2012年04月

2012年04月29日 22:20

yuzuyou 2012年4月25日発売、ゆずの「Home」「Going」「ゆずのね」に続く通算4作目のベストアルバム。全16曲収録。初回盤は36ページオールカラーブックレット同梱の初回限定パッケージ仕様。

 サブタイトルに【2006-2011】と書かれていますが、実際の収録時期は2005年末の「超特急/陽はまた昇る」から、2011年の「Hey和」まで、つまりオリジナルアルバム「リボン」「WONDERFUL WORLD」「FURUSATO」「2-NI-」4作の収録範囲にリリースされた全シングル曲(両A面の「マイライフ」と、ゆず名義以外のコラボシングル除く)、2007年にリリースされた映画のサントラシングルCDから「明日天気になぁれ」(後に「WONDERFUL〜」に収録)、そして代表曲「栄光の架橋」のフルオーケストラバージョン、さらに北川悠仁が関ジャニ∞に提供した「T.W.L」のセルフカヴァーバージョンを含む、CDの容量ギリギリまで収録したボリュームたっぷりのベストアルバム。ちなみに「2-NI-」以降の配信、発売されたシングル「LOVE&PEACH」「翔」は未収録なのでご注意。

 「Home」「Going」のベストアルバム直後から、2011年頭までのゆずの表立った活動をざっと振り返ることのできるここ5年間の入門編に相応しい内容。長らくタッグを組んでいた寺岡呼人との共同プロデュース楽曲が徐々に減り、その分、外部のアレンジャー、プロデューサーとのコラボを積極的に進めていき、結果、蔦谷好位置とゆずの新たなパートナー関係が極まった、というのがこの時期の彼らへの印象。蔦谷&ゆずが本格的にコンビを組んだ「シシカバブー」「いちご」「虹」といった「FURUSATO」期のシングル群は今聴いても新鮮で、この組み合わせがゆずの作品の幅を大きく広げたことは間違いないと思います。更にスケール感を増して世界平和にまで行き着いてしまった「Hey和」まで行ってしまうとさすがに壮大すぎてちょっと…という気もしますが^^;。
 一方で、従来のゆず的なアプローチが色濃い寺岡&ゆず期のシングル「南風」や「陽はまた昇る」なども収録されていて、本作の中盤〜終盤あたりでこれらの作品が出てくるとほっとすると言いますか、良いアクセントになっています。「昔ながらのゆず」と「現在進行形のゆず」を1枚で楽しむことができて、80分近い収録時間でも1枚通して中弛みもなく聴くことができました。

 なお、本作に初収録されたのは「栄光の架橋〜Symphonic Orchestra Version〜」。北京でレコーディングされた中国国立交響楽団の演奏によるオーケストラバージョン。アコギ以外は完全なオーケストラ編成で、バンド+ストリングスアレンジだった原曲よりも更に壮大なアレンジ。もう1曲の「T.W.L〜Y.Z.ver.〜」は対照的に打ち込みメインのアッパーなアレンジ。両方ともゆず単独名義のプロデュースなのですが、これらの2曲はSPECIAL TRACK扱いということで、今後のゆずを占う云々、ということではなく、ベストならではの特典といったところでしょう。

 余談ですが、初回盤のブックレットは歌詞の他にはフォトにイラスト、そしてこの時期のディスコグラフィーが載っているぐらいで、ベストならではの楽曲解説などは一切無しなのが残念。まあ通常盤と値段も同じだし、あまり期待していなかったのですが(おい)結構肩透かしでした。とはいえ、ゆず入門編、またはオリジナルアルバムへのガイド、という意味では良いアルバムだと思います。

2012年04月22日 22:01

tkvocaloid 2012年3月28日発売、小室哲哉が世に送り出した往年のヒット曲を、ボーカロイドプロデューサーの手によってカヴァーしたコンピレーションアルバム。キャッチコピーは『小室哲哉「初」公認のボカロアルバム』。小室自身も1曲制作に参加しています。全11曲収録。

 本サイトではレビュー等で一切扱われることのなかった「ボーカロイド」というジャンル。それもそのはず、筆者がボカロに手を出すのは本作が初めてでして、ボカロについての基礎知識もあやふやなまま、TM NETWORKの復活熱に煽られて(?)レンタルして聴いてみました。
 収録されている原曲アーティストは華原朋美、篠原涼子、観月ありさ、渡辺美里、globe、TRF、H Jungle with t、そしてTM NETWORK。80年代中盤〜90年代末までの小室哲哉のプロデュースまたは提供楽曲をエレクトロ系サウンドでアレンジした曲がほとんど。原曲とほぼ同じようなアレンジの曲もあり、「TOO SHY SHY BOY!」のように大胆にラップを挟み込んだ曲もあり、「WOW WAR TONIGHT」のように大胆なアレンジ変更を試みた曲もありと様々。そしてその演奏に合わせてボーカロイドの方々(?)の歌声が乗っているわけですが、筆者が慣れ親しんできた原曲の生のヴォーカルと比べるとやはり違和感があったことは否めません。
 特にTKプロデュース期の小室哲哉は、それぞれの歌い手の限界キーのギリギリのメロディーを歌わせることで、歌い手に必死な感情を求め、それを上手くまとめて楽曲として作り上げていたような気がするのですが、その辺りをそつなくこなす(?)ボーカロイドの良くも悪くも安定したというか、抑揚にイマイチ欠ける歌声では聞き流せてしまうという感じで。ただ、原曲ではKEIKOが鬼気迫る歌唱を見せていた「FACE PLACES」や「wanna Be A Dreammaker」などは、ボカロの声で聴くことで、「ああ、この曲こういう歌い方もありだな」、と思わされたりして、意外な発見があったりしました。

 そして、ある意味本作の目玉である、小室哲哉自身が手がけた「LOVE IS ALL MUSIC」のボカロバージョン。初っ端からいきなり手癖っぽい長いピアノソロで幕開けという彼らしい始まり以外は原曲に近いアレンジで、予想よりもシンプルにオケ作ってきたな、という印象。ボーカロイドの歌声に関しては、他の作品と比べると、歌い方がソプラノの一本調子な点が気になりましたが、生ヴォーカルにオートピッチ処理を使いまくっていた2000年初頭前後の彼のヴォーカルに対する弄り方はなんだか懐かしかったです(笑)。

 以上のように、ボーカロイド初体験の筆者にとりましては、小室本人の作品を含めて玉石混淆といった作品でした。ボカロに詳しいリスナーの方の感想も機会があれば聞いてみたいところです。

2012年04月15日 18:19

SUEMITSUFROM 2012年4月4日発売、ソロプロジェクトSUEMITSU & THE SUEMITHの名前から本名の末光篤名義の活動にシフトしての2ndミニアルバム。配信シングル「I Novel」、先行シングル「Butterfly」(木村カエラへの楽曲提供曲のセルフカヴァー)を収録。初回限定盤は全8曲+MUSIC CLIP2曲が収録されたDVDが付属。通常盤は全9曲収録。今回レビューするのは通常盤のほうです。

 前作「Dear Grand Piano」から約五ヶ月ぶりの本作は、ジャケット、CD盤面、ビニールに貼っているシールまで(笑)徹底して前作の「黒デザイン」と完全対照の「白デザイン」仕様。本人のインタビュー記事でもありましたが前作と本作で「2枚で1つの作品」という感じなのだそうです。なので、SUEMITSU〜時代の爆音ロックサウンドから一歩引いた聴きやすいピアノロックサウンド、分かりやすくなった歌詞、エフェクト等を多用しなくなったヴォーカル処理など、基本的には前作と雰囲気が似ていますが、違う点を挙げるとすれば、「Reach」や「Rock 'n ' Roll Let Me Down」など、前作よりもノリの良い曲が多いのと、これはSUEMITSU〜時代の名残か、やたらキメの多いバンドアレンジ、そして坂本真綾をゲスト・ヴォーカルに迎えたデュエットナンバー「Lazy Line Painter Jane」(ベル・アンド・セバスチャンのカヴァー)が収録されていたりと、全体的な色彩としては色鮮やか。「Butterfly」は原曲の木村カエラの歌詞をそのまま末光が歌っているのですが、男が歌っても大丈夫な歌詞なので(笑)この曲だけ浮いているということもなく、自然とアルバムの中にすんなりと溶け込んでいました。

 アカデミックな部分が後退した分、ポピュラリティーが少し前に出てきた感じの作品なので、SUEMITSU〜時代の難解さがちょっと…というリスナーにとってはとっつきやすいかも。ただ、彼自身のヴォーカルに関しては好みが分かれるところでしょう^^;。
 さて、通常盤には最後に「From Your Pianist」というタイトル曲が収録。彼にしては珍しいピアノ一本の弾き語りで、シンプルにピアノへの想いを綴ったラブソング。前作の一曲目のインスト「Dear Grand Piano」と対になるような曲です。心に染み入るバラードなのですが、二作のミニアルバムを総括するようなテーマ曲が、なぜか通常盤のみ収録というところに違和感を感じてしまいました(苦笑)。
 …色々と小うるさいことを書いていますが(笑)、今後はゲストを迎えてのフィーチャリング的な活動も多く行っていきたいとのことで、彼の次なる活動にも期待です。

2012年04月08日 21:07

hatadvd 2011年11月23日発売、デビュー5周年の節目で発売された秦基博のDVD集。内容はデビュー以来のPV集(DISC1)、バンドと共に全国を回ったツアーの最終日公演(DISC2)、そして一日限りのアコースティックライブ(DISC3)の3枚組がジュエルケース仕様にて三方背ボックスに収納。なお、本作は初回生産限定盤。DISC1のみが「best music clips 2006-2011」として単品販売されています。

 DISC1はデビューシングル「シンクロ」から、発売当時の最新シングル「水無月」までの全シングル(バージョン違い有り)に、ミニアルバム「僕らをつなぐもの」の表題曲、デビューアルバム「コントラスト」から「風景」、そして冨田ラボのプロジェクトに参加した「パラレル feat.秦基博」のPVを収録した全18曲。
 既作品のシングル、アルバムの初回盤DVDなどで商品化されているクリップが大半で、初商品化となるのは「風景」「朝が来る前に」「Halation」「メトロ・フィルム」「水無月」の5曲のみ。その辺りのフォローも考えたのか(?)各作品にそれぞれメイキング映像や未公開シーンが5分程度収録。なので全収録時間は160分とかなり長めで、見応えのある収録内容になっています。PVに関しては基本的に本人の演奏シーンをメインにイメージ映像が出てくる…というのが大半でまあ予想通り、といった感じ。ストーリー性のある「キミ、メグル、ボク」や「朝が来る前に」、レコーディング風景が出てくる「水無月」などが良かったです。余談ですが結構彼のPVは電車が出てくる確率が高いような気がしますね(笑)。ちなみに、DISC1には歌詞ブックレットも付属しているのですが、各楽曲とも歌詞だけではなく当時の写真、レコーディングメンバーまで詳細に記載されており、DVDをCDに変更してそのままベストアルバムとして発売しても通用しそうな充実の情報量でした(笑)。

 DISC2は最新アルバム「Documentary」を引っ提げて2010〜2011年にまたがった全国ツアーのファイナル公演・2011年2月23日の神奈川県民ホールでのライブを全23曲収録。CSでオンエアされたライブの完全版のようです。
 前作DVD「LIVE AT BUDOKAN」とはバンドメンバーが一新。近年コンビを組む久保田光太郎をはじめ、「Documentary」のレコーディングにも参加したメンバー(「透明だった世界」のPVで演奏している人達)での編成で、勢いのあるバンドサウンドを聴かせてくれます。「Documentary」自体がバンド色の濃いアルバムだったのでこの人選はある意味納得。秦自身は基本的にギターを弾いて歌っている他は特に目立つパフォーマンスはしないのですが、その代わりにバンドメンバーがかなりパフォーマンス的に目立つのが特徴でしょうか^^;(特にベースとキーボード)。秦基博のバックバンドというよりも、彼自身を含めて「秦バンド」という印象のステージでした。セットリストは最新アルバムから全曲、近年のカップリング曲に過去の代表曲を散りばめており、「Documentary」が好きなら文句なしの内容。

 DISC3は2011年5月4日に宮崎フェニックス・シーガイヤ・リゾートにて行われた野外アコースティックライブ「GREEN MIND 2011」の模様を全22曲収録。こちらも既にCSでオンエア済のプログラムの完全版ですが、CSで放映されたドキュメントやインタビューなどはカットされ、ライブ本編のみを収録。
 恒例のアコースティックライブの特別編ということで、アコギ弾き語りのみならず、中盤で島田昌典(グランドピアノ)、正木健一(パーカッション)、久保田光太郎(アコギ、ベース他)をリレー形式で迎えて7曲、アンコールを含めれば8曲をコラボレーションするという豪華なゲストコーナーがあり、それが最大の見どころ。少人数編成ということもあり、CDやバンドライブとはアレンジが異なる楽曲が青空の下で次々と披露されるのは、野外の爽快感もあって格別。セットリストはこの時点までのベスト選曲に新曲「水無月」を加えた「ベスト・オブ・アコースティック」とでも呼びたい内容で、この公演の、特にゲストの部分は限定生産のDVDに収めるだけでは勿体ないような気がしました(笑)。

 全3枚、トータル時間は446分。というわけで筆者も3ヶ月ぐらいかけてようやく観終わった本作(笑)。内容充実、ボリュームたっぷりのお薦めDVD-BOXなのですが、もう既に生産は終わっているらしく、このレビューをきっかけに「観たい!」と思われる方がもしいましても現時点では入手が難しい、というのが残念。中古で定価以下で売っていたら狙い目です。

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