2009年11月

2009年11月28日 22:28

furusato 2009年10月7日発売。ゆず通算9枚目のオリジナルアルバム。

 前作「WONDERFUL WORLD」では様々なプロデューサーを立てて「新しいゆずの可能性を広げた」アルバムだったと思うのですが、今作では蔦屋好位置氏を全面的に起用。終盤になると従来の寺岡呼人氏のプロデュース作品も顔を出しますが、基本的にはアルバムの色は蔦屋色(?)。複数プロデュース体制になってからの彼らのアルバムの中では、頭ひとつ抜けた統一感があるように感じました。

 収録曲は全14曲と、ゆずのオリジナルアルバムとしてはいつも通りの曲数ですが、そのうちの3曲は曲と曲との間を繋げるインスト(interlude)で、正味11曲。うち既にシングルタイトルとして発表されている曲が6曲ということで、実質的な新曲は5曲。なおかつ、シングル曲で「シシカバブー」「いちご」のような、従来アルバムに入っていそうな実験曲を既に出していたからか、この新曲5曲はどれも「ゆずの王道」といった趣きなのはバランスを考えてのことでしょうか。このバランス具合が絶妙かつ、トータル時間の短縮もあって、「アルバム1枚を聴かせる」ということに成功していると思います。「FURUSATO」から始まって、中盤の「Yesterday and Tomorrow」、そしてラストの「みらい」へと繋がる流れは感動的。

 アルバムの新曲に関しては、物語風の作品よりも、その場の状況を切り取った抽象的な内容の曲が多いように感じたのですが、その中で「レストラン」という曲は「30歳を過ぎたゆずの等身大の姿」がリアルに感じられる作風で特に印象に残りました。こういう身近な話題をテーマにした曲から「虹」(名曲!)のような壮大な曲まで歌いこなせるのが、今現在のゆずの魅力といったところでしょうか。

 2008〜2009年のゆずの精力的な活動の総括、それが結実していた1枚と言っていいと思います。シングル曲が多いこともあり、「昔はよく聴いていたけど今は…」というリスナーにもオススメです。

2009年11月20日 22:28

access 週イチペースで新旧問わずにお薦めCDを紹介する…というコンセプトでスタートした「今週の1枚」。「週イチどころか月イチでも紹介してないじゃね〜か!!」と自己ツッコミしつつ(すみません)、実に4ヶ月ぶりにこのカテゴリーを更新してみたいと思います。第46回目を迎えた今回ご紹介するアルバムはaccessの通算3枚目のオリジナルアルバム「DELICATE PLANET」。1994年5月25日発売。

 accessとは、浅倉大介と貴水博之によるデジタルロックユニット。この二人の出逢いが貴水が浅倉のセカンドソロアルバムにゲストヴォーカルで参加したのがきっかけ、というように、access結成の前からそれぞれソロアーティストとして活動していた(特に浅倉大介はTMNのサポートメンバーで名が知られていた)という経歴のある彼らは、デビューアルバム「FAST ACCESS」ですでに「作り込まれたデジタルビートに超ハイトーンのヴォーカルが乗る」=「シンクビート」というその音楽性を確立。半年後には早くもセカンドアルバム「ACCESS II」にて更に煌びやかに進化したデジタルサウンドでほとんど隙のない作品を発表。普通のアーティストがデビューから2〜3年かけて地道に足場を固める作業をたった1年足らずでこなしてしまった彼らのスピードの速さに私は驚くと共に、「こんなにハイペースな作品づくりで、今後の活動大丈夫なのかな…」と、余計な不安を覚えてしまったりしていました(苦笑)。

 しかし、そんないちリスナーの不安をよそに、その後の彼らの動きはこれまたアクティブ。バラードシングル「TRY AGAIN」のリリースを皮切りに、「夢を見たいから」では珍しくメジャーポップで前向きなメッセージソングを突き詰め、シングルタイトルでは初めて「失恋」をテーマにしたアッパーながらも切ない「MISTY HEARTBREAK」を意欲的に発表。
 そしてそれらのシングルをすべて収録したのがこのサードアルバム「DELICATE PLANET」。このアルバムから感じられるのは「新しいことへの意欲と挑戦」だと思います。

 浅倉大介は師匠格の小室哲哉と比較すると、正直言って楽曲のバリエーションが少ない(小室の引き出しが多すぎるというのもありますが^^;)点は否めないのですが、今作では硬質なピアノとストリングスをメインに据えたありそうでなかったバラード「STAY MY LOVE」、「夢を見たいから」をさらに進化させたかのような底抜けに明るい「FIND NEW WAY」、どこかサウンドに狂気すら感じさせる「STONED MERGE」、グニャっとしたサウンドに聞き取れないセリフを仕込ませた「PINK JUNKTION」など、完成度が高いながらもどこか画一的だったファースト、セカンドの作品と比べると、王道サウンドの中に自分の新しい引き出しを模索するかのような実験的スパイスを散りばめた曲が多い印象。

 そして作詞を手がける貴水博之も、機械が突然感情に目覚めてしまったオープニングナンバー「SILVER HEART」をはじめ、おそらく不倫を描いたであろう背徳感が切ない「SWEET SILENCE」、今回の作品中で最も聴こえにくい淡々としたヴォーカルに耳を傾けた思い出がある(笑)メッセージソング「BEAT PLANET」など、前述のシングル曲と併せて様々なテーマをモチーフにした作品世界を構築しています。

 個人的に思い入れがあるのは「DECADE&XXX」。この作品がリリースされた1994年はTMNが「終了」した年。TMとは切っても切れない関係である彼ら(特に浅倉)が、その先輩に向けて贈ったと思われる曲なのですが、TMファンならその歌詞の内容と、小室サウンドを再構成したかのようなアレンジに思わず胸を熱くしてしまう曲に仕上がっています。デビュー15周年のベストアルバムにも収録されたぐらい、彼らにとって思い入れのある楽曲なのでしょう。…まあ数年後TMはまさかの復活を果たすわけですが…^^;

 総括すると、今までのデジタル路線を継承しつつも、楽曲によって様々な顔を見せ始めた彼らのとどまることのない進化が見えたアルバム、「DELICATE PLANET」はそんな作品です。ヒットチャートでも初めての首位を獲得し、ある意味「第2の到達点」を迎えた作品と呼べるのではないでしょうか。個人的に感じる彼らの勢いの絶頂もこの辺り、と思っております。

 …この作品をリリース後、コンセプトシングル三部作を発表(この年でシングル6枚も出してるのか!)、アリーナツアーを成功させた後でaccessは長い長い沈黙期に突入。その後は各自のソロワークを経て2001年に活動再開し、現在ではそれぞれのソロ活動と平行しながら地道に活動中。
 1993〜1994年あたりの「全速力で駆け抜けた」頃と比べるとだいぶ落ち着いた感がありますが、各作品の完成度は相変わらず高く、ファンを裏切らない楽曲製作を続けていると思います。これからもマイペースで活動していって欲しいですね。

2009年11月15日 20:45

deennegai 2009年11月4日発売。BMG JAPANが解散し、ARIOLA JAPAN(SONY内部レーベル)に移籍してのDEENの第1弾シングル。

 タイトル曲「Negai」はシングルでは相当久々となるであろう失恋ソング。ドラマチックなサビメロと「逢いたい、逢えない〜」というフレーズが耳に残ります。こういうサビも久々でしょうか(笑)。演奏陣はここ数年の編成と変わりませんが、かつてのAOR路線を彷彿とさせるアレンジが好みですね。off vocal versionも楽器的な聴かせどころが多いのでインストとしても楽しめます。

 なお、タイトルが示すように、paris matchのヴォーカル、ミズノマリが参加。とはいっても「Negai」に関しては彼女の出番はほぼコーラスといったところで、2曲目の「Feel Like Makin'Love」(カヴァー曲)のほうがよりフィーチャリングされているといった印象(掛け合いもあるし)。paris matchのファンの方にはこっちの曲のほうがお勧めかも。

 3曲目は「瞳そらさないで2009」。今年の夏に配信限定でリリースされた彼らの代表曲のリアレンジ。今まで何度かリメイクされているこの曲ですが、アコギの軽快なフレーズをメインにしたバンドバージョンの今作は、リメイク版の中では一番夏らしく爽やかではないでしょうか。とはいってもこの曲は夏に聴きたかったなぁ…11月じゃ寒いです(苦笑)。

 …これで今年のDEENはリリース終了、と思いきや、何と12月にオリジナルアルバムが出るそうで。前作「DEEN NEXT STAGE」からたったの10ヶ月で新作が聴けるとは、オリジナルアルバムに関しては寡作のDEENとしては驚異の働きぶりです(笑)。今回のようなゲストアーティストとのコラボ曲も多数収録ということで、どんな作品に仕上がってるか楽しみです。

2009年11月08日 21:31

tour2008-2009_j_150  2009年9月1日オフィシャルサイト限定販売。GOING UNDER GROUNDのライブDVD。DVDとしては「every breath」「TUTTI at 武道館」に続く3作目。生産限定盤につき、現在は販売終了だそうです。

 ニューアルバム「LUCKY STAR」発売前からこのタイトル名を冠して行われてきた年跨ぎのツアーの最終公演の模様を全曲収録。会場の日比谷野外大音楽堂で彼らがライブを行う時はだいたいVTRが入るのですが、だいたい雨が降って映像作品としてリリースされずにこれまで来たので(苦笑)、今回は「やっと野音ライブがDVDになったか」という気持ちです。そしてもう一つ、この公演をもってバンドを脱退することになったキーボード・伊藤洋一氏のラストライブとして、第1期ゴーイング(と彼らの周辺は呼んでいるらしい)の最後の姿を映像作品として味わえる、メモリアルな作品となっています。

 曲目は当然アルバムツアーなので、アルバム「LUCKY STAR」からの選曲が中心。そしてその他は定番曲「STAND BY ME」「グラフティー」「トワイライト」などを加えた磐石といえば磐石の構成。個人的には今までライブ映像化のされていなかった「同じ月を見てた」の演奏が嬉しいところ。あとはドラムスの河野丈洋氏のファンなので(笑)彼が歌う「ラストダンス」が聴けたのが良かったです。

 映像面を見ると、やはり伊藤氏が脱退するということもあって、彼のカメラのスイッチングが他の作品に比べて多いのは気のせいではないでしょう(いつものことですがベース石原聡氏は相変わらず全然映らない^^;)。曲によってはキーボードを弾かずにステージを駆け回ったり、タオルを振り回して客席を煽ったりとやりたい放題がバッチリ映っています(笑)。照明効果も野外らしくて良い感じ。

 「この五人で演奏する最後のライブ」ということもあるのか、演奏的には決してベストな演奏とは言い難い(明らかなミストーンが素人耳でも何曲か耳についたぐらい)し、観客席にマイク置いてなかったのか?と思えるほどオーディエンス側からの声援が小さい、と思う点はありましたが、終盤のヴォーカル松本素生氏の号泣や、最後の伊藤氏の挨拶など、その日の会場に居た誰もが体験したセンチメンタルな幕引きを共有できたことを嬉しく思います。既に水面下で動き始めているであろう新生ゴーイングにも期待です。

 初回盤(通常版あるのか?)は「特典映像:ゴーイングの素晴らしい日本の宿を訪ねて」は、タイトルそのまんまの内容(笑)。明らかなファンアイテム仕様、さすが公式限定の商品といったところでしょうか^^;

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