2010年10月

2010年10月30日 22:29

documentary 2010年10月6日発売。秦基博の約2年ぶりとなる、通算3枚目のオリジナルアルバム。全13曲収録。

 前2作のアルバムでは複数のサウンドプロデューサーが参加して、アルバムに彩りを添えていましたが、今作はシングル「透明だった世界」以降のサウンドプロデュースを手掛ける久保田光太郎氏が全面的に参加し、それ以前にリリースされたシングル「朝が来る前に」「Halation」「アイ」以外の10曲はすべて彼のアレンジメントによるもの。「SEA」や「猿みたいにキスをする」「パレードパレード」といった、今までにない曲調(「猿〜」に至ってはゲストラッパーまで登場)の曲も多く、音楽性としては幅があるものの、サウンドプロデューサーを統一したことにより、前作で感じた各作品ごとのバラエティ感は薄れ、変わってサウンドに統一性が生まれていると思います。また、歌詞の世界観的には、「Documentary」「今日もきっと」など、身近な出来事をテーマにした曲が増えたような気がしました。

 アルバムを最初に一聴した時は、要所要所に配置されたシングルの色合いが強くて、相対的にアルバム曲に関しては「地味だな〜」というのが正直な感想だったのですが、何回か聴いて耳が楽曲に馴染んでくると、これらの新曲、派手さこそないものの、ゆっくりと心の中に染みてくるような良さがあると思いました。
 その最たる例が先行シングルとして一ヶ月前に切られたシングル「メトロ・フィルム」。この曲は正直シングルとしての華やかさを持っているとは言い難い曲なのですが、詞も含めて聴いているうちにだんだん好きになっていく曲と言いましょうか。この曲をはじめとして、スルメ的な味わいのある1枚です。

 ちなみに初回盤はアコースティックライブ「GREEN MIND 2010」のライブDVDが付属するパターンAと、 既発・新録を含めたカヴァー集が付いたCDが付属するパターンBの2種類。いわゆる複数商法で、売り方としてはちょっと残念ではありますが、アルバムに関しては今作も期待を裏切らない良盤でした。

2010年10月22日 22:24

kanbounds 来る2010年10月27日、現在廃盤になっているKANのオリジナルアルバム「テレビの中に」から「KREMLINMAN」までの12枚が『THE RESTORATION SERIES』と称されて再発されることになりました。
 そのシリーズの番外編、すなわちエクストラとして、今までオリジナルアルバムに収録されることのなかったシングルのカップリング曲を中心に構成された「Songs Out of Bounds」も同時発売されます。今回のCDレビューでは、再発+αを記念して、この「Songs Out of Bounds」に収録される全12曲を1曲ずつレビューしていこうという、あまりニーズのなさそうな(苦笑)企画に挑戦です。あまりにマニアックな曲達の紹介ゆえ、興味を持たれた方は「続きを読む」よりご覧くださいませ。続きを読む

2010年10月16日 21:27

alltimebest 2010年8月4日発売。デビュー20周年を迎え、レコード会社の枠を越えて編集された辛島美登里のオールタイム・ベストアルバム。全15曲収録。

 オリジナル音源の公認ベストアルバムということでは1999年の「EVERGREEN」以来11年ぶり(途中「ゴールデンベスト」シリーズが出たりしましたが)。代表曲「サイレント・イヴ」をはじめ、「笑顔を探して」「あなたは知らない」「愛すること」「あなたの愛になりたい」といったヒット曲をシングルを中心に収録。前述の「EVERGREEN」もその時点でのオールタイムベストでしたが、今回は改めて20年の活動の軌跡を1枚のアルバムに時系列でまとめた上に、配信限定楽曲だった「桜」をラストに収めたり、辛島美登里本人選曲ならではのセルフライナーノーツを収録したりと、付加価値もついた作品となっています。

 さて、収められた楽曲のほとんどは彼女の十八番ともいえるミディアム〜バラード曲。アレンジも20年間の作品の中から今回セレクトされた曲に関しては特に目新しいものはありません。ですが、バラード系のベストを聴いていてありがちな「スローな曲ばっかりで退屈だな〜」という感想はこのアルバムを聴いても出てきませんでした。
 なぜなら、ドラマチックなメロディーライン、綴られる繊細な女心を描いた歌詞、そしてデビューから20年を経てもほとんど声質に変化の見られない辛島美登里の端正で瑞々しいヴォーカル。この三点が各楽曲にバッチリ備わっていて、最初から最後まで浸って聴くことができたからです。まあ私がこの手の曲を好んで聴くということもあるのですが(笑)。

 今まで聴いたことがなかった曲の中で気に入ったのは「抱きしめて」。他にも名曲多数。完成度の高い楽曲を網羅した今作、発売は8月でしたがこれからの季節にピッタリの1枚としてお奨めです。

2010年10月11日 20:58

sou 2010年3月17日発売。GOING UNDER GROUNDのヴォーカル・松本素生のソロアルバム。全6曲+ボーナストラック1曲収録。

 全英語詞のバンド「S×O×U」や単発でのコラボ活動を除くと彼にとってゴーイング以外の初のソロ活動となる今作。収録曲中2曲はスキマスイッチの常田真太郎プロデュースによる、流麗なストリングスを取り入れた生バンドサウンドでの楽曲。3曲はゴーイングのメンバーである河野丈洋を含むプロデュースチームによる、打ち込みを使用しつつもどこか体温を感じさせる楽曲といった感じにはっきりと分かれていて、さらにアコギ弾き語りのライブ音源、ボーナストラックでは桑田佳祐のカヴァーと、アルバムとしてのトータル的な体裁としては良くも悪くもバラバラで、サウンド面に関しては、掴みどころのない1枚となっています。

 音楽性としては「スキマっぽい」「ゴーイングのアルバムに入ってる打ち込み曲っぽい」といった側面は否めないのですが、むしろこのアルバムでは歌詞の面で「ゴーイングのヴォーカルとはちょっと違う松本素生」という印象を受けました。
 いきなりアルバムジャケットでの「ある朝の妻との会話」から始まる手書きの書き殴り文字(笑)が示しているのか、ゴーイングでのどこか抽象的で匿名性のある歌詞から、今作では松本素生自身に二、三歩近づいて、彼から発せられる等身大のメッセージが前面に出ているような気がします。「バトってハニー」も長く付き合っているカップルなら頷ける話だろうし、「my friend,my love」に共感する層もいるはず。個人的には地に足を付けた父親目線(彼自身が子持ちということもあるのでしょうが)から子供へのメッセージソング「2030」が壮大なバンドサウンドと相俟ってなかなか感動的でした。

 このアルバム発売後、GOING UNDER GROUNDとしてのリリース活動も再開したわけで、しばらくソロ活動はないとは思いますが、今後のゴーイングがこういった路線に進むのか、それとも「LISTEN TO THE STEREO!!」のようなハードなギターロック路線を突き進むのか、ソロ活動を経たゴーイングの次の一手が不安でもあり楽しみでもあります。

2010年10月04日 21:37

LOOKS 2010年9月22日発売。KANが今年の春に行ったデビュー23周年記念ツアー「ルックスだけでひっぱって」(相変わらず妙なライブタイトルつける人だ・笑)の4月17日、ZEPP OSAKA公演での模様をほぼ完全収録した2枚組ライブDVD。

 久々のニューアルバムを引っ提げてのツアーですが、今回のアルバムはKANを含めたバンドメンバー5人だけでのライブでの再現が難しい曲がほとんど(苦笑)。しかも去年から始まった「ライブは全部生演奏(同期などは一切不使用)」ということで、キーボード担当の矢代恒彦氏の活躍ぶりが大いに拝めるDVDになっています(笑)。
 これらの新曲と、ライブの定番曲を散りばめた内容で、新曲以外はだいたい今までのライブビデオ(DVD)で収録されているので特にパフォーマンス等に真新しさはないのですが、名曲「Day By Day」がついにライブ化されたというのは個人的に嬉しかったです。

 さて、今回のツアーは各会場にサプライズゲストとして、KANに縁のある先輩後輩アーティストが一人ずつ登場したということでも一部で話題を呼んだツアーでもあったわけですが、収録されたこの日はASKAが登場。アルバムでも共作した「予定どおりに偶然に」は勿論のこと、ASKAのソロ曲「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」をKANのバンドをバックに熱唱、そしてアンコールではKANがチャゲアスの某曲を意識して作ったという美しいバラード「MOON」をASKAのヴォーカルで!という、KANファン、そしてチャゲアスファンの私としては、ライブの後半部分はとても美味しい内容でした。

 「KANのライブの面白さ」という点では、去年の「スイスの首都」ツアーのDVDの方が上かな、とは思いますが、前述のASKAの登場、そして久々のニューアルバムツアーという点でも、十分に楽しめるDVDだと思いました。

 ちなみに副音声には恒例のオーディオコメンタリー付き。今回はスタレビの根本要氏(サプライズゲストの一人)を交えての進行になっています。KANの裏話が色々と聞けて面白かったですが、欲を言えば、もう少しライブの裏話にも触れてほしかったかなと^^;。

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