2011年11月

2011年11月27日 14:37

51AAY9hbK1L__SL500_AA300_ 2011年11月23日発売。各レコードメーカーの共同企画「ゴールデン☆ベスト」の新譜としてEMIミュージック・ジャパンよりリリースされた、辛島美登里のベストアルバム。全15曲収録。

 公式、非公式に関わらず、過去にベストアルバムをかなりの枚数リリースしている(されている?)彼女ですが、1995年から2003年までに在籍した東芝EMIに残した音源「だけ」を1枚にまとめたベストアルバムは実は今回が初めて。EMI以前に在籍のファンハウス時代(のちにBMGと合併、現在はSONYに吸収)対象のベストアルバムはもう飽きるほど(苦笑)リリースされているのですが、それと比較すると今回のベストに収録されたラインナップはなかなか新鮮なセレクトとなっています。

 この時期の代表曲であり、去年リリースの本人選曲の「オールタイム・ベスト」にも収録された「愛すること」「あなたの愛になりたい」「あなたを愛している」をしっかりと押さえつつ、「水の星座」や「湖」などの既発のベストに未収録のシングル曲(カヴァーシングル含む)や、アルバムからも数曲ピックアップ。ラストには名刺代わりの大ヒット曲「サイレント・イヴ」を2000年末にセルフカヴァーしたRe-Recordingバージョンで収録。これも、辛島美登里名義のアルバムでは今回が初収録と、内容的に他のベストと被りが少なくなっており、アルバムのタイトルの通り、「EMI時代の辛島美登里」の表立った活動をざっと俯瞰できる内容に上手くまとまっていると思います。欲を言えば、今回収録を見送られたEMI時代の2枚のシングル、「Change」「2nd Hometown」もどうせなら収録して欲しかったかなぁ…と。特に「Change」が個人的に大好きだったので(笑)。

 …さて、この時期の辛島美登里の作風、基本的には「憂いを感じさせるラブソング」で一貫しているわけですが、こうしてシングル曲を中心に1枚通して聴いてみますと、1990年代末〜2000年代初頭ぐらいの作品の一部には当時の流行りの音を導入しようとしていたのかな、という印象を受けました。ベストアルバムに選曲されるぐらいですから、各楽曲自体の質は高いと思うのですが、音楽性に試行錯誤していた時期だったのかも。以後、従来の生音中心のバラード曲に戻っていくわけで、この時期の作風があまり世間的には知られていないような気もするのですが、今聴き返すと、彼女にしては冒険的なアレンジの曲をシングルで切っていたんだなぁ、と改めて感じたりしました。

 余談ですが、本作のジャケット、2002年に発売のアルバム「melting」とほとんど同じ…^^;あと「虹の地球」は「New Version」と表記されていますが、これは恐らく「New Mix」の誤表記でしょう。1998年のベスト「EVER GREEN」に収録のミックスと同じものだと思われます(苦笑)。
 …まあそんなこんなで細かいところを指摘しすぎという気もしますが(?)既発のベストアルバムを聴いて「もっと辛島美登里の曲を聴きたい」と思った方には前述のとおり楽曲の被りも少なくお薦め、そしてEMI時代を振り返ってみたいという昔のファンの方にも、2,000円と安価な上にリマスタリングもされているようですし、お薦めのベストアルバムです。

2011年11月17日 20:57

31nyvk+hA3L__SL500_AA300_ 2011年11月9日発売。ソロプロジェクト・SUEMITSU & THE SUEMITHの末光篤が個人名義に名前を変えて三年ぶりにリリースしたオリジナルアルバム。ピアノインストや「A Lover's Concerto」のカヴァーを含む全8曲収録のミニアルバム。

 2008年の「Shock on The Piano」以来、実に三年ぶりとなるオリジナル作品。同年暮れのベスト以来、アーティスト活動は休止し、楽曲提供やプロデュース業に力を入れている末光氏を見て、もう表立った活動はしないのかな…と淋しく思っていた矢先の復活ミニアルバムということで、喜び勇んで(笑)買いに行きました。

 ジャケットワークやアーティスト写真などは良くも悪くも三年前のまま(笑)という感じの本作ですが、収録内容といいますか、作風には三年を経て若干の変化が見られました。既に配信されていた「Hello Hello」や、アルバムのリード的な「百花繚乱 the World」あたりは、以前と変わらない、ピアノを軸にストリングスを絡めた爆音ロックサウンドが展開されているのですが、その他の曲、特に末光氏本人が作詞を手掛けた曲の歌詞は、かつてのアカデミック的な歌詞の代わりに、明快で分かりやすい歌詞が並んでいて、言葉の数々が抽象的ではなくダイレクトに耳に伝わってくる内容だと思います。さらに、ミックスの影響か、海外ミュージシャンを起用した影響なのか、従来のパワフルなサウンドから少し引いたアレンジの曲が多いのも特徴でしょう。アルバムの統一感という点では、以前のソロプロジェクト時代には一歩譲るものの、力強い曲と力の抜けた曲が上手いバランスで並んでいる作品に仕上がっています。

 とりあえず、私的なことを言わせていただくと、最初に聴いた時に、1曲目のピアノインストが終わり、2曲目のバンドサウンドが始まった時に、「おっ!ついに久々のスエミツサウンド!!」と無条件で喜んでしまったわけで(笑)。三年ぶりの復活を祝うには十分な完成度を持ったミニアルバムです。ちなみに来年4月にもミニアルバム第2弾がリリースされるとのこと。「末光篤」としての今後のアーティスト活動にも大いに期待を持たせる作品でした。

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