2012年03月

2012年03月31日 17:48

p2 去る3月20日、幕張メッセにて開催されたチャリティーライブ「All That Love -give&give-」にて、実に16年ぶりのライブステージを敢行したPRINCESS PRINCESS。11月には仙台、そして日本武道館での公演が控えている彼女達。今回のCD Reviewは期間限定ながら再結成を果たしたプリプリの活動を後押しすべく(?)、TM NETWORKに続き全ベストアルバムレビューを行わさせていただきます。彼女達もTM同様、解散後にかなりベストを濫発していて(されていて)、その数は実に11作品。収録曲も相当被りまくりなのですが(汗)、1作品ずつレビューしていきたいと思います。ご興味のある方は「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

2012年03月24日 17:25

ikimononewtral 2012年2月29日発売、いきものがかりの5thアルバム。シングル「笑ってたいんだ」「NEW WORLD MUSIC」「歩いてゆこう」「いつだって僕らは」を含む全12曲収録。初回限定盤にはメンバーセレクトのライブ音源を10曲収録したCD他が付属のBOX仕様。

 前作オリジナル「ハジマリノウタ」からベストアルバムを挟んで2年2ヶ月ぶりと、勢いに乗っているアーティストとしてはかなりインターバルを置いて発売された本作。ベストを経てリセット…という感じではなく、むしろバンドの王道をさらに極めたような楽曲が満載。
 いきなり冒頭3曲に超直球のシングル曲を立て続けに配置した後(この並べ方は過去のアルバムにもありましたが)も、基本的には「いきものがかりらしさ」を存分に散りばめた曲が続きます。本間昭光、島田昌典といったレギュラーの編曲陣もいつもながらの王道なアレンジを展開。全曲中最もハイテンションな「KISS KISS BANG BANG」のアレンジはハロプロのイメージが強い鈴木Daichi秀行で、このクレジットを見た時はどうなることかと思いましたが(笑)、かつての「じょいふる」よりも一段落ち着いた(?)感じで、彼らのイメージから逸脱した曲は特に無し。他の曲で少し異なる印象を残したのはマイナー路線の「恋詩」ぐらい。
 アルバム曲も前作のように男性メンバーがヴォーカルを取ったりする曲などはなく、新鮮な驚きがなかった点は否めませんが、親しみやすいメロディー、清涼感を感じさせるメッセージを綴った歌詞は相変わらず安定感があり、安心して聴ける1枚でした。

 前作のレビューでも同じようなことを書きましたが(苦笑)、1枚のアルバムを通して、どの曲も芯が通った良質のポップス作品。前述の本間、島田両氏が絡んでいるaikoと芸風は違いますが、スタンス的には似たようなものがあるかも。個人的にはaiko同様、もう少し冒険してほしい気もするのですが、5枚オリジナルアルバムをリリースしても、なお王道路線を貫いている辺り確固なポリシーを感じるので、次回作以降でも変わらないかな…。まあ、秘かに期待しております。

2012年03月17日 18:42

fukumimi 2012年2月22日発売、オフィスオーガスタ設立20周年を記念して発売されたベストアルバム。同事務所所属のアーティストによるコラボユニット「福耳」を中心に、各アーティストの楽曲を収録した2枚組全28曲収録。初回限定盤には福耳のPVその他を収録したDVDが付属。ブックレットには代表取締役・森川欣信氏による全楽曲のライナーノーツ+裏話が掲載。

 今年で20周年を迎えるオーガスタですが、この事務所が台頭してきたのはスガシカオや山崎まさよしを輩出した1990年代末ぐらいからという経緯もあり、1枚目の2曲目に入っている杏子の「DISTANCIA〜この胸の約束〜」はとても懐かしかったですが(1992年作品)、本作に収録されたのは1997年辺りから今日に至るまでの約15年間にリリースされた楽曲が中心。現在所属している9組(ユニット内のソロは未収録)+昨年秋に独立したスガシカオを加えた、全10組のアーティストの作品を各2曲ずつと、ベテランや若手に関係なく平等に選曲されています。だいたいは各アーティストの代表曲を収録していると思うのですが、山崎まさよしは数々の名刺代わりの曲を差し置いて「晴男」(アルバム「ADDRESS」収録曲)が選曲されるというマニアックさには唖然(笑)。そして、福耳は各ディスクの最初と最後に全シングル曲を時系列順に配置し、更に「星のかけらを探しに行こう Again」のアコースティックバージョンをラストに収録と、本作品の看板的な役割を果たしています。

 ブックレットの森川氏の文章を読む限りでは、いわゆるJ-POP的なものから距離を置いたアプローチをするアーティストが好み、という主張が感じられることもあり、こうして一気に数々の所属組の作品を聴いてみると、各アーティスト毎の音楽的アプローチにはかなり幅があることに改めて気づかされました。山崎まさよしやスガシカオは唯一無二の個性と歌声を持った作品、スキマスイッチや秦基博は割と王道を少し捻ったような、ヒットシーンを賑わせるようなポップスを軸にした作品、COIL、あらきゆうこあたりは良い意味でアクが強いというか個性的で、ちょっとマニア受けしそうな要素の作品などなど、トータルでは事務所特有のカラーを色濃く感じはしないものの、良い感じで作風がバラけていて、聴いていて楽しい作品です。そんな彼らが集ったユニット・福耳には20周年を記念する新曲などは特にないのが残念なのですが、前回のベスト以降のシングル「DANCE BABY DANCE」と「夏はこれからだ!」の両A面シングルが福耳名義のアルバム初収録なので、福耳に関してはベストを聴くよりこちらを手に取ったほうが他のアーティストの作品も聴けてお得かも(笑)。

 前述の選曲の件もあり、この2枚組でオーガスタの歴史のすべてが分かる!といった内容のベストではないような気もするのですが(苦笑)、個性的な面子を取り揃えたこの事務所ならではのコンピレーションになっていると思います。福耳の全オリジナルシングルもこのベストで揃いますし、福耳+αでちょっとオーガスタのアーティストの曲を聴いてみようかな、という方は入門的作品としてどうぞ。

2012年03月10日 00:43

keizosteps 「今週の1枚」カテゴリも、いよいよ60回目に向けてリーチです。ここまで来るのに4年3ヶ月かかったのはさておき(笑)、通算59回目も引き続き、J-POP史に足跡を残したアーティストの名盤をご紹介。今回は中西圭三の3rdアルバム「Steps」。1993年3月3日発売。

 中西圭三といえば、かつてブラックビスケッツに「Timing」を、もっと遡るとZOOに「Choo Choo Train」をそれぞれ楽曲提供してミリオンセラーを達成した作曲家、という点で著名ではあると思うのですが、本業はシンガーソングライター。1991年にデビューし、翌年、カメリアダイヤモンドのCMソングとして夜中のテレビで大量オンエアされた「Woman」でブレイク。2ndアルバム「Yell」もヒットして、以降90年代の音楽シーンで活躍、という経歴の持ち主です。後年になると比較的バラードシンガーとしての姿が強いイメージもあるのですが、ブレイク期における彼の音楽的特徴は基本的にブラックミュージック的なアプローチの曲が多く挙げられると思います。路線の近い他のアーティストの名前を挙げるならば、先輩格である久保田利伸の音楽性を、もっと歌謡曲的というか、日本のミュージックシーン向けに特化させた、ポップス寄りの作風といったところでしょうか。例えば前述のアルバム「Yell」は、ギンギンのダンスナンバーが多く、バラードもソウル系でまとめていて、一貫性のある作品ながら、あくまでフロア向けではなく、例えばカーステレオなどでBGMとして聴くのに適したアルバムでした。そういえば、デビュー当時「踊れない人のダンスミュージック」なんていうキャッチコピーが付いたシングルもあったような…(笑)。それほど、耳当たりの良いダンサブルな楽曲が当時は多かったわけです。

 1992年春、「Yell」で一定の評価を得た彼は、その年の夏以降、シングルを立て続けにリリースする戦略をとることになるのですが、ここで切られたシングルは従来の路線とはやや異なり、ダンスミュージックのエッセンスを残しながらもブラスポップに挑戦した「Ticket To Paradise」、ピアノとストリングスで盛り上げるバラード「あの空を忘れない」、一転して親ポップスの「君のいる星」と、音楽性を一気に拡大。そして翌年、再びカメリアダイヤモンドのCMとしてオンエアされたダンスナンバー「You And I」をリリースして、これがまたヒット。以上4枚のシングルを収録した全12曲入りのアルバムが本作「Steps」です。

 筆者は当時、収録シングル曲の予備知識があったので、アルバムの内容もかなりポップな路線が来るのではないか…と予想していたのですが、これが見事に(?)的中。1曲目の「素敵なことは変わらない」から爽やかなポップナンバーが全開で、「Woman」や「You And I」の路線が多く入ったアルバムを期待していたリスナーにとっては意外な内容だったかもしれません。中西圭三のデビューから全面的に作曲、編曲の面で組んできた小西貴雄(今ではすっかりハロプロのアレンジャー陣の一人として有名ですね)とのタッグも脂が乗りまくっていた時期で、ゴスペル風のイントロから気持ちが高まる「Precious Love」や、徹底的なアッパーさが心地良い「みあげてごらん」、翳りを感じさせるミディアム「青い影」など、音域の広さを生かした中西圭三のハイトーンボイスが映えるドラマチックなメロディーラインを核にした、ダンスビートとポップスを上手い具合に融合させた楽曲が満載の1枚です。

 小西貴雄以外のアレンジャーもピンポイントで参加していますが、中でも服部隆之をコンダクターに迎え、壮大なオーケストラの中で歌い上げるラブバラード「手のひら」は白眉。後に「眠れぬ想い」や「次の夢」といった名バラードを生み出した原点がここにあるのかも。この「手のひら」以外の曲は、前作同様リズム隊が打ち込みで、特有の「機械っぽさ」を残した音になっているのですが、それがアルバム全体の音として統一されているのと、中西圭三の「声」のおかげで、カラフルな曲が揃っているものの、散漫な印象は受けません。また、ゲストミュージシャンとして、カシオペアの野呂一生と向谷実、斎藤誠や麗美といった実力派が参加しているのも何気に豪華。特に筆者は斎藤誠のファンでもあるのですが、「夜に火をつけて」では「こんなところで参加しているのか!」という職人的アコギソロを短いながらも聴かせてくれて、この曲を聴く度、その部分になるとニヤニヤしてしまうのです(←おい)。

 また、中西圭三自身が作詞を手がけるのは90年代末以降からなので、本作での作詞は売野雅勇をメインライターに、湯川れい子、川村真澄、佐藤ありす、朝水彼方といったベテランから若手まで幅広い作家陣が担当。どのライターも突出した個性よりも、「中西圭三」のパブリックイメージから逸脱しない範囲での作風でまとめられているのが特徴でしょうか。卒業シーズンを彷彿とさせる「Glory Days」、叙情的な「青い影」が当時から好きな歌詞でしたが、本作のレビューを書くにあたって改めて聴き返したところ、雰囲気重視の「夜に火をつけて」にも当時分からなかった魅力を感じました。まああの頃は筆者は中学生だったし、それだけ年を取った、ということなのでしょうかね(苦笑)。

 4曲のシングルを収めているお得感、ということも手伝ってなのかもしれませんが、本作は彼自身初のオリコンチャート1位を獲得、その後もロングセラーを続け、トップセールスを残したアルバムとなりました。現在では某中古CD屋チェーンで安価で見かけてしまうのが何だか淋しいのですが、多彩なジャンルを収録した本作は、彼の数あるオリジナルアルバムの中でも、特に間口の広いアルバムなのではないかと思います。
 この後は数作を経て小西貴雄とのタッグを解消し、AOR的な方向に向かっていった中西圭三。近年ではNHK「みんなのうた」に楽曲提供を行ったり、「R35」関連の派生イベントライブに出演したりといった活動がメインのようで、新曲リリース等などは控えめの様子。そんな彼の最近の動画を拝見したのですが、かなり横幅が広がってビックリしましたが(汗)ソウルフルな歌声は健在でした。現時点での最新シングル「風雅」も良い曲。今後も地道に活動していってもらいたいものです。

2012年03月03日 17:58

perfumejpn 2011年11月30日発売、つい先日レコード会社移籍を発表したばかりのPerfumeの通算4作目のオリジナルアルバム。シングルタイトル曲「不自然なガール」「ナチュラルに恋して」「VOICE」「ねぇ」「レーザービーム」「微かなカオリ」「スパイス」を収録(アルバムバージョン含む)した全14曲。初回盤はCD+DVDの2枚組仕様。

 いわゆるテクノポップやエレクトロ系のCDを聴くことは滅多にない管理人…というのは、当サイトで紹介しているアルバム作品のジャンルを見渡していただくと一目瞭然な気がしますが、別に嫌いというわけではなく、積極的に手に取る機会がなかったという理由で現在に至るわけです。今回このジャンルに手を出した、というのも特別な意味はなく、「今回のPerfumeのアルバムはかなり聴きやすい」という評判を聴いて、ならば試しに(?)と、通常盤をレンタルしてみました。

 そんな訳で未踏のジャンルに乗り込んだ(←大げさな)のですが、結論から言うと、いやはや、かなり良いです(笑)。一貫して作り込まれたテクノサウンドの曲が実質13曲続く構成になっており、各楽曲の振り幅などが画一的であることはジャンル上、否めないと思うのですが、このアルバムをずっと聴いていると何故か身体がハイになると言いますか、軽いトランス状態になると言いますか、CDを最後まで聴いたらまた最初から聴き返してしまいたい衝動にかられる中毒性を持っているアルバムだと思いました。各曲4〜5分で極端に長いイントロや間奏などもなく、歌メロも親しみやすい上にしっかりしていて、それがヴォーカルの加工された歌声にピッタリとマッチしているのも好印象。すべての曲が「歌」を中心に据えられているのが「聴きやすい」要因なのかもしれません。多分、コンセプトを徹底的に練り込んで作り上げたアルバムなのではないかと思うのですが、その術中に見事にハマってしまいました。

 何でも前作から二年四ヶ月ぶりのオリジナルだとか。シングル曲もカップリングを含めかなり多めで純粋な新曲は少なく、また従来のアルバムであったという(前作までは未聴なので)実験的なサウンドもない、という超王道路線ということで、少なからず賛否が分かれているようですが、初Perfume体験にはまさにピッタリのアルバムなのではないかと思いました。この勢いに乗って、前作以前も機会を見て聴いてみようと思っています。

記事検索
Recent Comments
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Archives
Profile

SASA

  • ライブドアブログ