念なポイント。同じ意味では以前にも書きましたが純ビーイング関連も「1990〜1994」に続いてゼロなのですが、メドレー中にB'zの某曲の間奏のフレーズが突然2小節出てくるあたりは故意犯的で意表を突かれました。やるな!DJ MAGIC DRAGON。

 前々回の「1990〜1994」、今回の「1995〜1999」、結論から言うと感想はどちらも同じ、なのですが、完全とは言わないまでも、両作あわせて約2時間で、90年代の大ヒット曲を矢継ぎ早に聴けてしまうのはなかなか面白い試みだと思います。もちろん、オリジナル音源あってのカバーでありメドレーですから、原曲に勝ることはありませんが、リアルタイムで学生時代を過ごしてきた身としてはこの2作品、楽しんで聴けました。なお、DJ MAGIC DRAGONは洋邦問わずに様々なMIX CDを手がけているようなので、ご興味のある方はこの辺りからどうぞ。

2014年04月05日 14:23

tmclip 1984年4月のデビューから年月は流れ、今月21日にデビュー30周年を迎えるTM NETWORK。TMのファンでもある管理人のボルテージもこのアニバーサリーイヤーに向けて高まっております(笑)。今回のエントリーでは「CD Review Extra」の派生版、「DVD Review Extra」として、デビュー20周年時の2004年12月22日にリリースされた、ソニー在籍時代(1984〜1994+1999)に彼らが残した公式MUSIC VIDEOを収めたDVD「All the Clips」の全20曲を1曲ずつレビューいたします。「続きを読む」からご閲覧ください。


(2020年9月12日:「All the Clips 1984-1999 Refinement」リリースに伴い一部文章加筆)
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