
公式特設サイトによれば、「これから世の中に出ていく新曲たちを、まずライブでファンの皆さんに聴いてほしい」ということで、収録曲をツアーで先行披露してからのアルバムリリースという流れだったそう。そんな本作ですが、「LAND」、「新世界」と続いてきた賑やかなミュージックパーク的な雰囲気は引き続き継続。ゆずとの共同名義で前山田健一、蔦谷好位置、CHRYSANTHEMUM BRIDGE、そして寺岡呼人が各曲にサウンドプロデューサーとして参加しており、新旧の関係者が会したここ数年の路線の集大成的な印象も。
アルバム収録曲はデジタルミュージックに接近した「かける」「TOWA」、オーケストレーションを導入した「みそら」、アコースティック+αの「いっぱい」「夕焼け雲」、バンドサウンドで固めた「た Ri ナ ぃ」「二人三脚〔Album Session〕」、アルバム中盤で登場するお馴染み(?)の「Interlude」など、相変わらずのバリエーションの広さの中、久々に原点たる二人のみの弾き語りフォーク調で締める「終わりの歌」が妙に新鮮…というのが如何に近年のゆずが攻めの姿勢を崩さない、というのを象徴している気もしました(笑)。
ロックバンド路線、ストリングス路線、そしてEDM風など、弾き語りだけではない可能性を次々と試しサウンドを磨いてきた彼ら。これらはほとんど実を結び、「何をやってもゆず」という下地が既に出来上がりつつある昨今、先ほども書きましたが本作はまさにその集大成的なアルバム。果たして次の一手はどう来るのか、音楽性が変わりまくって興味の尽きないベテランというのも珍しいですが(笑)楽しみにしていたいと思います。
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