kppbest 2016年5月25日発売、きゃりーぱみゅぱみゅ初のベストアルバム。CD2枚組全24曲収録の通常盤、+トータルプロデュースを手がける中田ヤスタカによるセルフミックスCD+DVDが付属の「超限定リアルお顔パッケージ」と名付けられた初回限定盤の2パターンでのリリース。本エントリーでは通常盤のレビューとなります。

 2011年のCDデビューから早5年(もうそんなに経ったのか!)。本作はそれを記念したベストアルバムとなっており、「つけまつける」「ファッションモンスター」「にんじゃりばんばん」「もったいないとらんど」等々、CDメディアでリリースされたシングル曲を全曲、さらに「きゃりーANAN」「トーキョーハイウェイ」など、これまでに発売されてきた各アルバムからの収録曲も交え、未発表曲「5iVE YEARS MONSTER」も収録するなど、彼女の活動の軌跡の美味しいところどり、取りこぼしなしのまさにベストアルバムのお手本のような作品。なお、曲目はリリース順というわけではなく、結構時期が前後したりしています。

 さて、彼女の曲の特徴といえば可愛い雰囲気のトラック、中毒性の高いメロディー、そしてあまり深い意味のなさそうな歌詞…という3点。まあこれに加えてインパクトの大きいMVなどの視覚的効果も合わせて彼女の作品なのでしょうが、CDで聴くには映像がない分、だいたい似たような雰囲気の曲が多い…と感じてしまうのは仕方のないところでしょうか。今回はベストということもありキラーチューン満載な点を考慮したのか、CD2枚組ながらDISC 1は45分、DISC 2は48分と控え目なボリュームとなっています。確かにこれをCD1枚70分以上聴かされるとさすがに辛い(苦笑)のですが、ディスク毎に時間を置いて聴けばその問題(?)もある程度は解決。そういう意味ではCD2枚組にした利点が活かされていると思いました。

 何度も彼女のレビューで書いてはいるのですが、本作収録のノリで今後も活動を続けるのはさすがに年齢的にもキツい…と思います。ただ、前作以降に発売された作品群は若干毛色の違うマイナーなノリの曲も散見されるので、ちょっと違ったアプローチを試しているのかもしれません。まあどう転んでも色々な意味で(笑)今後もリスナーとして気になる存在であることは間違いないかな、と。